国際観光学部学生広報誌「ラ・れっとる 第12号」 日本観光研究学会の ポスターセッションで活躍
ポスターセッションに初挑戦
11月29日(日)に群馬県の高崎経済大学で日本観光研究学会の第30回全国大会が開催され、並行して大学生によるポスターセッションも開かれました。ポスターセッションとは、発表者が研究内容を会場のボードに掲示し、参加者に説明するものです。用意されたボードは高さ180cm、幅90cm。この中に日ごろの研究成果をわかりやすく掲示するのが務めです。わが国際観光学部からは、ゼミ活動を伝えようと、清水苗穂子ゼミ・塩路有子ゼミ・森重昌之ゼミの学生たちが多数参加しました。このたびは清水ゼミの学生5名に事後の感想をお聞きしました。ポスターセッションに参加するのは、初めての体験だそうですが、大阪市立大学のI-siteなんばで開催された第29回の全国大会で先輩たちのポスターセッションを見て、大いに触発されたそうです。
清水ゼミでは3チームに分かれてポスターを出展しました。テーマは①「日本旅行TIS天王寺支店との共同研究〜予約受注率向上のための研究〜」、②「近畿日本ツーリストの共同研究〜売上向上に向けて〜」、③「旅行業のこれから〜バリアフリーツアーが旅行会社を支える〜」と、いずれも旅行業にちなむものです。すでに発表したパワーポイントがあったそうですが、ポスターとなると、見せ方が違いますので、体裁を変えなければなりません。レイアウトを大幅に変更したチームあったとか。それぞれの課題があり、苦労をされたことでしょうから、チームの代表者である5名にお願いして、舞台裏の話をお聞きし、会場の雰囲気や、ポスターセッションのアドバイスなどを伺いました。インタビュー記事は芝麻美さんがお伝えします。(湯栗未名実)
※この活動は、阪南大学給付奨学金制度によって運営しています。
専門家の目で評価される試練と励み
このたび清水ゼミの代表として清水敦弘(しみず あつひろ)さん、新城朱里(しんじょう あかり)さん、岩間愛(いわま あい)さん、池谷遥(いけや はるか)さん、上江洲清輝(うえず きよてる)さんの5名に集まっていただきました。
芝:ポスターセッションでは、どのような内容の掲示をされたのですか?
清水:ゼミの学生たちが「日本旅行班」「近畿日本ツーリスト班」「バリアフリーツアー班」の3チームに分かれて、ポスターを作りました。内容はゼミの授業や活動で以前から取り組んでいたものです。これまでの成果を再編集し、ポスターにしてボードに掲示しました。チームによって完成度が異なり、少しの編集で済んだチームがある一方で、大幅に内容を変更したチームもありました。
芝:それは大変でしたね。ポスターセッションを見に来られた方は?
上江洲:参加させていただいたのは日本観光研究学会です。観光学界の研究者や観光業界の方々が全国から訪れる大会ですので、学生とは段違いのレベルをもつプロの視点でポスターが評価されます。緊張しますが、アドバイスもいただけますので、ありがたいことです。
芝:上江洲さんのチームは、どういう内容の発表を?
上江洲:発表の以前に、調査に入る段階で壁にぶち当たりました。およそのテーマは決まっていても、具体的に、どういう内容で進めるのかがわからず、苦労しました。「日本旅行TIS天王寺支店との共同研究」というテーマで調査を始め、何回も店舗に行き、それ以外の店にも足を運びました。ヒアリング調査もしました。ターゲットを女性に絞っている店が多く、天王寺支店にも女性客が多いことがわかりましたので、そのことをテーマにしてまとめ、発表したのです。
芝:反応はありましたか?
上江洲:実際的な助言をいただけましたね。「今の観光客は特性にパターンがあるので、それぞれの特性に対応した企画を練ってはどうか」との的確なアドバイスでした。
芝:ポスターセッションでは、どのような内容の掲示をされたのですか?
清水:ゼミの学生たちが「日本旅行班」「近畿日本ツーリスト班」「バリアフリーツアー班」の3チームに分かれて、ポスターを作りました。内容はゼミの授業や活動で以前から取り組んでいたものです。これまでの成果を再編集し、ポスターにしてボードに掲示しました。チームによって完成度が異なり、少しの編集で済んだチームがある一方で、大幅に内容を変更したチームもありました。
芝:それは大変でしたね。ポスターセッションを見に来られた方は?
