四国最高峰の石鎚山は日本百名山の1つであり、豊富な雪解け水が各所に渓谷や滝を形成し、周辺地域に名水を供給しています。本事業では、石鎚山系の「水」に注目し、その魅力を観光資源としてアピールすることで、石鎚山系の知名度向上と持続可能な観光地としての発展を目指します。今年度の本事業(キャリアゼミ)では、その「水」を活かしたカフェが多く立地する愛媛県西条市を舞台に、カフェ巡りを目的とする観光客向けの「カフェマップ」を作成することとしました。
(経済学部3年 木村 優耀)
  

学生活動状況報告

経済学部3年 木村 優耀

2024年12月11日(水)、経済学部三木ゼミ3年生は、連携先である伊豫風土合同会社の代表大須賀一仁様をTeamsでお招きし、キャリアゼミ「石鎚山系の『水』を観光資源としてアピールしよう」の最終報告会を実施しました。
愛媛県西条市のカフェマップを作成する中で感じたことは、各カフェが多くのこだわりを持っている点です。そのこだわりは、コーヒーの産地に限らず、ランチやディナーを提供するカフェでは、西条市で採れた食材だけを使用している場合や、知り合いの農家から仕入れた農作物のみを使うなど、西条市という地域を大切にする姿勢が特に強く感じられました。また、コーヒーについても、西条市の水を使用し、豆は西条市で生産されたものや、西条市出身の方が手がけるコーヒーブランドを取り入れるなど、地域に密着した取り組みが印象的でした。こうしたこだわりのおかげで、コーヒーやランチ、スイーツのどれも非常に美味しく、非日常を味わう素晴らしい体験ができました。西条市は自然が豊かで、美しい景色を眺めながら食事を楽しむことができるため、訪れる価値がある場所だと感じました。
このマップを作成する際に最も重視したのは「見やすさ」です。カフェを紹介するマップを参考にしたり、既存のマップアプリを活用したりするなど、さまざまなツールを取り入れながら、利用者にとって視認性の高いものを目指しました。ただし、参加メンバーの多くがコンピュータや技術に不慣れであったため、制作過程では少し苦労する場面もありました。
このカフェマップでは、特にSNSなどで話題になったカフェを中心に情報を集めています。カフェ巡りが好きな方や、あまり知られていない隠れた名店を訪れたいと考えている方にとって、このマップは非常に役立つものになると確信しています。
西条市には、普段住んでいる大阪よりも、クオリティの高いカフェが数多く存在していると感じました。訪れる際には、ぜひ2軒以上のカフェを巡り、その土地ならではの食材を活かした料理を楽しんでいただきたいと思います。

連携先コメント

伊豫風土合同会社
代表 大須賀 一仁 様

皆さん、今年度の活動、本当にお疲れ様でした。 共有いただいたカフェマップについては、こちらでも広く告知し、西条市を訪れる方々に役立てていただけるよう活用します。このマップに掲載されているカフェの中には、少なくとも3店舗が域外からの移住者の方々によって経営されていることに気づきました。彼らが西条市でカフェを開業した背景や思い、直面している課題などをさらに深掘りしていただけると、この事業はより有意義なものになるのではないかと思います。 また、皆さんが縁あって西条市に来てくださったことに感謝しています。もし将来、都会で行き詰まり思い悩むようなことがあれば、少しでも西条市での経験や風景を思い出し、心の拠り所としていただけると嬉しいです。 本当にありがとうございました。

教員コメント

経済学部
三木 隆弘 教授

皆さん、カフェマップ作りお疲れ様でした。今回の活動では、西条市が誇る美味しく豊富な「水」の活用方法の一例として、カフェに焦点を当てました。このカフェマップを作成し公開することで、西条市を訪れる訪問者がカフェ巡りをより楽しめるよう利便性を高めることを目指しました。それぞれのカフェが持つ個性や、地産地消の理念を取り入れた取り組みは、地域創生の好例として多くを学ぶ機会となったと思います。 SNSでは個々のカフェの特徴を詳しく知ることができますが、そうした情報は「点」としてのものであり、それらが「面」として広域的に語られることは少なかったように思います。今回の取り組みを通じて、人口10万人強の西条市にこれほど多くの素敵なカフェが密集していることを、より多くの人々に知ってもらえる可能性を感じました。

参加学生一覧

金城 寧々、 木村 優耀、 山中 夏妃、 小川 愛斗、 坂田 夢叶、 鈴木 翔太、 中谷 優花、 吉本 昂生、 山下 力也、 長府 政貴