【留学レポート】アデレード・南十字星の光をたよりに(4)

神尾ゼミナールの平石加奈です。2017年が始まりました。昨年末の12月16日、2016年最後の授業が終わり、オーストラリアではホリデーと言われる冬休みに入りました。3週間のホリデーです。どこを見ても、どこへ行っても町中クリスマス仕様。町はデコレーションされ、お店の店員さんはサンタの帽子をかぶり、ツノと赤い鼻をつけたトナカイを催した車が走り、バスの掲示板にはMerry Christmas!
さてさて、クリスマスに浮かれてばかりもいられません。今回は「伝えることの難しさ」についてレポートしたいと思います。

水、それは値千金

 12月に新しいホストファミリーとなりました。理由としてはご飯問題などいろいろあったのですが、私にとって一番大きな問題だったのが水でした。留学前に国際交流課の先生方からもお話を聞いており、覚悟はしていました。しかしながら、水の貴重さは聞いているのと、実際に生活してみるのとでは大違いでした。
 アデレードでは、雨水をタンクに貯めてその雨水を沸かしてシャワーで使う家庭がほとんどです。真夏は雨が降ることは少なく、日差しも強いので雨水も少ないのが現状です。これまでの家庭では2日に1回しか頭を洗うことが出来ず、頭を洗うのなら10分以内、洗わないのなら5分以内という制限付きでした。
 髪の毛の長い私からすると10分以内で入るのは困難を極め、何よりも日本での生活のように毎日洗いたいといいう希望もありました。そこで私は意を決して、マザーに「髪の毛を毎日洗いたい」と直訴。けれどもマザーは「NO!」。話し合いの結果、頭を洗うことも含めてシャワーは5分以内という条件となりました。
 湯水のごとく、という言葉がありますが、日本にいると水はあって当たり前の生活アイテム。災害時にライフラインという言い方がされますが、気候環境がことなれば、一滴の水が値千金なのだと思いました。

伝えることの難しさと伝える義務

 家庭の決まりごとを変えて欲しいと言うのはすごく勇気がいることで、伝わらないもどかしさで言わないでおこう、我慢しようと思っていました。ですが、遠慮して言わないでいると状況は何も変わらず、ただストレスになるだけでした。
 新しい家庭に来てからは、わからないことはすぐに聞く、同じ家に住む上で気を使うところは気を使い、遠慮しすぎないことを毎日頭において生活しています。
 日本にいると伝えなくてもわかると思い込んであまり人に何かを伝えることはしてこなくても問題はなかったのですが、伝える、伝えないで自分の気持ちや相手に対しての気持ちがいい方向に変わると肌で感じることができました。
 私は自分に自信がなくて声が小さかったり、言わずに終わることが多かったことに大いなる反省があります。自分の意思を伝えることは、悪いことでもなく、間違っていることでもないと学べたことで少し自信になりました。現在、ホリデー中なので新しいマザーと色んなところへ行く予定をしています。その時間の中で、いろいろなことをたくさん話しようと思います。

おまけです

画像は、12月最後の授業が終わり、記念に撮った写真です。卒業セレモニーにサンタクロースが自転車に乗ってキャンディーを届けに来てくれました。