関西 機械要素技術展を見学しました(経済学部三木ゼミ2年生)
2014年9月24日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、大阪南港のインテックス大阪で開催された「第17回 関西 機械要素技術展」を見学しました。
三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。今回は2014年度第7回校外学習となります。
なお、三木担当の授業では「グローバルビジネス論」受講者が同じ9月24日(水)、「特別研究」受講者が9月26日(金)に、それぞれ同展示会を見学しています。
三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。今回は2014年度第7回校外学習となります。
なお、三木担当の授業では「グローバルビジネス論」受講者が同じ9月24日(水)、「特別研究」受講者が9月26日(金)に、それぞれ同展示会を見学しています。
関西機械要素技術展とは
関西 機械要素技術展は、軸受、ベアリング、ねじ、ばねなどの機械要素や、金属、樹脂に関する加工技術を一堂に集めた西日本最大の専門技術展であり、毎年設計・開発、製造・生産技術部門を中心とした製造業ユーザーが多数来場し、出展企業と商談を行っています。この展示会は、ものづくりの最先端技術が一堂に集まる展示会として、西日本ユーザーにとっては欠かせない場として定着しており、今年度は2014年9月24日(水)〜26日(金)の3日間開催(主催:リード エグジビション ジャパン株式会社)され、932社(同時開催展を含む)が出展、約36,000名の専門家・ユーザー・行政担当者が来場しました。
三木ゼミが2014年度前期に校外学習でお世話になった企業や支援機関の中では、太陽パーツ株式会社(2014/6/4 本社訪問)、智頭電機株式会社(2014/8/19 夏季海外研修でタイ工場訪問)、大阪府商工労働部(2014/5/15 MOBIO訪問)が出展していました。
三木ゼミが2014年度前期に校外学習でお世話になった企業や支援機関の中では、太陽パーツ株式会社(2014/6/4 本社訪問)、智頭電機株式会社(2014/8/19 夏季海外研修でタイ工場訪問)、大阪府商工労働部(2014/5/15 MOBIO訪問)が出展していました。
学生の感想
目立たない企業が日本のものづくりを支えていました / 2年生 李 章徳
今回私は、9月24日に、インテックス大阪で開催された関西ものづくりワールド(関西機械要素技術展2014)に足を運びました。午前中だったので「人は少ないだろう」と内心思っていましたが、会場にはすでにたくさんのビジネスマンたちが訪れていました。普段私があまり目にしない企業が数多く出展しており、とても新鮮に感じました。
数多くの企業が出展している中、私が興味を持った企業は2社あり、共に「こんな技術があるのか」と感動させられた企業でした。また、私たち消費者に対して商品を提供するのではなく企業に商品を提供していました。株式会社ウェルキャットという企業では倉庫の商品の在庫管理をするのに便利なワイヤレスハンドターミナルと呼ばれる機械を作っています。商品の出し入れの際の管理が正確にでき、暗闇での倉庫作業でも問題なく利用できること、また手に巻いて利用することができるので落として壊したりすることが少なくなることなど、商品の品揃えが多い企業にとっては大変便利な機能を備えた機械だと思いました。日米礦油は主に油を取り扱っている企業で、自動車部品などを製造している企業などに商品を提供しています。この会社はアンチラストテラミという非バリウム系さび止め油を作っており、これは大気中に存在する水分や酸性物質などによって金属製品がさびないようにする油で、一度水につけた金属製品をアンチラストテラミにつけるとその金属製品についていた水が全て取り除かれ、金属製品がさびないという技術に感動させられました。これら2社は製造業、流通業のサポートをしている企業で私たち消費者にはあまり知られていませんが、私はとても良い企業だと思いました。
