活動のテーマ:ボランティア+観光+海外の大学生との交流=異文化理解@ツアー

 永田3回生ゼミでは、在学中にボランティアもしたい、旅行にも行きたい、異文化交流もしたい、でもお金はそんなにかけられない、となにかとわがままな大学生に向けてスタディーツツアー(in Thailand)を企画しました。まず自分達をツアー利用者に見立て、「自分たちが行きたいと感じるボランティア+観光ツアー」をテーマに据え、徹底的にツアー利用者の視点に立って現地の人との交流、ボランティア、かつ観光やショッピングなども楽しめる旅行プランを作成しました。そのプランをもとに、2018年9月3日から9日までゼミ生10名で実際にタイを訪れ、ツアー提供者の視点とツアー利用者の視点のふたつの視点で現地調査を行いました。訪れたのはシンブリー、アユタヤ、バンコクの3ヵ所です。

参加学生

岩津南美・碓井美智子・小出真子・佐々木梨乃・多田彩乃・冨田直暉・中田成・中村裕一・濱里柚夏・吉野迅義
  • アユタヤ

 1日目はシンブリーのホテルに行く途中にアユタヤに寄り、寺院巡り、象乗り体験をしました。さらに水上マーケットで昼食を取り、ショッピングをしたり、水上ボートに乗ったりしました。その後、ホテルに向かい、翌日のボランティアに備えミーティングを行い私たちにタイ旅行初日は終わりました。
 2、3日目はシンブリーの高校生と交流をしました。シンブリー学校では教員、生徒からこれ以上ないくらいの大歓迎を受けました。そんな中で始まった初日の交流では緊張から自分たちも楽しむという当初の考えをわすれてしまいましたが、タイの学生たちの明るさにも助けられ、まずまず成功と呼べる結果となりました。ホテルに帰った後、ミーティングを行い、反省点を洗い出し、翌日に備えました。
 3日目の交流では、前日の反省をいかし自分たちも盛り上がることができ、学生の反応をみて、柔軟に対応することができました。午後からアユタヤに移動しなければならなかったため、タイの学生たちと昼食を取った後、バンに乗ってアユタヤへ移動しました。
  • シンブリー高校でのボランティア活動

 4日目の午前中はトゥクトゥクで市場に行って朝食を取った後、そのまま寺院巡りに向かいました。事前に寺院についてある程度しらべていたのでスムーズに回ることができました。ホテルに帰った後すぐに電車でバンコクに移動しました。夜はバンコクで夕食を取った後、恋愛事で有名とされているガネーシャ像にお祈り。
  • トゥクトゥクで市場に

 5日目はバンコクでショッピングを楽しみました。ショッピングでは旅行者向けの高級なところからタイに住んでいる人も利用するような庶民向けのところまで様々なところを訪れました。夜は夕食を兼ねて鉄道市場に訪れました。市場はさまざまな売り物や軽食が多くあり非常ににぎわっていました。
 6日目は、バンコクのワット・プラケオとワット・アルンを巡りました。現地までの交通手段は船でした。その後、タイのアートを楽しめるタイアートカルチャーセンターを訪れました。この日の夕食の調達のために、市場を訪れました。揚げ物やフルーツなど様々なものが販売されていました。
  • バンコク市内

 7日目は午前中にホテル近辺のショッピングモールに訪れました。その後、バンコクで有名なカフェであるマンゴ・タンゴで軽食をとり、その後電車とバスを使って空港に向かいました。空港に着いた後、遅めの昼食を取った後、ロビーで帰りのフライトに備えました。これが私たちのツアーの全日程になります。

 なお、旅行中の9月4日に台風21号の影響で関西空港が封鎖されたため急遽帰国便のキャンセル変更を余儀なくされ、旅慣れない私たちは一次パニックに陥りましたが、旅先でトラブル回避ができたことは、大きな財産となりました。

