2023年6月21日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、八尾市にある草川鉄工株式会社を訪問し、代表取締役の五十嵐宏明さん他にお話をうかがいました。
 草川鉄工株式会社は1914年創業、納入先は自動車、建設機械、農業機械、船舶、発電プラントメーカーなどで、金型を用いずに成形する「自由鍛造」と、金型を用いて成形する「型打鍛造」を得意としている。1個から量産品までえ対応可能で熱処理、機械加工、検査までの一貫体制を構築しています。平成25(2013)年には大阪中小企業顕彰事業実行委員会(注1)が実施する「大阪ものづくり優良企業賞」を受賞、大阪を代表するものづくり企業です。
 経済学部三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。三木ゼミ2・3年生は今年度も昨年度に引き続き、大阪府商工労働部の連携協定に基づく事業の1つとして「ものづくり中小企業と大学生の求人求職ミスマッチ解消」という課題に取組んでいます。今回はその活動の一環として訪問しました。
(注1) 大阪中小企業顕彰事業実行委員会:
大阪府、大阪府商工会議所連合会、大阪府商工会連合会、公益財団法人大阪産業局、地方独立行政法人大阪産業技術研究所で構成
 以下に今回の訪問見学で得られた、学生たちの気付き(一部)を紹介します。

経済学部2年生 吉本 昂生 さん

 草川鉄工株式会社へ企業訪問に伺い、企業の在り方から鍛造への情熱や考えまで、社長と社員の皆様からお話を聞かせていただいた。
 企業に訪問させていただいてまず印象に残っていることは、企業説明の際に社長がおっしゃった、「次の100年に向けて新しい力で革命を起こせ」との言葉です。鍛造は工業として唯一無二であり、需要がなくなることはなく、競合が増えることもない。しかし、時代の流れや社会の価値観の変化には臨機応変に対応したい、だから若い世代の新しい考えや物の見方を大事にしていきたいという企業の将来を見据えた社長の熱意と柔軟性には、強く感銘を受けた。また、ISOの取得やIT技術の導入、取引先の分散による一社依存の回避など、企業の未来「次の100年」を見据え、積極的に動いていた。
 実際の作業場見学や社員の方々から話を聞いていく中で、製品への情熱を強く感じたことがある。例えば、顧客の要望に応えるため、求められる鍛造のみにとどまらず、製品加工や鉄以外の難加工材を加工する知識技術を習得しており、完成品に限りなく近いところまで製品で造り上げていた。社長さんとの質疑応答の際に、「製品に関して『草川鉄工に頼めば大丈夫やろ!』を目指して従業員一同、仕事をしている」とおっしゃっていたとおり、顧客のニーズに的確に答えるための努力と、そのうえでよりよい製品を作り上げようとする社員の皆さん一人一人の強い意志を感じ、胸が熱くなりました。
 最後に、草川鉄工株式会社への企業訪問と社長や社員の方々との交流を通して、草川鉄工株式会社の魅力はもちろんの事、社長や社員の方々のモノづくりへの積極的な姿勢や鋳造に対する情熱を肌で感じ、学ぶことができた。目の前の物事に全力で取り組みながら、未来を見据えて柔軟に対応していく、そのための努力を厭わない、前向きで積極的な皆様の姿に胸を打たれました。今回の企業訪問は、自分の将来を考えていく中でとても貴重な経験をさせていただきました。

