2022年12月7日、流通学部安城ゼミの3回生14名は、創業300年の歴史を誇る京都のお香メーカー・松栄堂が運営する薫習館(くんじゅうかん)の見学会を行いました。薫習館は、2018年に誕生した香りを楽しむことができる体験型ミュージアムです。参加者一同、お香の歴史、製法、種類などを知る貴重な機会となっただけでなく、伝統の踏襲と同時に革新を行う同社のマーケティングに学ぶところが大きかったようです。
学生の感想文
川西 愛美(流通学部3回生)
今回の見学会を通じて、まず、一言でお香といっても、形態や香りや持続時間にたくさんの種類があるということを知りました。特に印象に残ったのは、ディズニーとのコラボ商品で、お香というと、伝統的なものというイメージが強いですが、ディズニーという現代的なキャラクターとコラボしていることに驚きがありました。また、お香の原料で作られたミニ・クリスマスツリーも飾られており、お香とクリスマスという和洋の組み合わせが新鮮でした。薫習館は比較的若い世代が足を運んでいるというニュースを目にしたことがありますが、こうした斬新な試みを行うことで、お香が若者にとっても身近に感じられるようなマーケティングに成功しているのではないでしょうか。
片芝 心優(流通学部3回生)
薫習館は隣接する松栄堂京都本店に直結しており、見学後、館内の展示で気になった香りを実際に手に取って購入できるスムーズな造りが印象的でした。お香の製法や歴史を知るだけでなく、「かおりBOX」をはじめとして、香りを体験することができる様々な仕組みが設けられていたのが興味深かったです。お香と聞くとお線香のような香りをイメージしがちですが、ティー(紅茶)、バニラ、ローズなど洋風な香りのラインナップも豊富で、現代に合った新しい商品展開を行っているのだと思います。
清水 七海(流通学部3回生)
入館してすぐのところに「Koh-labo香りのさんぽコーナー」というコーナーがあり、天井から吊るされた箱の中に頭を入れて香りを体験する「かおりBOX」やポンプを押すと開口部から「麝香」などお香の原材料によって異なる香りが出てくる仕掛けがありました。私は、これまでお香にはあまり親しみがなかったのですが、お洒落な展示スペースに可愛らしいデザインの香炉が置いてあり、お香もディフューザー感覚で楽しむことができるものになりつつあるようです。このように若年層にも入りやすい展示空間を設けることで、今後もお香は需要がなくならずに新しい形で支持されていくでしょう。