杉村ゼミでは学習者にとって大切な語彙と文法を使ってやさしく書き直された名作のGraded Readerとディズニー作品を用いて、楽しく英語と世界の文学を学んでいます。

扱う作品はゼミ生が選びます。一昨年卒業したゼミ生は『ロミオとジュリエット』、『美女と野獣』、『アラジン』、『不思議の国のアリス』を選びました。

学生の選択をもとに、教員が英語力向上につながるテクスト、音声・映像資料を選定しますが、Graded Readerやディズニーのジュニア用洋書も活用しています。ディズニー社はキャラクタービジネスで知られていますが、19世紀の英国ヴィクトリア朝を代表する作家チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』、また『ジャングル・ブック』（ラドヤード・キプリング）、『ノートルダムの鐘』（ヴィクトル・ユーゴー）等、文学作品を題材にした作品も数多く発表しています。

ゼミでは作品を精読し、リスニングや発音練習もしっかり行います。その後、興味を持ったテーマで作品を研究しますが、引用や参考文献・映像からの傍証といった論拠を示したハンドアウト（レジュメ）を用いて、論旨の整合性を検討することもあります。『アラジン』研究では、ジャスミンの心的成長に関する考察が、『美女と野獣』研究では、映像版に頻出する花（バラ）の表象とベルの変化に焦点をあてた研究がなされました。

国際化の中、英語を学び続けることが求められていますが、大学時代に英語圏の文学に親しむことは、生涯にわたる英語学習をより深く、楽しくします。皆さんと一緒に物語の新しい世界を探求することを楽しみにしています。