産学連携先:ライフスタイル関連製品製造小売企業A社

 阪南大学流通学部の杉田ゼミでは、キャリアゼミを通じてファッションやアパレルを中心としたライフスタイル関連製品の企画・製造・販売に携わる企業のブランディング活動について研究を行っています。

 今年度はさまざまな雑貨や食品、衣料などさまざまなカテゴリーにわたって統一したコンセプトで製品を提供し続けているライフスタイル関連製造小売企業と協力し、そのブランディング活動を学ばせていただいています。

 今年度の前半では研究調査対象企業の歴史についてブランド・コンセプトの変遷とそれに対応した製品展開について学習しました。その後、それを基に質問項目を事前に作成した上で実際に研究調査対象企業を訪問させていただきました。

 今回は、その際に得た知識を元に、研究調査対象企業の製品やブランド・コンセプト、そしてそれを広めるための手段としてのスマホアプリが阪南大生にどの程度浸透しているのかについてアンケートを採った上で、そのアプリをもっと大学生に使ってもらうためにはどのようにすれば良いのか、アイディアをまとめました。そしてその成果をネット学習を通じて遠隔で研究調査対象企業の皆さんに発表しました。

学生活動状況報告

 私は今回のキャリアゼミ活動を通じて、ブランドを作る側、送る側がどのような活動を行っているのかについて学びました。どのようにしてブランド価値を高めていたのか、その歴史や考え方、実際にやってきたことを調べました。
 11月には、実際に研究調査対象企業の方と対談させていただきました。そこで、その会社で企画・製造・販売されている製品すべてには統一したブランド・コンセプトが貫かれていることを知りました。
 その数週間後、今度は私たちが研究調査対象企業の方に、大学生にその企業のアプリを使ってもらうためにはどうすれば良いか、というテーマについてプレゼンテーションを行いました。このテーマを選んだのは、阪南大生に対してその企業のブランドイメージについて実施したアンケートを採ったときに、ブランド名についてはほとんどが知っていたけれども、アンケート対象者のほとんどがその企業のブランド・メッセージやアプリについて知らないことがわかったからです。ゼミ活動を通じて、私はブランド・コンセプトを認知してもらうことがいかに困難で重要なことか、理解することができました。
流通学部 北本 奈々央

参加学生一覧

山形 美空、北本 奈々央、前田 圭吾、宮永 琴衣

ゼミ集合写真

連携団体担当者からのコメント

ライフスタイル関連製品製造小売企業A社
執行役員 O 様

 本日は発表ありがとうございました。ここまでまとめられたのは大変だったと思います。
 皆さんが最後に発表していただいたご提案、大学生らしく自然で、よく考えていらっしゃると感じました。是非参考にしたいと思うこともいくつかありました。
 弊社のアプリを大学生に使ってもらうための提案について、結構良かったと思っています。ログインボーナスなど、実は私たちは消極的でした。そのようなやり方でお客さまを釣るのはどうか、という考えもありますが、実際にまずコンテンツを体験してもらうと、良さを理解してもらえるとも感じました。
 学生さんの視点で弊社を見ていただいて、私たちも得るものがありました。ありがとうございました。

教員のコメント

流通学部 杉田 宗聴 教授

 学生達は普段何気なく知名度の高い、人気のある店舗で買い物を行うけれども、なぜそのブランドの知名度が高いのか、どのようにして知名度を高めているのかについてはほとんど気にすることがありません。

 阪南大学流通学部のブランド・マーケティングコースでは、キャリアゼミ制度を活用し、現場で活動する企業の方々がブランド作りについてどのようなことを考え、どのような活動を行っているのかについて学んでいます。

 今回は非常に知名度の高い企業の方に協力していただき、学生達も大変緊張感を持って取り組んでくれました。知名度が高い分、資料も大量に読み込む必要がありましたが、コロナ禍の中、家にいる時間をうまく使って例年よりもずっと多くのレポートをこなしてくれました。

 研究調査対象企業に関するプレゼンテーションもよく調べられた内容でしたし、提案内容も私自身が驚かされるものも多かったです。学生の皆さん、大変お疲れ様でした。