「桃太郎ジーンズ」で世界的に有名な株式会社ジャパンブルーにフィールドリサーチに行きました
流通学部2回生 森下 大輝
1月10日、冬休み最後の日、流通学部杉田ゼミ2年次生は株式会社ジャパンブルーさんを訪問し、世界一と言われている児島のデニムづくりとブランディングについて学びました。
ジャパンブルーさんが立地する岡山県児島製デニムは世界でも非常に評価が高く、アメリカやヨーロッパのハイブランドも日本製デニムを使用しているだけでなく、わざわざタグに「メイド・イン・オカヤマ」と記載する例もあります。
今回の訪問ではまず最初に桃太郎ジーンズ事業部事業部長の田淵さん、広報室課長の木村さん、そして広報室の西川さんを交えて質疑応答を行いました。事前に調べた内容に基づいて様々な質問をさせていただいたのですが、中でも「貴社にとってブランディングとは?」という質問への回答が興味深かったです。
ジャパンブルーさんにとってのブランディングとは、会社の行動指針そのものだそうです。中でも「常に新たな挑戦を続ける。」という指針があり、その中で気になったのが「私たちは世界中で長く愛され、時代に根付く『本物』という価値観を、『青』にこだわり、極め続けることで、創造し続けます。」という一文でした。これを大切に守り続けていることで世界中から高い評価を受けていると思います。
なぜ児島のジーンズがこのような高い評価を得られるのかというと、児島には世界一と言われるほどたくさんのジーンズ製造関連の企業が集まっていることがその理由の1つだそうです。ジーンズ製造関連の会社と一口に言っても、デニム生地の製織から縫製、染め、洗い加工まで様々な工程があり、それぞれ別々の会社によって分業されています。児島地区にはそれら全ての工程ごとにたくさんの会社が集まっており、それぞれが激しく競い合って切磋琢磨していると伺いました。
例えば、洗い加工では本場のアメリカ製ジーンズがゴワゴワで非常に硬かったので、どうにかして柔らかくしてみようとした児島の洗い加工業者さん達がそれぞれオリジナルなやり方で新しい取り組みを行ったそうです。池にジーンズを沈めるだとか、軽石でこするだとか、試行錯誤して生まれたのが現代でも主流の加工方法「ストーンウオッシュ」だそうです。そこから加工方法は年々進歩し、実際に着用したかのようなリアルな造形の中古加工へと進化していき、極端なケースだとアメリカまで持っていって散弾銃で撃つなど実に様々な加工方法が児島の職人さん達によって試みられてきたそうです。
今もなお日本の岡山倉敷児島から世界へ本物のジーンズを発信するジャパンブルーさんの秘密について学ぶことができ、非常に意義のある企業見学でした。この知識を活かしてファッション業界で活躍できる人材を目指し、これからも日々精進していきます。