2019年4月10日(水)、経済学部の三木ゼミ3年生は、大東市にある株式会社マルイを訪問し、代表取締役の圓井健敏さん、総務部課長の西原秀一さん、他の皆さんにお話をうかがいました。
 株式会社マルイは1920年創業。鉄道・ ダム・橋梁等の建造物の強度試験装置をはじめ、バイオ・医療機器・食品など様々な分野と取引のある総合試験機メーカーです。平成19年(2007年)には経済産業省近畿経済産業局が選定する「躍進するKANSAIモノ作り元気企業」に選定されるなど、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。

 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部3年生 岩根 仁志 さん

 大東市にある株式会社マルイに企業訪問し、会社説明を聞き、工場見学をした。 株式会社マルイは環境、土木、建築分野やバイオ、医療機器分野、食品分野など幅広い業界との取引を行う試験機、装置メーカーである。マルイはISOの品質、技術認定を受けており、校正室はJCSSの認定も取得していて、品質、技術、校正事業の高い評価を得ている。また、国内の大手企業に限らず、中国、アメリカ、スペインなど海外とも多く取引を行っており、グローバルに仕事を展開している企業である。
 株式会社マルイを訪問し、1番に感じたのは社長の人柄の良さと社員の皆さんが不安無く働けていることである。社長の圓井さんは会社説明でも工場見学でも丁寧な説明をして下さり、仕事をする上での意識や仕事内容など、私たちに会社の事を知ってもらおうとする気持ちを強く感じた。真剣に伝えようとしてくださっているのだということを感じることができ、聞く側の私もしっかりと聞かないと失礼だなという気持ちになった。また、社長のお話の中でお客様の信頼やニーズ、商品・サービスへの誇りなどの言葉があり、お客様が満足してもらえるような仕事への取り組み方、自社の商品への自信をすごく感じることができた。
 私が株式会社マルイへの訪問で1番驚いたのは、トイレに行った際、トイレ清掃のチェック表に社長自身の名前があり、トイレ清掃を社長自らしている事だった。若手社員との質疑応答の時も会社や仕事への不満の声はなく、逆に会社の雰囲気や環境が良いと言っていた程だった。このことから社長の人柄や自ら率先し社員に背中を見せる姿勢がマルイの雰囲気、環境の良さを生んでいるのではないかと感じた。また、会社説明の中で社長の好きな言葉がドラッガーの「最高の企業は顧客を創造するだけでなく、ファンを創造する」という言葉だと話しており、顧客がファンになる前に社員が社長のファンなのではないかと感じた。
 最後に、今回の株式会社マルイへの企業訪問では会社の雰囲気の良さ、環境の良さを感じることができ、社長の考え、姿勢に感銘を受け、このような企業に就職してみたいと感じることができた。その中で、就職する際にどのような業種を選び、何をするかということよりも、どのような環境で働くか、誰と働くかが大切なのではないかということを強く感じ、私が就職活動をする際にこのことを頭に置き企業選び、企業研究をしていきたいと感じた。