上江洲:参加させていただいたのは日本観光研究学会です。観光学界の研究者や観光業界の方々が全国から訪れる大会ですので、学生とは段違いのレベルをもつプロの視点でポスターが評価されます。緊張しますが、アドバイスもいただけますので、ありがたいことです。
芝:上江洲さんのチームは、どういう内容の発表を?
上江洲:発表の以前に、調査に入る段階で壁にぶち当たりました。およそのテーマは決まっていても、具体的に、どういう内容で進めるのかがわからず、苦労しました。「日本旅行TIS天王寺支店との共同研究」というテーマで調査を始め、何回も店舗に行き、それ以外の店にも足を運びました。ヒアリング調査もしました。ターゲットを女性に絞っている店が多く、天王寺支店にも女性客が多いことがわかりましたので、そのことをテーマにしてまとめ、発表したのです。
芝:反応はありましたか?
上江洲:実際的な助言をいただけましたね。「今の観光客は特性にパターンがあるので、それぞれの特性に対応した企画を練ってはどうか」との的確なアドバイスでした。
質問を想定し、自分の言葉で説明を
芝:ポスターセッションの経験は?
清水:ポスターを出展するのは初めてですが、大会の会場に行くのは2回目です。去年、大阪の難波で第29回の全国大会があり、先輩たちが発表したポスターセッションを見に行きました。なので、どういうものかは、心得ていました。
芝:ポスターの制作には、どれくらいの時間がかかりましたか?
池谷:以前から調べていた内容でしたので、調査を開始した時点から数えると、5ヶ月程度でしょうか。ポスターの制作は2週間ばかりでしたが、ゼミの授業時間だけでは足りませんので、放課後も集まって打ち込みました。
芝:ポスターを作りに苦労されたと?
清水:自分自身が考えていることを簡潔な文章で表現することは難しいですね。「ポスターをどう構成したら伝わりやすいか」「たくさんの内容をどうコンパクトに伝えるか」等々、悩むことがどんどん出てきます。内容が薄いと感じても、それ以上の内容が思いつかない。
清水:ポスターを出展するのは初めてですが、大会の会場に行くのは2回目です。去年、大阪の難波で第29回の全国大会があり、先輩たちが発表したポスターセッションを見に行きました。なので、どういうものかは、心得ていました。
芝:ポスターの制作には、どれくらいの時間がかかりましたか?
池谷:以前から調べていた内容でしたので、調査を開始した時点から数えると、5ヶ月程度でしょうか。ポスターの制作は2週間ばかりでしたが、ゼミの授業時間だけでは足りませんので、放課後も集まって打ち込みました。
芝:ポスターを作りに苦労されたと?
清水:自分自身が考えていることを簡潔な文章で表現することは難しいですね。「ポスターをどう構成したら伝わりやすいか」「たくさんの内容をどうコンパクトに伝えるか」等々、悩むことがどんどん出てきます。内容が薄いと感じても、それ以上の内容が思いつかない。
芝:それで、どうされたのですか?
清水:壁にぶつかったときは、チームのみんなで納得がゆくまで話し合いました。
芝:ポスターは自由に制作できるのですか?
新城:ポスターを貼り付けるボードは、高さが180センチ、幅が90センチとサイズ決まっています。そこに貼れる用紙を計算すると、24枚です。ところが、調べた内容をすべて提示すると60枚にもなります。まったく面積が足りません。枚数を60枚から24枚まで削らないといけないのです。
芝:半分以下ですね。
新城:どの内容を切り落とすか、どう編集し直すかで、ずいぶん悩みました。削った部分は口頭で補足説明をしなければなりません。量が多く、覚えるのが大変でした。想定される質問についても、返答ができるまで練習を重ねました。
池谷:とにかく大量の情報を1枚のボードに収めるのが大変でした。
芝:その苦労、わかるような気がします。
岩間:ポスターを作っていると、「内容が薄い」「テーマから離れている」「これでは伝わらない」などと、問題点が噴き出してきます。発表の直前まで変更に追われました。でも、自分たちが納得のいくまで編集でき、発表できたことは、とてもよかった。
芝:努力の成果は出ましたか?