小出真子

参加学生の感想

濱里 柚夏

 今回このゼミ企画を通して実感した事が二つあります。一つ目は、自分自身の存在意義です。これはシンブリー学校の生徒と先生方が感じさせてくれました。学校で予想外の大歓迎を受け、一緒に自分たちの企画を通して遊びながら日本語を楽しそうに学んでいる生徒たちの姿を見ていると、自分自身では意識していなかった存在意義があることに気づきました。二つ目は、ボランティアは難しいものではなく、誰かを想う気持ちがあると成立するということです。元はボランティアに対する概念を変えたい、という想いから生まれたこの企画。タイに実際に行って学校で活動を通し、企画の題名通り【smile at each other】お互いが笑顔になる活動ができたと思います。
 私はこの活動を通して、今の自分でも誰かの力になれることがあるのだと実感しました。ここで留まらず、次へ繋げられるよう様々なことに目を向け、行動していこうと思います。

岩津 南美

 ゼミの企画を通して、新しいことに挑戦し、実際に体験することが大切だと気づきました。ボランティアの固定概念を変えたいと思い始めたこの企画。こんな大規模なことをするのは初めてだったので、もちろん失敗はありましたが、その失敗により、たくさんのことを学びました。シンブリー学校で出会った人たちと関わり、タイ語が全く話せない自分にでも、誰かの力になれることを実感しました。そして、自分の存在意義、存在価値がある、誰かのためではなく、自分が笑顔で接するだけで周りの人は笑顔になる、ということに気づきました。
 今回の経験を活かし、もっと様々なことに挑戦していこう決意を新たにしました。

多田 彩乃

 1年ほど前、ゼミ活動が本格的に始動してすぐの自分は、中々発言できず、何に対してどう動けば良いのかもはっきりと分からず、他ゼミ生に頼ってばかりいました。交流活動を行うタイの学校が決まった時、初めて今までの活動がやっと形になってきたと感じると同時に、時間はかかってしまいましたが、自分の中でやっとスタートを切れた瞬間でした。
 プラン内容も無事決まり、ゲームも完成し、しっかり準備をしていざタイへ!普段週に1回しか会わないゼミ仲間との共同生活で、不安もありましたが1人1人大きく成長できた7日間でした。観光については、現地の人と交流する機会が多く、毎日がとても濃くて充実した日々でした。シンブリー学校での交流は想像の何十倍も楽しかったです。言葉の壁があるにもかかわらず、生徒達と一緒にゲームを楽しめるのが言葉では表せない程に楽しかったです。「交流があってこそ、このツアーは成り立つ」との思いを強くしました。
 日本に帰ってきてからは自分自身もゼミ活動に熱が入り、発言する機会も積極的に動けるようになりました。7日間によるタイの観光、現地学校での交流。これを全て楽しむことができるツアーを企画し、体験する事が自分を大きく成長させてくれました。本当に素晴らしい7日間を一緒に作り上げてくれたゼミ仲間に感謝の気持ちでいっぱいです。

小出 真子

 今回のゼミ活動でタイに触れ、タイの良さはもちろん日本の良さにも気付くことができました。実際に行ってみないと感じることのできない思いや、自分の知らないところではこういうことが起きているという発見などがこの活動を通して見つけることができました。決して1人では乗り越えられない壁もゼミ生のみんなとなら立ち向かうことができ、改めて支え合う大切さを実感しました。この経験は永田ゼミだからこそできたことだと思います。そしていつか必ず未来の自分の役に立つと感じます。

中田 成

 この活動を通して、ボランティアの在り方・考え方・多様性など固定概念を壊すことができました。そして固定概念や思い込みで物事を考えることの危険さ、勿体なさなど身をもって感じました。不可能と思われた企画でしたが、シンブリー学校との縁をこれっきりにしたくない、もっとたくさんの人にこの体験をしてほしいという気持ちが湧き上がってきました。つぎは、後輩たちが体験できるような形にしたいと活動を継続しています。このように思うだけではなく、実際に行動に移せている自分たちの成長はこの企画を通して得たものです。頭の中で考えるだけではなく伝える。下手でもいい、「伝える」ことの大切さを学びました。

