文:森田 鈴菜 写真:田原 優月葉
 
 今回は、宅建に合格された経営情報学部3回生の元田翔空(もとだ とあ)くんに取材させていただきました。

担当教員注:学年等は投稿時(2024年3月)のものです。

宅建講座では面白可笑しく実体験を織り交ぜながら話しながら教えてくれる

——:まずは宅建合格おめでとうございます。
元田:ありがとうございます。
——:宅建は例年、合格率が15~17%で難しい資格と聞きますが、宅建を取ろうと思った理由はなんですか?
元田:何か大学生活の中で成し遂げたかったからです。あと、ハウスメーカーや不動産の業界への就職を目指していてそこで活用できる資格を取得したかったからです。
——:いつ頃から宅建を取得しようと思われましたか?
元田:去年の4月からです。
——:では最初から一発合格を目指されていたのですか?
元田:そうですね、就活に間に合わせるために絶対に一発合格してやる!って気持ちで勉強してました。(笑)
——:大学で開講されている宅地建物取引士講座は受講されましたか?
元田:受講しました。
——:受講して良かった点はなんですか?
元田:実際に実務を行っている方が講師として来てくださるので、面白可笑しく実体験を織り交ぜながら話しながら教えてくれるので頭にも入りやすかったです。わからないところがあっても質問して教えてもらえる環境だったのも大きかったです。
——:宅建の出題範囲を教えてください。
元田:宅建業法、民法、法令上の制限、税・その他です。
——:すごく多いんですね!その中でも得意分野は何でしたか?
元田:民法です。
——:理由はありますか?
元田:物語があって単なる暗記ではなかったからです。例えば、土地の所有者が誰なのかみたいなことを民法で学ぶのですが、それを過去の判例などに基づいて学んでいけるのが覚えやすくてよかったなと。
——:では、逆に苦手だった分野を教えてください。
元田:法令上の制限です。都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法などの街づくりに関する法律の内容を問われる分野なんですが、これの全てを丸暗記しなきゃいけないのでとても苦戦しました。
——:例えばどんな内容なんでしょうか?
元田:建物を建てる場合は何メートルから何メートルの高さまでみたいな細かい数字を覚えなきゃいけないものとかです。
——:それはどのように対策されましたか?
元田:トイレの壁に暗記しなきゃいけないものを貼って無理やり反復する環境を作って暗記しました。
——:一日に何時間程度、どのようなスケジュールで勉強していましたか?
元田:週に2回ある資格講座の授業の前日に2時間、授業の日は2コマ(3時間)の授業とは別に、復習で1時間必ず復習する時間を作り、模試が近づくと週4日とか勉強してました。基本的に学校の講座を軸に資格勉強をしていました。
——: 夏休みも資格講座の授業はあったんですか?
元田:はい。夏休みは資格講座の授業が週に2回、普段の授業があった時より長くて6時間ありました。
——:どのように勉強されていましたか? 
元田:資格講座を軸に勉強して、一通り習った後は模試の対策のために繰り返し復習してました。
——:勉強はどこでされていましたか?
元田:学校ですね。講座の前後や空きコマとかで勉強してました。模試の前や試験直前はバイトの休憩時間とかもちろん家でも勉強してました。
——:スキマ時間でもしっかり勉強されていたんですね。大変だったことを教えてください。
元田:やっぱり範囲が広いので、新しい範囲を勉強したら前の範囲を忘れちゃうから復習して…みたいなことをずっと繰り返していました。