岩間:見にこられた研究者や他大学の学生に自分の言葉で説明できたことは、隅々まで取り組んだ成果ですね。また、質問を受けて、次の課題を見つけることができました。
池谷:成果を見てもらえるいい機会ですが、研究者の目に晒されることに不安もありました。「鋭い質問を受けるよ」と聞いていましたので、質問されそうなことがらを予測し、返答内容をあらかじめ用意しました。でも、それを自分の言葉で説明するのは、やはり難しい。
清水:壁にぶつかったときは、チームのみんなで納得がゆくまで話し合いました。
芝:ポスターは自由に制作できるのですか?
新城:ポスターを貼り付けるボードは、高さが180センチ、幅が90センチとサイズ決まっています。そこに貼れる用紙を計算すると、24枚です。ところが、調べた内容をすべて提示すると60枚にもなります。まったく面積が足りません。枚数を60枚から24枚まで削らないといけないのです。
芝:半分以下ですね。
新城:どの内容を切り落とすか、どう編集し直すかで、ずいぶん悩みました。削った部分は口頭で補足説明をしなければなりません。量が多く、覚えるのが大変でした。想定される質問についても、返答ができるまで練習を重ねました。
池谷:とにかく大量の情報を1枚のボードに収めるのが大変でした。
芝:その苦労、わかるような気がします。
岩間:ポスターを作っていると、「内容が薄い」「テーマから離れている」「これでは伝わらない」などと、問題点が噴き出してきます。発表の直前まで変更に追われました。でも、自分たちが納得のいくまで編集でき、発表できたことは、とてもよかった。
芝:努力の成果は出ましたか?
岩間:見にこられた研究者や他大学の学生に自分の言葉で説明できたことは、隅々まで取り組んだ成果ですね。また、質問を受けて、次の課題を見つけることができました。
池谷:成果を見てもらえるいい機会ですが、研究者の目に晒されることに不安もありました。「鋭い質問を受けるよ」と聞いていましたので、質問されそうなことがらを予測し、返答内容をあらかじめ用意しました。でも、それを自分の言葉で説明するのは、やはり難しい。
全員が発表するつもりで
芝:これからポスターセッションに取り組む学生にアドバイスをお願いします。
岩間:全員で取り組むことが大事ですね。私たちのゼミの場合、ひとつのチームに5人ほどいますが、発表は2人が担当します。発表する機会はたくさんあるのですが、発表する学生がどうしても偏ります。毎回発表する学生と、一度も発表したことがない学生とでは、意識が全然違ってきます。普段発表しない人が突然指名されても、説明ができませんし、質問にも答えられません。
新城:実は私がそうなんです。発表するのは、今回が初めてでした。ただ、やってみると、得るものがたくさんありますね。だから、発表が苦手な人も積極的に前に出て下さい。きっと得られるものがあるはずです。チャレンジ精神をもって、学生生活を楽しんでみてはいかがでしょうか?
岩間:全員で取り組むことが大事ですね。私たちのゼミの場合、ひとつのチームに5人ほどいますが、発表は2人が担当します。発表する機会はたくさんあるのですが、発表する学生がどうしても偏ります。毎回発表する学生と、一度も発表したことがない学生とでは、意識が全然違ってきます。普段発表しない人が突然指名されても、説明ができませんし、質問にも答えられません。
新城:実は私がそうなんです。発表するのは、今回が初めてでした。ただ、やってみると、得るものがたくさんありますね。だから、発表が苦手な人も積極的に前に出て下さい。きっと得られるものがあるはずです。チャレンジ精神をもって、学生生活を楽しんでみてはいかがでしょうか?
インタビュー後記
このたびは、湯栗さんと2人でインタビューをしました。集まっていただいたのは南キャンパスの図書館。国際観光学部の学生広報部が立ちあがって半年あまり。私たちも成長しました。インタビューなど、初めての経験で、最初のころは戸惑いましたが、新城さんが言うように、やってみると、得られるものがたくさんありますね。習うだけではできないことも、経験を積めば、できるようになります。このたびも、いい話を聞き、いい刺激を受けました。清水ゼミのみなさん、ありがとうございました。(芝麻美)