佐々木 梨乃

 帰ってきた今、思うことは「行ってよかった」に限ります。タイ語も分からない、英語も特別喋れるわけでもない、ましてや初海外旅行の私にはとても壁の高い企画でしたが、自分に足りないものが明確に分かった1週間となりました。
 ツアー初日から、食や環境に対してのカルチャーショックを受け不安に見舞われましたが、2日目ボランティア先の高校で温かな歓迎を受け、タイに馴染むまでには時間がかかりませんでした。わずか2日間のボランティアでしたが、最後には泣いてしまうほどの達成感と寂寥感。今回のツアーで一番良かったと思える二日間でした。その後はアユタヤ、バンコクへと移動していきましたが、大きな事を成し遂げた後ということもあり、メンバー間で打ち解ける機会が増え、友だちとしての仲が深まったと思います。それもボランティアがあったおかげだと思います。
 この記事を読んでということは少なからず興味があると言うことだと思うので、気軽に検討して、是非実行にうつしてもらいたいです。きっと背中を押してくれる経験になるはずです。

冨田 直暉

 今回のタイ旅行は私にとっては初めての海外で不安もありましたが、タイの人たちは、親切な人が多く、シンブリー学校では予想外の歓迎を受け、不安が解消されていきました。この旅は未知との遭遇の旅でした。最初に全校生徒三千人の集まる前での自己紹介、言葉の通じないタイの高校生たちとの交流、どれもが想像上の出来事ばかりでしたが、それらが一度に現実となったのです。この出会いで私も多くのことを学ぶことができました。その後のアユタヤ観光では日本では見ることのできないような遺跡の数々を直接目にし、バンコクでは著名な観光スポットにもなっているショッピングモールなども訪れることができ、ボランティアと観光の両方の面でタイという国を満喫することができました。今回のタイ旅行をつうじて、ゼミ生との仲も深まり、私自身も大きく成長することができた旅行であったと感じました。

中村 裕一

 これまで海外に行くことは何度かありましたがタイは初めてで、行く前からすべてが不安でした。ただ、普段は1人で海外に行くので、心寂しいことが多いのですが、今回はゼミのメンバーといったため、寂しいと感じることなく、すごく有意義に過ごすことができました。とくにボランティアでは現地の高校生たちと無事に打ち解け、2日間という短い時間の中でたくさんの日本語を教えることができ、とてもいい経験になりました。
 観光でもアユタヤ、バンコクを訪れ、日本と違う雰囲気をたくさん味わえました。たくさんの場所を訪れることができたくさんの経験を得ることができました。またなによりもタイの人たちがとても優しく、困ったことがあればすぐに助けてくださったのですごく助かりました。タイにいる間、たくさんのことが起き驚くこともたくさんありましたが大きな混乱もなく、みなが助け合い絆を深められたと思います。また時間があるのなら、ゼミのメンバーでまたタイに行きたいと思います。

碓井 美智子

 今回の活動は私にとってすごく貴重な経験となりました。なかでも他のゼミ生たちにタイを知ってもらうことができたことは大きな収穫でした。くわえて、今回シンブリー学校を訪れ、日本語を教えるというボランティア活動を行いましたが、そこで私が1番嬉しかったことは、何人かの生徒が「先輩みたいに日本語話せるように、これから諦めずに日本語を勉強して、日本語があるコースの大学に進学する」と声をかけてくれたことでした。
 この言葉は私にとってこのボランティア活動の成功を象徴するものとなりました。今まで、であったことのない体験、トラブルがたくさんありましたが、みなで励まし合い乗り切ることができました。この活動を通じて友達の大切さ、自分ひとりだとやり遂げることが難しい活動でも多くの仲間と取り組めば、やり遂げることができることを実感しました。

吉野 迅義

 最も印象に残っているのは、現地高校生との交流です。初めにシンブリー高校の生徒全員の前で自己紹介を行いました。生徒の人数の多さに驚くばかりの私たちでしたが、私はそれ以上に学生の反応に対して驚きを隠せませんでした。彼らは、私たちを見ると、非常に喜んでくれました。まるで私たちをスターとでも勘違いしているかと思えるほどでした。朝礼台から拝見した、彼らの声援を送る姿は今でも鮮明によみがえってきます。私たちが訪問するだけで、こんなにも大勢の人に喜んでもらえたことは予想外でした。
 その後、一部の学生を対象にレクリエーションを行いました。初めは、日本語の通じないタイの学生とのコミュニケーションに戸惑うばかりでしたが、英語や簡単な日本語、ジェスチャーを通して多くの学生と仲良くなれました。コミュニケーション手段の幅の広さを実感できました。
 私たちと現地の学生それぞれにとってプラスになったプロジェクトだったように感じました。