また、「ものづくりB2Bネットワーク」は、難加工の依頼先が見つからない、試作品製作を受けてくれる会社が見つからない、新規パートナーを探したいなどの、ものづくり企業のお困りごとに対し、そのニーズに的確に対応できる企業を紹介してくれる大阪府が運営する支援機関です。その大きな特徴は金融機関と連携しており、大阪府だけではなく連携金融機関も取引先企業の中からニーズにあった企業を紹介してくれるというところです。このような例はあまりないと思いました。
私たち消費者には知られていない企業がこんなにもあるのだと気付かされた一方で、こういった企業があるから日本のものづくりが成り立っていることを忘れてはならないと思いました。
数多くの企業が出展している中、私が興味を持った企業は2社あり、共に「こんな技術があるのか」と感動させられた企業でした。また、私たち消費者に対して商品を提供するのではなく企業に商品を提供していました。株式会社ウェルキャットという企業では倉庫の商品の在庫管理をするのに便利なワイヤレスハンドターミナルと呼ばれる機械を作っています。商品の出し入れの際の管理が正確にでき、暗闇での倉庫作業でも問題なく利用できること、また手に巻いて利用することができるので落として壊したりすることが少なくなることなど、商品の品揃えが多い企業にとっては大変便利な機能を備えた機械だと思いました。日米礦油は主に油を取り扱っている企業で、自動車部品などを製造している企業などに商品を提供しています。この会社はアンチラストテラミという非バリウム系さび止め油を作っており、これは大気中に存在する水分や酸性物質などによって金属製品がさびないようにする油で、一度水につけた金属製品をアンチラストテラミにつけるとその金属製品についていた水が全て取り除かれ、金属製品がさびないという技術に感動させられました。これら2社は製造業、流通業のサポートをしている企業で私たち消費者にはあまり知られていませんが、私はとても良い企業だと思いました。
また、「ものづくりB2Bネットワーク」は、難加工の依頼先が見つからない、試作品製作を受けてくれる会社が見つからない、新規パートナーを探したいなどの、ものづくり企業のお困りごとに対し、そのニーズに的確に対応できる企業を紹介してくれる大阪府が運営する支援機関です。その大きな特徴は金融機関と連携しており、大阪府だけではなく連携金融機関も取引先企業の中からニーズにあった企業を紹介してくれるというところです。このような例はあまりないと思いました。
私たち消費者には知られていない企業がこんなにもあるのだと気付かされた一方で、こういった企業があるから日本のものづくりが成り立っていることを忘れてはならないと思いました。
企業のみならず、地方自治体もグローバル展開 / 2年生 松本光司
私たちは今回、大阪で行われている関西機械要素技術展を見学に行きました。会場に到着すると、夏季海外研修において出展者側の立場で参加した香港フードエキスポの雰囲気に似ていて気持ちが高揚し、「見学者側からの立場(で参加するの)がとても新鮮」と思わず口をついて出てしまうほどでした。
この関西機械要素技術展も香港フードエキスポと同じように、たくさんの企業さんがブースを出して自社の製品をアピールするといったものでした。中には地方公共団体(県や市)が出しているブースもありました。
私はまず中小企業のブースが比較的多いエリアを見学したのですが、中小企業では、私たちが前期で訪問したものづくり企業の多くがそうであったように、溶接技術や切削技術などで他社にはない強みを持った企業が多く、それらの企業が熱心に顧客獲得のためにアピールしていました。
