今回のキャリアゼミでは以下のような年間スケジュールで、大阪市福島区地獄谷エリアにおける店舗提案に関する活動を行った。4～6月までは書籍、新聞、雑誌、業界資料、Webなどを通じて地獄谷エリア及び様々な用途の店舗事例について調査研究を行った。この事前調査を踏まえた上で、7月11日に大阪市福島区地獄谷エリア及び今回の課題である空き店舗物件の現地調査を実施した。その際の調査内容を10月24日に阪南大学あべのハルカスキャンパスセミナー室において連携先である製図試験ドットコムの山口代表に報告するとともに、山口代表から今回の課題物件について詳細なオリエンテーションをしていただいた。以上の内容を踏まえ、ゼミ内で4グループに分かれグループごとに提案内容をパワーポイント及び模型を制作してまとめ、1月16日に製図試験ドットコム事務所にて山口代表に対するプレゼンテーションを実施した。

　昨年度に引き続き、阪南大学キャリアゼミに連携先として関わり、今回は大阪市福島区の地獄谷エリアにある空き店舗を課題物件として設定した。最終プレゼンテーションでは4つの案が提案され、昨年度と同様にどの案もマーケティング面で可能性の感じられるユニークなものであったが、実現性の面で課題の残る提案も見られた。今回の課題である空き店舗は狭小物件であり、そのことで店内の空間構成等で苦心したものと思われる。今後の課題としては、提案の実現性を高めるため、空間やインテリアの寸法感覚を西口先生と協力して改善させていきたいと考えている。

　前年度に引き続き、本年度のキャリアゼミにおいても製図試験ドットコムを連携先として、大阪市福島区の地獄谷エリアを舞台として活動を行った。西口ゼミでは店舗デザイン、インテリアを研究テーマとしているが、「店舗空間・インテリアのリノベーション等に関する活動」を今回のキャリアゼミ活動のテーマとして、連携先がリノベーション業務を実際に担当されている空き家店舗を課題物件として提案を行った。日頃のゼミ活動では主に架空の敷地、物件を課題として取り組んでいるため、今回のように実現する可能性のある物件について検討することは、ゼミ生にとって得るところが多いようであった。しかし、これまでゼミ内で取り組んできた架空の物件を課題とする場合に比べて、実際の物件を課題とする場合には、実現性を考慮に入れる必要から提案の自由度が制限されるため、その点にゼミ生は苦労したようであった。この提案アイデアのユニークさと実現性のバランスが今後の課題である。最後に、このような貴重な機会をご提供いただいた製図試験ドットコムの山口達也代表には心から感謝申し上げます。