松原市民図書館ビブリオバトルに参加して

 松原市民図書館で開催されたビブリオバトルに仲宗根愛海さんが参加し、みごと栄えあるチャンプに耀きました! 仲宗根さんは最年少の参加者(ビブリオバトルには本を紹介するバトラーとビブリオを聴いて読みたいと感じた本に投票をする聴衆がいます)でしたが、こちらの緊張をよそに、物怖じしない堂々とした発表をしてくれました。なお、ビブリオバトル終了後には参加者全員でビブリオバトルについての意見交換会を行いました。(永田拓治)
※この学生教育研究活動は阪南大学学会より補助を受けています。

松原市民図書館ビブリオバトル参加報告
仲宗根愛海

 2014年3月21日(金)、松原市民図書館で開催された第1回ビブリオバトルに参加しました。ビブリオバトルとは、発表者が「面白い」と思った本を持ち寄り、5分で本を紹介し、発表後2〜3分のディスカッションを行い、最後に参加者全員で読みたくなった本(=チャンプ本)を投票して決定する書評合戦で、最近注目されています。
 今回のテーマは「わたしの一番好きな本」で、参加者は中学生以上と言う条件でした。ビブリオバトルバトラーは3名、参加者は20名程度で、私はそのなかで最年少の参加者でした。ただでも前日からドキドキしていたのですが、参加者が全員年上という状況に帰りたい気持ちが湧いてきました。そのうえ発表の一番手となってしまい、緊張は極度に達しました。

 私が今回選んだ本は大学入門ゼミで開催された第1回ビブリオバトルでも紹介した『「少年A」この子を生んで…… 父と母悔恨の手記』(文藝春秋、2001年)です。一度紹介したことのある本でしたが、知らない人たちを前にするビブリオバトルには、ゼミの友人達の前でするのとは全く違う独特の緊張感がありました。

 今回紹介した『「A」この子を生んで…… 父と母悔恨の手記』は何度も読み返した、とても思い入れのある本で、5分間という限られた時間の中で紹介を聞いて下さっている目の前の方々1人1人にこの本から与えられた多くの感情や私の考えを伝えたい、そして是非手にとって何かを感じ取ってもらえたら、という気持ちで紹介しました。

 ただビブリオバトルに参加することの醍醐味は、自分自身の発表が終わればすぐに聴衆となり、自分が読みたい本を選ぶ側にまわる、というところにあります。今回もビブリオを終え、ほっとする間もなく、他のバトラーの方々が紹介する本にあっというまに引き込まれていきました。こんな変わった本があるのか、そんな世界があるのかなど、そこには私の知らない世界が広がっていました。本の紹介の仕方についても、本の装丁についての知識や複数の関連本を一度に紹介する手法など、大学入門ゼミのビブリオバトルではなかった世界に触れることができました。

 今回のビブリオバトルでは人に何かを伝えるということが簡単ではないことをあらためて実感しました。バトル後にもう少しこうすればよかった、ああすればよかったという反省点がありましたが、思いもよらずチャンプに選んでいただき、とても大きな自信となりました。また、ビブリオバトル終了後には、参加者全員で意見交換会が行われ、さまざまな年代の方々にお話を伺う機会を得ました。今後はこの貴重な経験を糧に、ゼミでのプレゼンや、学外での活動に活かしていきたいと思います。