建学の精神およびミッションステートメントに基づき、幅広い教養を持つ国際的なビジネスパーソンを育成するため、本学の特長である実学教育を更に発展・拡充させた次世代型実学教育によって社会が要請するSociety5.0への対応を促進します。
実社会のニーズを重視した専門教育
阪南大学の教育の根幹は、いうまでもなく5つの学部が提供する高度な専門的知識能力の教授です。本学では実社会のニーズに応えるため、実学教育的アプローチによってこれを「即戦力たり得る専門的知識能力の修得」に発展させています。加えて、即戦力としての人材育成を推進するため、文科省の「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」に選定されたキャリアゼミや、産・官・学の社会連携によるフィールドワーク等の実践的学習の促進を継続し、あわせて多様な学生の学びを促進するため、他学部の専門領域をも専攻できる副専攻制の拡充を推進します。
Society5.0に対応する全学的基礎教育
来るべきSociety5.0と呼ばれる社会では、殆どすべてのビジネス分野にAIなどの高度情報システムが関わってくると考えられます。このような社会に対応する人材を育成するため、全学的なAI・データサイエンス教育体制の構築を推進します。2020年度には経営情報学部に全学部から受講可能なAI関連の基礎科目を開設、さらに2021年度には全学的なAI・データサイエンス科目群を展開します。また、これらをバックアップし、本学に最適な教育体制を構築するため、AI・データサイエンス教育の体系・授業内容の研究を目的とした「AI・データサイエンス教育研究所」を設置します。
尊敬に値する人間を作る幅広い教養教育
人間として尊敬に値する幅広い教養の涵養を目指す、新しい実学教育の構築に継続して取り組みます。一見相反するように見られる実学と教養ですが、ミッションステートメントに「幅広い教養を持つ国際的ビジネスパーソンの育成」と謳われているとおり、真の実学教育には教養教育が包含されると考えます。既に2019年度より、社会に出たときに実際に役に立つ教養教育として3・4年次生を対象とした後期教養講座を開設していますが、2020年度はこれに上位科目を設定し、より広く深い後期教養教育の実施を目指します。
多文化理解への実学的アプローチ — 語学教育のその先へ
現在の世界情勢を鑑みると、グローバル化時代と言われながら各国の文化・宗教の違いが争いを生み、それぞれの正義が平和の妨げとなっているのが現状です。大学教育にとって語学は重要な基本スキルですが、このような世界に雄飛していく国際的ビジネスパーソンの育成には、語学の先にある多文化理解が必須のものといえるでしょう。国際インターンシップや海外フィールドワーク、模擬国連への参加など、多文化理解へのさらに多様な実学的アプローチを推進します。
基礎学力の充実
これらの教育を効果的に実施して行くには、学生に十分な基礎学力が要求されます。また基礎学力の充実は大学教育の満足度を高め、大学生活を有意義なものとするためにも重要です。入学前教育、リメディアル教育、初年次教育を系統的に進めることにより、基礎学力の向上と大学教育へのスムーズな移行を図ります。また、新入生に対しては面談等によるきめ細かな対応のほか、SA等の学生スタッフによる支援体制を強化して、大学生活への定着を図ります。