「あ、俺今、めっちゃ頑張ってる!」て思って勉強が楽しくなって

——:勉強の時にモチベーションを保つためにしていたことがあれば教えてください。
元田:講座では最初に小テストを行うんですけど、その点数のランキングが出るんです。一緒に受講している人が30人くらいいたんですけどその中で絶対に3位以内を取り続ける!っていう目標を立ててました。
——:実際に3位以内は取れていましたか?
元田:はい!3位だったり2位だったり。1位になれた時もあってこのままだったら合格できる!という自信にしていました。ただ、苦手な分野は受講者が減ったのに順位を落としてしまっていたこともあってさらに気が引き締まりましたね。(笑)
——: 順位というわかりやすい目標を立てることが出来るのも講座のいいところなんですね。
元田:そうですね。模試でも順位が提示されるので例年の合格率と照らし合わせながら目標を決めて勉強しやすかったです。
——:先ほど、「受講者が減った」とおっしゃっていたのですが、途中で講座に来なくなる学生もいたんでしょうか?
元田:そうですね。特に夏休みは講座の授業が朝の10時から夕方の5時までとすごく長かったのでそれで受講者が少なかったように思います。
——:そんなに長いんですね!?ちなみに元田さんは…?
元田:もちろん全部出席しました!(笑)
——:さすがです(笑)。当たり前のことかも知れないけれどそうやって決めたことをやり通せることにすごく尊敬します。
元田:ありがとうございます。自分の中でもこんなに勉強を頑張ったのは初めてでした。やっぱり大学生活を無駄にしたくなかったというのはありました。でも、続けることができた一番の理由は、「あ、俺今、めっちゃ頑張ってる!」て思って勉強が楽しくなってたから頑張れたからなのかもしれないです。 
——:勉強するときに自分の中で決めていたことはありますか?
元田:自信は持ち続けようと思ってました。模試が下がったとしてもへこまず、絶対に受かるから大丈夫と自分に言い続けました。
——:試験当日は緊張されましたか?
元田:めちゃくちゃしました。(笑)
——:どのように解消しましたか?
元田:ないですね。むしろその緊張感がよかったと思っています。
——:確かに、いい緊張感ってありますもんね。
元田:はい。もうすごく注意深くマークミスがないかとか確認しました。(笑)
——:宅建の資格を取るメリットは何でしょうか?
元田:やっぱり、就活の時に面接官からの受けがいいですね。話のネタにもなりますし、資格を持っているだけで頑張ったこととして認めてもらいやすいなと。
——:3回生ですが、もう就活は始めているんですか?
元田:はい。
——:宅建を目指している方々に向けてアドバイスをお願いします。
元田:とにかくコツコツと努力を怠らず、毎日短い時間でも勉強したら身についていくと思います!

情報について学べるのは今後強いだろうなと思って経営情報学部へ

——:続いて元田くん自身についてお尋ねします。
出身高校を教えてください。
元田:阪南大学高等学校です。
——:高校ではどのようなことに力をいれていましたか?
元田:漢検2級の勉強です。
——:大学の入試区分を教えてください。
元田:阪南大学特別推薦入試制度です。
——:阪南大学を志願された理由を教えてください。
元田:阪南大学の存在が身近なところにあって、高校の先生からも就職率がいいし面倒見もいい大学だよと言われていたからです。
——:経営情報学部を志願された理由を教えてください。
元田:やっぱりPCとか情報について学べるのは今後強いだろうなと思ったからです。
——:所属ゼミを教えてください。
元田:中條ゼミです。
——:そのゼミを選んだ理由はなんですか?
元田:2年生の時にあった体験ゼミみたいなもので中條先生の話を聞きに行ったのですが、その時に勉強の話以外にも雑談も交えて話してくださってすごく楽しかったので中條ゼミにしました。
——:ゼミではどのようなことを勉強されていますか?
元田:FP技能検定の勉強やお金に関する勉強をしています。
 
ライター注:FP技能検定とはファイナンシャル・プランニング技能検定の略。FP技能検定は、厚生労働大臣が指定した国家検定であり、顧客の資産に応じた貯蓄・投資などのプランの立案・相談に必要な技能の程度を検定する。FP技能検定2級は経営情報学部学部長奨励賞、FP技能検定1級は学長奨励賞の対象である。
——:中條ゼミに入ってよかったことはなんですか?
元田:新NISAや投資などの実用的な知識をゼミの中で学べるのは良かった点だなと思います。
——:これから取得したいと思っている資格はありますか?
元田:FP技能検定も不動産やハウスメーカーなどの自分が目指している業界で必要な資格なので取りたいなと考えています。
——:阪南大学や経営情報学部に入学してよかったことを教えてください。
元田:立地が良くてアクセスがいいことと就活などでとても親身になってくれることです。
——:お忙しいときにありがとうございました!!

取材を終えて

 宅建合格おめでとうございます。インタビュー内で言ってくださった「『俺今、めっちゃ頑張ってる!』と思えて勉強が楽しくなってた」という言葉にとても感銘を受け、私も自分にそう思えるように努力しようと気が引き締まりました。最後に改めて、お忙しい中取材を受けていただき、本当にありがとうございました。
森田 鈴菜


 初めての取材で緊張していましたが、明るく話す元田さんを見て楽しく撮影することができました。私は情報系の資格取得を考えているため、小テストで3位以内に入るという具体的な目標を立てる勉強方法は参考になりました。この度はありがとうございました。
田原 優月葉

ゼミ指導教員コメント

 インタビューへの回答からも伝わってくるとおり、元田君はとても明るく、何にでも前向きにチャレンジできる人です。また、友達思いで常に周囲への心配りを欠かさない繊細さを持ち合わせています。普通なら苦痛なはずの試験勉強に楽しみを見出す姿勢は、資格取得を目指す人にとって非常に参考になるのではないでしょうか。この姿勢を大切にして、さらなる飛躍を目指してほしいと思います。
中條 良美

学生広報委員会では、「じぇむ」の記事を書いていただける方・撮影をしていただける方(総合情報学部生・経営情報学部生)を募集しています。興味のある方は担当教員(濱、東川)か、教務課までお問い合わせください。

阪南大学経営情報学部 学生広報誌「じぇむ」