2020年12月2日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、東大阪市にある株式会社マーベックスを訪問し、専務取締役の本田祐樹さん及び若手社員にお話をうかがいました。
 株式会社マーベックスは平成13年(2001年)創業、快適、健康で環境にも優れた住空間を創るシステムやサービスを提供しています。主力製品の「澄家(すみか)Ecoシリーズ」は住宅の床下に設置するダクト式全熱交換型換気システムで、現在では業界最高レベルの90%の熱交換性能を有し、特に夏と冬における空調機器の冷暖房の省エネルギー効果を高め、ユーザーの高い評価を得ています。平成26年(2014年)には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」「知的財産部門賞」に選ばれるなど、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2年生は今年度、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。

(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成

 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

※集合写真撮影時のみマスクを外しています。

経済学部2年生 野元堀 ななほ さん

1.訪問前
 今回はマーベックスという住宅の換気システムを作っている企業訪問でした。今までの企業とは違うモノづくりだったこともあり楽しみにしていました。また、母の仕事上、住宅関係の分野に興味が無いわけではなかったので期待していました。
 ホームページを見た感想としては画像も情報も満載で凄く見やすかったです。全体的に色合いなども明るく爽やかで、新しく創立されたばかりかなと感じるくらいフレッシュさがありました。
 商品を注文する側からしても、この会社は何を強みとしていて、どのような商品を売り出しているのかが分かりやすく、注文してからの流れだけでなく、メンテナンスの事についてまで記載されていてすごく見やすかったです。また、入社を希望する側からしても、新卒採用とキャリア採用、営業職と技術職とで分けられていて、勤務時間や休暇や給与などの情報が記載されて見やすかったです。他にも、各部署一名ずつ社員の方がどのような仕事をして一日を過ごされているのか、入社した理由や今後の目標なども記載されていてすごく参考になるなと感じました。

2.訪問後
 単刀直入に私は良い企業だなと感じました。経営者の方が企業説明や工場を案内して下さったのですが、自社製品の技術面の高さや発想力を誇りに思い丁寧に説明して下さいました。若手の社員の方との対談でもかなりの人数の方に時間を割いていただき、それぞれの部署の方の意見を聞けてすごく勉強になりました。入社してからの話だけでなく、就活の気を付けていたことや、学生の時にやっておけば良い事など親切に話して下さいました。
 コロナにより換気が見直されていたり、おうち時間が増えたことにより住宅自体が見直されていたりし、今以上にどんどん需要が増えていくと考えました。そのため将来性も期待できますし、この訪問で会社の雰囲気や社員同士仲が良い感じも伝わり、良い企業だなと感じました。また個人的に住宅関係に興味が無いわけではなかったので、HPや配布された資料を見ていて楽しそうだなと感じました。第一希望の業界だったら就活の時に視野にいれようかなと思えるくらい私にとっては良い企業だと感じました。

経済学部2年生 斉藤 太郎 さん

 今回は株式会社マーベックスさんにお邪魔しました。4社目になるのですが、今回はものづくりをメインにしているのはではなく住宅づくりを考えたときに視覚的なかっこよさではなく、性能にこだわる構造を開発し、供給するような会社でした。人の寿命を100年としたとき、60年は家の中で生活している人間に寄り添うことを目的とし、2001年に創立をした若い会社でした。また、住宅に関わる会社であることもあり、外見はどこにでもあるような倉庫でしたが、私たちが会社説明を受ける会場や、事務所はとても綺麗で居心地のよい環境となっていました。それだけでなく、マーベックスが実際に販売を行っている換気システムや空気を循環させるシステムを完備していて製品を間近に感じることもできました。この換気システムは家の中での温度差をなくすことを可能にし、また外の空気との循環も行えるため新型コロナウイルスが広まっているこの世の中において、ますます求められる存在になるのだと思いました。
 東大阪には6400社あるなかでも5.4%しか30名以上の従業員をかかえていない現状でマーベックスは70名の従業員がいると聞き、大きい会社だと思いました。近畿大学との連携もしていて積極的に人材を育てている印象でした。
 インタビューでは、この企業の最も良い点を垣間見ることができました。最初の専務の方からの会社説明にも繰り返し出ていた、働く環境づくりに力を入れていることは訪問の数時間でも感じ取ることができました。提案制度というものがあり、これは自分自身が
で会社が向上していくために必要だと考えたことなどを提案し、提案をすると提案の内容に関わらず一律で500円がもらえるという制度でした。実際に提案が形となることはごく一部であると言っていたものの月80以上の提案が出ていると聞き、この制度により細かいところからよくなっていくし意見しやすい環境づくりに面白い工夫がされているなと感じました。また、新入社員の人たちは入社1年目の人も2年目の人も仲がよさそうにみえたし、全員が口をそろえて周りの人たちが優しく働きやすく不満は特にないと言っていました。専務の人柄であったり、部署内に尊敬できる人がいることだったり会社の狙い通りの環境づくりに成功しているという印象を受けました。年々規模を拡大している会社の現状や、会社の雰囲気が良いことにより印象もよくなることを学べた訪問になりました。

経済学部2年生 福田 晃輝 さん

 今回私は株式会社マーベックスへ見学させていただいた。マーベックスでは主にカビやダニ、花粉などのアレルギー対策を行う商品や、また空気を入れ替える際に外から家に入ってくる冷たい空気を温めてから中へ取り込んでくれる商品を開発している中小企業である。
 私がマーベックスへ企業訪問した時に最初に感じたことが「本当にここで事業が行なわれているの?」と驚いたことである。外から会社を見てみるとガレージのようなものが連なっているように見えてどこが会社なのか分かりづらかったためである。しかし実際に中へ入ってみると会社説明場所や事務所などもしっかり清掃されていたし、また作業場所も商品や材料が整って置かれていたため細かいところまで取り組みが行われていて働きやすい環境になっていると感じた。
 そのあと実際に作業場へ見学をさせていただいた。作業場の雰囲気はとてもよく社員の方々は黙々と作業を続けており真剣に取り込んでいる姿勢が一目見て分かった。作業場の見学が終わると次は新人の社員の方々にインタビューを行った。今の目標であったり入社前と入社後を比較してみての感想だったりと、個人に対する質問から会社についての質問まで幅広い質問に答えてくださった。何より魅力的に感じたことが社員同士の中の良さである。作業場で見た感じの社員の方々とは違い笑顔で社員同士、会話をしていて本当に仲がいいんだなと感じた。また私たちの質問を聞いてくれているときは真剣な表情で質問に答えてくれるときは笑顔でと、私が理想としているような人物像の方がほとんどだった。
 そして最後に株式会社マーベックスはこれから先も続いていく会社だと感じた。もちろんこれから先、花粉だったりコロナだったりを対策していくための商品を開発しているのは続いていく理由の一つではある。しかしマーベックスではほかにも続いていくだろうと思われる理由がいくつかある。先ほども述べた通り、会社の雰囲気がいいのも一つである。社員同士の関係が良くないと会社もいい方向へと進まないし退職していく人も増えていきそもそも会社自体を運営していくのが不可能になっていくからである。他にもマーベックスでは社員一人一人を成長させていくために勉強会やプレゼンなども行っている。このように商品だけに力を入れているのではなく会社内で行われている取り組みにも力を注いでいる。これが私の中でこれからも続いていくと感じた理由である。
 今回はマーベックスで短い時間ではあったがさまざまなことを学ぶことができた。お忙しい中、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。また機会があれば見学にお伺いしたいと感じた。

ご参考