活動テーマ:競技スポーツと生涯スポーツを融合させた競技者育成モデルに基づく多様な「するスポーツ」への参与機会の創出
産学連携先:松原市


 2019年度、松原市でキャリアゼミでの一環で各種スポーツイベントを開催してきました。その1つである通称「はーとビューバスケ」でメインコーチを担当した学生から本活動の様子を報告してもらいます。

学生活動状況報告

 毎週土曜に松原市の人権交流センター(はーとビュー)で開催したバスケットボール教室(通称:はーとビューバスケ)は前期・後期でそれぞれ9回ずつ行われ、学生が主体となって初心者の小学生向けのメニュー(1回90分)を考えて活動してきた。
 その中で、活動が開始した時に比べると学生コーチの指導力や参加者をまとめる力が上達したと感じている。このはーとビューバスケは対象が小学校4年生から6年生で、一回言っただけではこちらの指示通りに動いてくれなかったり、一人ひとりが別の行動をしてまとまりが悪かったりすることが多かった。しかし、その分学生コーチの間でどうすれば指示通りに動いてくれるか、興味を持ってもらえるかということを一番に考えながら教室を運営することができた。
 また、参加者は本格的にバスケットボールの指導を受けた経験が少ないため、ドリブルやパスなどの技術を高めるというよりも、ボールを持った鬼ごっこやドリブルリレーなど、みんなが楽しめる遊びとバスケットボールの練習を組み合わせたメニューを多く取り入れた。それによってバスケ初心者の子でも楽しめる環境を作ることができた。
 他にも、はじめの頃は学生コーチ不足という問題も抱えていたが、途中からバスケ経験者ではない学生にも手伝ってもらって指導陣を充実させ、円滑に教室を運営することができた。今後も学生同士で考えながら、参加者の特徴やニーズに合わせてより良い活動を行っていきたい。
 
流通学部2年生 上田 燎

ゼミ集合写真

参加学生一覧

西山 あや音、上田 琢海、口脇 十海、後藤 彩花、志村 雄太、水舎 弘貴、竹内 晴輝、田代 結花、中野 知良、仲村 友来帆、吐山 くるみ、福島 崚太、三ツ井 滉哉、森島 佑太、山下 翔也、吉見 亮祐、和田 拓也

連携団体担当者からのコメント

松原市人権交流センター
主幹 植田 厚 様

 2019年度の当センターの事業を阪南大学流通学部の早乙女先生と相談・協力して進めてきた。
 わくわくクラブは前・後期それぞれ9回の教室で、毎回学生が小学生に指導してくれていた。初めての児童も経験のある児童も楽しめるように、バスケの動きにつながるような鬼ごっこや基礎的な練習、時間の終わりにはゲームなど、その日に担当している学生がメニューを考えて取り組んでくれていた。
 この事業をきっかけに当センターのコートに毎日通うようになった6年生の男子は、「中学生になったらバスケ部に入る」とバスケットボールに夢中になって取り組んでいる。また、その児童を中心に同じくわくわくクラブに参加していた児童や同じ小学校の児童も、放課後や休日に当センターのコートを利用するようになってきている。
 はーとビュークラブは、毎月1回のペースで、内容を検討しながらすすめてきた。遊びを行った教室では、担当した学生は子どもたちが喜びそうなアイデアを出して実施していた。特に、8月の「水遊び」や12月の「クリスマス」では、遊び道具の準備から当日の流れまで学生だけで行い、活動中も一緒に子どもたちと遊んでくれていた。参加者の児童も保護者も、「ぜひ、来年度も実施してほしい。」という声があった。
 ダンス教室については、参加者に初心者が多く一緒に体を動かすことからはじめて、最後は音楽に合わせて振付を習得していくメニューで実施していた。低学年や初心者の参加者が少しずつ増え、活動として定着してきた傾向もあるが課題も見えてきた。1つ目に低学年の参加が多く、高学年の女子が参加しにくいと感じてキャンセルしてしまうことがあったため、住み分けが必要であること。2つ目に月1回の教室では習ったダンスがなかなか身についていかないことがある。
 来年度のはーとビュークラブを共にすすめていく上で、ダンスをもっと普及させていきたいことから月4回の毎週日曜のダンス教室を企画している。また学生が自主的に企画して取り組めるような機会として夏の「水遊び」や冬の「クリスマス」なども企画している。参加者にとっても学生にとっても楽しく有意義な時間になるように今後も連携しながらすすめていきたい。

教員のコメント

流通学部
早乙女 誉 准教授

 これまで本学のスポーツマネジメントコースが松原市で実施してきた各種スポーツイベントなどを集約する形で、今年度から松原市との連携をスタートさせて頂きました。この1年かんで最も大きなイベントとなったのが、2019年5月25日に本学で開催した「まつばら阪南運動あそびフェスティバル」で、約300名の子どもと保護者に来場して頂き、学生と来場者が一緒になってトランポリンや自由あそび、補助輪なし自転車など、色々な運動あそびを楽しみました。
 定期的なイベントとしては、松原市の人権交流センターで開催した小学生の初心者を対象にしたバスケットボール教室やダンス教室などで、学生がコーチ役となって活躍してくれました。学生自身が長年取り組んできた種目の楽しさを子どもたちに伝えることに喜びを感じながらも、指導する難しさに直面し、練習メニューや子どもとの接し方について試行錯誤していたようです。
 来年度も同様に松原市の子どもたちに「楽しく」運動・スポーツをする機会を提供することを目的として活動を継続し、将来的には「色々な運動・スポーツが楽しめる街、まつばら」を実現していきたいです。