経済学部のビジネス統計分析パッケージ所属の3年次生清水海璃君が、2023年秋に統計検定2級と準1級に合格しました。この検定は共に統計質保証推進協会が実施し、日本統計学会が公式認定し総務省が後援しているものです。
 統計検定の問題は専門的でかつ多岐に渡り、通常の経済学部の統計学関連の科目で教える以上の内容を含み、数学的に難しい問題も多いです。その点で、理工系の学部に較べて経済学部の学生にとっては難関といえます。ビジネス統計分析パッケージとしても、2級の受験と合格を念頭に科目と授業内容も用意し、受験を推奨してきて、過去に当パッケージから統計検定2級の数人の合格者があります。それが2級よりも数倍難しく、高難易度と言われている準1級の合格者が出て、正直驚いています。
 近年IT,AIが注目を浴び、その分野への就職を希望する学生が増えていますが、この分野では当然ながらデータ分析が必要になります。統計学はそのための重要な理論的な道具です。この統計検定も時代の要請に応じて、創設されたものといえます(2011年に発足)。その内、統計検定準1級はデータサイエンティストにかなり近づいたレベルといえます。
 当然ながら、授業を受けるだけで合格するのはまず無理です。清水君も毎週、受験することを決め(CBT: Computer Based Testing方式は毎週の受験が可能)、いわば“背水の陣を敷いて”自分を追い込んだのことです。
 “(若者は) 三日会わざれば 刮目して見よ”という言葉がありますが、どちらかと言えば、清水君は日頃勉学にまじめに取り組むタイプではなかったのですが、急に変身を遂げました。彼のように、若者は、自分の中にある才能を知り、そこから目標を見つけ、それに向かって進むべく、自分自身の中のエンジンに火をつける、そうあるべきだと思います。
 清水君を嚆矢として、統計検定2級からさらに準1級を目指し、合格する学生が出ることを期待しています。

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