2019年12月4日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、東大阪市にある株式会社大成モナックを訪問し、取締役管理本部長の永沼雅己さん、管理部長の酒井拓治さん、管理課長の小松綾さんにお話をうかがいました。
 株式会社大成モナックは昭和44年(1969年)創業。小型エンジン用フレキシブルシャフトなどを製造販売するグリーンマシン事業部と、試作品やレプリカを製造販売するプロダクトモデル事業部で構成されています。平成28年(2016年) には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 今井 咲利佳 さん

 今回私たちは、株式会社大成モナックを訪問しました。大成モナックは農園芸機器の芝刈り機やコーヒー豆を収穫する機械に使われる部品、金属部品などを作っています。他にも工業用試作品や3Dスキャナー・3Dプリンター・着色を駆使し、恐竜の化石や骨のレプリカなどを作っています。
 会社説明を受けて一番驚いたことは、日本以外にも台湾・香湾・中国広東省・米国と海外にも拠点があることです。中小企業でも海外に拠点を持っていて中小企業に対する見方が変わりました。頂いたパンフレットも日本語だけだはなく、英語でも記載されており海外でも戦っている会社なのだなと思いました。それは技術力がとてもあるから、海外に拠点を出すことができるのだと思います。大成モナックへ見学に行くまでは、金属を変形させ部品を作る方法が沢山あると知りませんでした。金属の粉を固めて作ったり、一度溶かした金属を固めていたり、金属をつぶして部品を作ったりと、用途によって作り方を変えています。模型やレプリカの技術も質が高く驚きました。大きいハンマーやダンベルを触らせて頂きましたが、想像以上に軽かったです。着色によって木や金属に見えるようになっているだけで、木や金属で作られていません。その他にも恐竜の化石のレプリカは、恐竜展で展示されるほどリアルです。本物とは違い軽いので持ち運びも簡単でとても便利だなと感じました。
 このように、大成モナックの技術力が高いことが素人の私でも感じることができました。その他にも、会社がとても綺麗でした。部品も分かりやすく整理整頓されており、普段から綺麗にしているのが伝わりました。日頃から部品を大切に扱っていて感動しました。これからもっと活躍して海外の拠点も増やしてほしいと思います

経済学部2年生 下河原 旭洋 さん

 私たちは、株式会社大成モナックを訪問しました。大成モナックは、グリーンマシン事業部とプロダクトモデル事業部に分かれています。グリーンマシン事業部は、金属の粉末材料の特性を生かした焼結部品(クラッチなど)や、芝刈り機などに使用されるギヤボックス、回転動力を離れた位置へ伝達させるフレキシブルシャフトという部品などを製造しています。また、プロダクトモデル事業部は、3Dスキャナー、3Dプリンターを導入し試作品の作成、既存商品の色の変更、アイデアを形にしたいなどのニーズに合った工程を提案するといったこともしています。大成モナックは、本社の大阪、台湾、中国広東省、米国にも事務所があるグローバルな会社で海外に向けてのみ生産されている商品もあります。インドネシアからの技能実習生も現在6名働いており技術を身につけて母国に帰るそうです。
 会社の中は、とても綺麗にされていて働きやすそうな環境でした。工場は大体物が散乱して動きづらいものだと思っていましたが大成モナックはしっかりと物が棚に片付けられていて仕事がしやすそうでした。なぜこんなに綺麗なのか尋ねると、「5S」を徹底しているとおっしゃっていました。整理、整頓、清掃、清潔、しつけの5つですがまさにこれらのことができているのだなと感じました。技能実習生の方もゴミが出るとすぐにゴミ箱に捨てていたので一人一人の意識、しつけができているから会社の清潔感が保たれるのだと実感しました。
 次に、若手社員の方にインタビューをしました。入社を決めたきっかけは、人柄がよく雰囲気が自分と合っていたからやモノづくりに興味があったからなどでした。入社して良かったところは、人間関係が良いところや機械技術の習得ができキャリアアップにつながるということでした。
 私が訪問して思ったことは、会社全体が清潔で働きやすそう、若い社員の方が比較的多いと感じました。また工場見学が面白いと感じました。大成モナックは現在、新卒のみ採用していますが合同説明会に参加するより、会社に来てもらって説明会兼工場見学をした方が魅力的に感じる人が増えると思いました。また、人数限定でインターン生を募集するなどの方法で安定した採用活動ができるのではないかと考えました。私は、3Dスキャナー、3Dプリンターを使って様々なものを作成できるプロダクトモデルがとても面白いと感じました。モノづくりに興味がある人は大成モナックで働くとすごく有意義になるのではないかと思わされる企業でした。