神尾ゼミナール卒業制作雑誌が完成しました!

 神尾ゼミナール4回生ゼミ長の山田夏未と副編集長の伊藤紗優美です。
 2018年3月13日14時。株式会社今川印刷様より『NAVIGATE vol.7』が納品されました。
 ということで、NAVIGATE Vol7完成いたしましたので、ここにその報告レポートをお送りいたします。

心拍数200は想定外

 編集長笠井翼のインフルエンザと、副編集長吉本奈穂の就職先での研修実施という13日。金曜日ではありませんが、雑誌を受けとる人数が一人、また一人と減り私たちだけになった約束の期日。まあそういうこともあるだろう、と気を取り直してゼミナールの先輩である武田阿希子取締役を待ちました。
 研究棟の廊下を台車が転がる音にいち早く気が付いたのは、指導教授の神尾先生。地獄耳かと思いながら、研究室の扉のノック音に被せるように、神尾先生のlock-onに近い在室の返事。
 この瞬間に、私たち2名の心拍数は、200を超えるかと思える程上がる。そう。私たちは緊張していたのだ。想像するよりもはるかに高い緊張度合いで。

プレゼントを開けるときのドキドキ!

 武田取締役が研究室の扉を開ける間もなく、私たちは腰かけていたソファーから立ち上がり、入り口に向かって突進。それはまるでアレーナに登場してきた闘牛と化していました。武田先輩はさしずめ闘牛士。その身にまとうはカポーテか、はたまた赤いムレータか。いやいや、単に450部の雑誌が乗った台車を押していただけ。
 納品された『NAVIGATE Vol.7』を手に取った私たちを形容して、神尾先生は「まるで子供がクリスマスプレゼントを貰ってワクワクしながらその箱を眺めているようだ」とのこと。本来中身を見なければならないにもかかわらず、表紙を撫で続けていました。心臓はバクバクと高鳴る。発作を起こしてもおかしくない状態でした。

愛おしい卒業制作

 改めまして。私たち神尾ゼミナールでは、卒業制作として雑誌の編集をしています。
 そのコンテンツとしては、個々の記事に加え、井上博学長へのインタビューあり、座談会ありとバラエティーに富んでいます。実際に雑誌の形として完成品になった卒業制作雑誌は、一言でいえば「愛おしい」というに尽きます。
 しかし、これは自分たちだけで完成させたわけではなく、目に見えない方々の支援があったのだと、気づかされました。多く方々に期待される中、時としてその重圧に押しつぶされそうになりながら、未熟者集団の私たちはただひたすらに走り続けました。
 眺めていると神尾ゼミナールに所属した2年8か月の思い出が蘇ってきました。この期間は指導教授である、神尾先生にわがままを言い続けた時間でもありました。そのピークは2017年学生生活最後の夏休み。8月21日から31日までの11日間の通い合宿。地獄の通い合宿も今や最高の学生生活の思い出になりました。

最後の最後に大きなミスの発覚

 雑誌を眺めていた神尾先生が「目次のページ数と実際のページ数がズレている」と静かに発言。私たちの背中には、冷たい汗が流れ落ちる。完成後に発覚した大きなミス。自分たちの詰めの甘さを改めて実感しました。
 この甘さを社会人になっても持ち続けないために、学びと反省を繰り返していく。そんな大人を目指すと心に誓いました。

何を学び、何が出来るようになったのか?

 井上学長は、「大学で何を学び、何を身に付け、何が出来るようになったのか。そして卒業後もどのように学び続けていくのか。それが問われているのが今の大学教育です」と端的に仰います。その言葉を反芻してみると、長いようで短かった2年8か月の時間で私たちは、出来るようになったことへの多さと共に、新たに足りないものの発見をしていることに気づきます。
 それでも、今この手に納められた『NAVIGATE Vol.7』によって一先ずは4年間という学生生活への一区切りのピリオドを打とうと思います。私たち神尾ゼミナールの学生たちが走り続けた証。それがこの『NAVIGATE vol.7』です。
 おそらく、これからの人生で、壁や節目が来るたびに私たちはこの雑誌を繙くことでしょう。「水先案内人」という意味通り、雑誌『NAVIGATE』は、私たちを未来へと導くはずです。

感謝はこれからの私たちの行動の全てで

 雑誌制作にあたり、株式会社今川印刷 代表取締役武田阿希子先輩には感謝しても足りない程の重要なご指導とご教導をいただきました。何よりも、社会人の先輩としていただいたご指摘を胸に聖痕(スティグマ)のように刻まれました。本当にありがとうございました。
 今、感謝をどれだけの言葉を尽くして表現したとしても、どうも嘘くさいと自分たちでも思います。
 だから……。その感謝は、これから先の未来における私たち神尾ゼミナールの学生個々の行動で表そうと思っています。納品のこの日、神尾ゼミナール第1期生である向井学先輩(パティスリーリアン経営)が、一度も会ったこともない私たちへのエールとして、ご自身の店で作って販売しているクッキーを後輩の私たちのために差し入れてくださいました。向井先輩のケーキ店の名称「LIEN」は、フランス語で「縁」。まさに『NAVIGATE』は、新たな「縁」を私たちにくれました。クッキーは、卒業式の日に、2204教室で全員で頂戴いたします。

最後に……

 誰一人が欠けても完成することのなかった雑誌を前に、春の陽射しが射し込む50周年記念館2階ステューデント・コモンズで、頬杖をついている私たちがいる。
 4年前のこの時期、すぐそこに待っていた大学の入学式に向けて、何を考えていたのだろうか、とふと思いを馳せる。もしも、その時の自分たちに出会えるならば、間違いなくこう伝えるだろう。
 未来に期待し、自分を信じろ!と。