ものづくり企業とは少し違いますが、今回の校外学習では私の中で新しい気づきがありました。そのブースは中小企業エリアの真ん中より少しずれた場所にあり、たくさんの農作物と花が置かれた愛知県の田原市というところのブースでした。機械要素技術の展示会に農作物と花を置いてアピールしているブースに初めは興味を持てなかったのですが、なぜそのようなことをしているのかと不思議に思い、実際に田原市の加納さんにお話を伺ってみました。田原市は愛知県の南の方に位置しており、「車の街愛知県」という現代の人が持っている意識とは正反対に田んぼや畑が広がる、農業が発展した街です。田原市自体の活動としては、近年世界で問題となっている地球温暖化と自市の象徴とも言える農作物や花をマッチングさせて相乗効果を実現しようとしているものです。簡単に説明すると、地球温暖化の原因となるCO2を肥料のようなものにすること(物質化)で、農作物や花等の光合成で得る二酸化炭素とは別に二酸化炭素摂取量を増やし、成長を促進させるといったものです。この仕組みには正直感激しました。ですが、現段階でこの活動は田原市の到達目標に対し2割程度しか実現されていないとのことです。私は田原市がなぜ機械要素技術展に参加したのかが気になり質問してみると、「これからの日本経済は落ちていく一方であり、国民(市民)の稼ぎが減ると街に元気がなくなり衰退していく。そのため田原市自身も街(地方)として外に出て行かなければならなく、田原市を知ってもらうために今回の機械要素技術展に参加を決めた」とのことでした。地方が外に出て行かなければいけないという認識は元々ありましたが、最近は企業の海外進出という部分に着目していたので、ふいをつかれたようにすごく心に響きました。
見学時間が授業時間の都合上短かったことと、機械自体に興味はあっても実際に部品の構造や技術的なことは分からないため、「機械要素技術」という面では大きな学びはなかったかもしれませんが、地方が強みを活かし外へ進出して行こうとしている実態を直接的に知ることができ、私自身は良い学びができたと思っています。
田原市の加納さん、貴重なお話ありがとうございました。
この関西機械要素技術展も香港フードエキスポと同じように、たくさんの企業さんがブースを出して自社の製品をアピールするといったものでした。中には地方公共団体(県や市)が出しているブースもありました。
私はまず中小企業のブースが比較的多いエリアを見学したのですが、中小企業では、私たちが前期で訪問したものづくり企業の多くがそうであったように、溶接技術や切削技術などで他社にはない強みを持った企業が多く、それらの企業が熱心に顧客獲得のためにアピールしていました。
ものづくり企業とは少し違いますが、今回の校外学習では私の中で新しい気づきがありました。そのブースは中小企業エリアの真ん中より少しずれた場所にあり、たくさんの農作物と花が置かれた愛知県の田原市というところのブースでした。機械要素技術の展示会に農作物と花を置いてアピールしているブースに初めは興味を持てなかったのですが、なぜそのようなことをしているのかと不思議に思い、実際に田原市の加納さんにお話を伺ってみました。田原市は愛知県の南の方に位置しており、「車の街愛知県」という現代の人が持っている意識とは正反対に田んぼや畑が広がる、農業が発展した街です。田原市自体の活動としては、近年世界で問題となっている地球温暖化と自市の象徴とも言える農作物や花をマッチングさせて相乗効果を実現しようとしているものです。簡単に説明すると、地球温暖化の原因となるCO2を肥料のようなものにすること(物質化)で、農作物や花等の光合成で得る二酸化炭素とは別に二酸化炭素摂取量を増やし、成長を促進させるといったものです。この仕組みには正直感激しました。ですが、現段階でこの活動は田原市の到達目標に対し2割程度しか実現されていないとのことです。私は田原市がなぜ機械要素技術展に参加したのかが気になり質問してみると、「これからの日本経済は落ちていく一方であり、国民(市民)の稼ぎが減ると街に元気がなくなり衰退していく。そのため田原市自身も街(地方)として外に出て行かなければならなく、田原市を知ってもらうために今回の機械要素技術展に参加を決めた」とのことでした。地方が外に出て行かなければいけないという認識は元々ありましたが、最近は企業の海外進出という部分に着目していたので、ふいをつかれたようにすごく心に響きました。
見学時間が授業時間の都合上短かったことと、機械自体に興味はあっても実際に部品の構造や技術的なことは分からないため、「機械要素技術」という面では大きな学びはなかったかもしれませんが、地方が強みを活かし外へ進出して行こうとしている実態を直接的に知ることができ、私自身は良い学びができたと思っています。
田原市の加納さん、貴重なお話ありがとうございました。