経済学部2年生 森 梓 さん

 今回私達が訪問した企業は「株式会社マルイ」という企業である。この企業では主に試験機を作っており、コンクリートの耐久性や強度測定するコンクリート試験機、ダムや道路等にも使用される土質試験機、地震などによる振動・衝撃などを測定する建材試験機など様々な試験機を大学などの研究機関やゼネコンなどの取引先と綿密に相談し、製造しているそうだ。
 この企業を訪問し、良いと感じた点がとてもあった。まず一つ目は、社長の人柄の良さである。あまりにも物腰が低く、謙虚な方だったのでまさか社長だとは思わず知った時はびっくりする程であった。ゼミ生の一人がトイレの当番表をふと見たとき当番表に社長の名前が書かれてあってとても驚いたと言っていた。私達が知らないだけかも知れないが、今まで訪問してきた企業の中で社長自身もトイレ掃除の当番に交じっているのはこの企業だけである。こんな謙虚な方が社長だと、会社がピンチになっても全力で力になりたいと思えるし、逆に会社は良くても社長の人柄が良いと感じないと、ついて行きたいとも思わないのでとても魅力を感じた。
 二つ目は社員間の人間の良さである。最初企業内の年齢層が割と高いという話を伺った時に、若手社員とご年配の社員ではギャップの様なものがあるのかなと思っていたが、若手社員さんと中途採用で入った40代の社員さんの話を伺っていた時に、年齢が一回りぐらい違うけれど、良い意味であまり気を遣っていなく、気さくに楽しそうに話をしていたのが窺えた。それから、社員間の人間関係は正直のところどうなのかと聞いた時、話を伺った社員さん全員が「ここは年齢関係なく皆が冗談を言い合える関係で休憩中もプライベートでもいつもワイワイしている。入社を決めたのも従業員の人柄の良さに惹かれたからである。」と断言していたのを聞いて本当にアットホームで仲が良いのだろうと実感できたからである。
 三つ目は、人材募集欄がとても詳しく書かれていた事である。Webサイトの人材募集欄を見たときに、こんなに詳しく書かれている企業のwebサイトを見た事が無くとても衝撃を受けた。給与や福利厚生面については勿論、募集している職種の仕事内容まで説明を受けなくて良いほど詳しく記載されていた事が一番衝撃的だった。説明を受けていなくても大体どんな仕事をするのか明確にイメージできるのと、何より感じたのが、ここまで詳しく記載してくれている企業側の優しさや丁寧さが伝わったのでとても魅力的に感じた。
 この様にほんの何時間しか見学できていないのに、いい点をたくさん見つける事ができた。製造業には元々あまり興味がなかったけれど、会社自体の雰囲気の良さに私も話を伺っているうちに惹かれてしまっていた。

経済学部2年生 山下 拓人 さん

 今回、株式会社マルイを訪問して最も印象に残ったのは社員間の人間関係の良さです。若手社員への質疑応答をさせてもらった3人のわいわいとした賑やかな仲の良さ、社長に対して冗談を言い、社長もそれにのるといったことから伺えました。また、工場内を見学した際も気さくに挨拶してくださって、非常に気持ちの良い職場だなと感じました。
 私が仕事で大事だと思うのはもちろん給与や仕事内容などもありますが、そこにいる働く仲間が良いかどうかということです。仕事が多少きつくても人が良ければ働こうと頑張れますし、コミュニケーションを取れることで仕事の効率も上がると考えるからです。株式会社マルイの社員の方が仰っていたことですが、皆と会話があるので周りの状況が把握しやすいので特に総務などのポジションは仕事がしやすいということは私にとっても魅力的に感じました。3人の社員の方の入社を決めたきっかけが説明会や会社を訪問した際に人が良い、印象が良かったと仰っていたことも納得できました。社長が苦労人と聞いて人柄の良さを考えるとなるほど、社長が人が良いと自然と会社全体も居心地が良くなるのではないかと考えました。尊敬できる先輩がいるので目標としていると若手社員の方が仰っていることも私は評価したいです。
 仕事の内容についても、コンクリートなどの素材の試験機の製作が中心で、またオーダーメイドで納品しているとのことで、安全のために行わなければならない試験のための機械ということですぐに需要がなくなるということはないでしょうし、海外にも意欲的に展開しており有名な観光地などにも納品しているとのことでなかなか興味深いものがありました。国内でも大手ゼネコン、大学、国交省などの大口の取引先があり、製造はもちろん営業も仕事のやりがいがあるのではないかと感じます。
 総合的に評価としては、給与は平均的ではありますが、仕事内容が魅力的で社内環境もよく、これまで訪問した企業のなかでもトップクラスに入りたいと感じました。これまでの訪問先でここまで仲の良さが伺える企業はありませんでした。

ご参考