経済学部2年生 鈴木 翔太 さん

 6月21日、中小企業の草川鉄工株式会社さんへフィールドワークへ行かせていただきました。私はそこで、草川鉄工株式会社さんがどのような製品を作っているのかや、どのような仕事を行っている会社なのかなどを教えていただいただけでなく、草川鉄工株式会社さんで働いている人の人柄、やりがい、目標、事業の将来性や、製品や、草川鉄工株式会社さんの歴史について深く詳しく教えていただきました。
 草川鉄工株式会社さんは、鉄の個性を最大限に活かす100年続く企業です。そして、100年以上続き、選ばれ続けるため、お客様のために「一日でも早く」、「1円でも安く」、「最高品質の製品づくり」にこだわり続けてこられた企業です。また、鍛造のみに特化せず、熱処理、機械加工、各種材料試験、非破壊検査、成績書発行までの一貫体制を社内で行える体制を整えられています。
 そして、私たちは、企業内の工場のビレットシャー、エアーハンマー、ショットブラスト、NC旋盤などを見せていただき、実際に使用している所も細かく説明をしていただきながら、見せていただきました。そこで私は、エアーハンマーを使っている職人の方の手さばきがとてもすごく、見入ってしまいました。社長さんにあんなすごい技術ができるようになるものなのかと質問すると、社長さんは、みんな最初は何も知らず初心者で1から始めるので一つ一つ丁寧に教えるので前向きな気持ちがあれば誰でも出来るようになるよと教えてくださり、その言葉がとても頭に残っています。
 草川鉄工株式会社さんは、目標として、今100年以上続いている現状に満足するのでは無く、次の100年に向けて挑戦するということや、この企業に任せると何とかしてもらえると思ってもらえる企業になること、近年の目標としては企業のIT化を目標とされています。
 私が草川鉄工株式会社さんへフィールドワークへ行かせていただき、学び感じたことは、まず技術はもちろん職人の方の腕の凄さに驚き、工場の機械の設備やロボットの動きに感動しました。しかし、何より社長さんの社員に求める人に前向きに沢山挑戦する人を求めるという考えた方や、前向きに行動した失敗はウエルカムという考え方がとても素敵だと感じました。また、残業の量や、休日のとり方や、サービス残業も一切なくし、15分刻みで残業代も出るというところに社員さんへの配慮もある歴史のある企業だと感じました。

経済学部2年生 長府 政貴 さん

1. はじめに
 6月21日に草川鉄工株式会社に訪問し、色々な話を聞き、実際に材料を加工している現場を見学させてもらった。

2. 企業概要
 草川鉄工株式会社は1914年創業以来、ものづくりに情熱を注ぎ自動車、建設機械、輸送用機械、農業用機械、発電プラント並びに船用部品などの製造を通じて産業の発展に寄付してきた会社である。2003年にはISO9001の認証を取得し、顧客に信頼されるQ(品質)、C(コスト)、D(納期)をモットーに一歩先んじた技術を追求し、熱間鍛造だけでなく、熱処理、機械加工から破壊・非破壊検査までの一貫した生産体制、品質管理体制を構築し、顧客に継続的な満足と感動を届けることができる企業を目指している。

3. 感想
 草川鉄工はとても働きやすそうな会社だと感じた。
 社長さんが、「明るく、自分で考えて動け、失敗を恐れずに挑戦できる人材を求めています。人は失敗して成長していくため、前を向いてくれる失敗なら怒ったりしません。」という話をしてくださり、ここで働けば、色々な技術を磨き上げることができると思った。ほとんどの会社では失敗したら怒られ、次からは慎重になり挑戦しにくくなるものだが、草川鉄工はその心配がないため社員のメンタル的にもよいと感じた。
 実際に社員の人に話を聞いたところ、とても働きやすく、社長さんは物腰が柔らかいため意見も言いやすく、良い関係が築けていると言っていた。社員間でも殺伐とはしてなく、基本和気あいあいとしているため、良い会社に入れたと話してくださった。
 場内見学では、鉄を熱して、それを加工している現場を見た。テレビでしか見たことなかった現場を実際に見て回れる貴重な体験ができた。加工しているところから結構な距離があったにもかかわらず、熱気がすごく、あんな至近距離で何時間も加工している社員の人たちに尊敬の念を抱いた。

4. まとめ
 想像以上によい会社だった。社員の皆さんもやりがいや目標を持って働いており、将来性もありそうだと思った。学べることがとても多く、有意義な時間を過ごせた。

ご参考