日越ビジネスサポート株式会社 吉成 友 社長にお話をうかがいました(経済学部三木ゼミ2年生)

 2015年1月7日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、日越ビジネスサポート株式会社 代用取締役社長 吉成 友さんにお越しいただき、「90分間グローバルリーダー育成プログラム」というタイトルでお話をうかがいました。
 三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。
 吉成社長は2000年のベトナム初渡航以来ベトナムに魅せられ、2008年よりベトナム関連のコンサルティング業務(企業進出支援等)に従事、2011年日越ビジネスサポート株式会社入社、2013年に代表取締役社長に就任されました。担当教員の三木が大阪府商工労働部に勤務(出向)していた時代からお世話になっており、今回学生に「グローバル、起業、ベトナム」に関連する内容を中心にお話をいただきたいというお願いに、快く応じていただきました。

吉成社長のお話の内容(大項目のみ)

・今のベトナムの発展度合は日本の何年にあたるか(そこにはビジネスチャンスがある)
・グローバル化が進んだ今は、世界中がライバル
・これからの働き方のあり方
・リーダー像は少年マンガに学べ!
・目標、プロセスは文字で明確にしておくこと
・進出先でのギャップが起こる原因

考え方の違いを知ることができました / 2年生 松本光司

 今回は、日越ビジネスサポート株式会社代表取締役社長の吉成さんから「90分間グローバルリーダー育成プログラム」というタイトルの貴重なお話をいただきました。今まで自分が聞いてきた、グローバルをテーマにしたお話の中でも「リーダー像はマンガに学べ」など、ユニークな内容でいつも以上に前向きな気持ちで話を聞くことができました。
私の中では今回二点印象に残ったことがありました。一点目は不言不実行より有言実行を心がけることということです。周囲を巻き込み、協力してもらうことができるかもしれない、というのが利点なのですが、これは私自身も既に少しだけ実感しています。自分の将来の目標を親しい人には話したりするようになり、参考にできる本を教えてもらったり、知人の実体験の話を聞かせてもらったりしているからです。周囲からの支えの他にも自分自身へのやる気アップにも繋がっているので、有言実行はこれからも続けていくつもりです。
 二点目は物事の考え方の違いです。課題(ワーク)として「あなたは明日突然リレーのアンカーとして走ることになりました。それまでにすることをあげなさい」という内容が与えられました。私たちゼミ生は似た考え方で同じような答えだったのですが、三木先生の考えた内容はきちんと順序立てられていてストーリーが繋がっていました。その時は何も言えなかったですが、先生の回答に感服していました。自分の未熟さを痛感すると共に、このような考え方を目指していかなければいけないとも感じました。
 今までは話をただ聞いて学ぶだけといったことが多かったのですが、吉成さんがグループ討議のような形をとってくださったおかげで、いつも以上に学べたことが心に残っているような気がします。有言実行がきちんとできるように、今出来ることの努力を積み重ねて目標を達成したいです。

グローバル化は日本にとってプラスであることを知ることが出来ました / 2年生 李 章徳

 今回、私たちは日越ビジネスサポート株式会社の吉成 友社長から「90分間グローバルリーダー育成プログラム」というタイトルでお話をいただき、グローバルリーダーになるためにはどうすればいいのか、誰でも実践できるけれども大半の起業が出来ていないグローバルリーダーとしての考え方のポイントは何か、について教えていただきました。今回のお話をうかがい、日本が今までの働き方を変えざる得ない状態に追い込まれていることを知りました。ほぼ全世界がライバルとなった今ではかつての日本の働き方のままでは世界の変化に対してついていくことが出来ないことを知り、私自身も常に変化し続けなければグローバルリーダーになれないと感じました。日越ビジネスサポート株式会社はベトナムに事業展開する日系企業に対してのビジネスサポート、進出を考えている企業に対してのコンサルティングをしています。
 ベトナムは現在、一人当たりのGDPを日本と比べた場合1969年の日本と同じで大学の進学率、大卒の初任給もやっと日本1969年のレベルに並びました。日本ではすでにスーパーマーケットなどはどこにでもありますが、ベトナムではここ最近スーパーマーケットが大都市に出来てきて、その前まではスーパーマーケットは無く市場しかありませんでした。産業構造もそれまで農業が主流だったのが工業へと変わって行きました。農村の人口は減り、都市の人口は増え続け、人間関係を仲立ちとした社会生活がお金を仲立ちした社会生活に変わって人のあたたかさが一見無くなったかのように思いますが、逆にさまざまなビジネスチャンスがそこにはあることを知ることが出来ました。
 ベトナムは発展途上国であり、日本との賃金比較ではなんと14倍の差があります。ホワイトカラーと呼ばれる人の仕事でも発展途上国の人材を雇うことが多くなってきている今、日本人はベトナム人に対して14倍もの生産性を生み出すことが要求されています。やはり重要になってくるのは仕事での成果です。私は仕事の成果は、はっきりとした目標が無くても思っていれば成果は付いてくるであろうと思っていました。しかし、そうではなくて仕事の成果はプロセス、目標を明確にし、それを文字で表すという作業が出来て初めて仕事の成果が出るのだということを知り、私のプロセス、目標の曖昧さを感じさせられました。

 これからの働き方は終身雇用ではなくフリーエージェントに換わり、個人としてのビジョンやミッションを持つことが要求されます。必要なスキルも専門に特化し、得意分野を生かすことでそれぞれがリーダーシップを発揮して、組織としては長期間固定ではなく短期間ごとに変わっていくことが予想されます。こうしてかつての働き方とは大きく変わってきた今、それに対応していくことが求められていると思います。この働き方の変化はグローバル化によって引き起こされたもので、日本に住む私たちはベトナム人の14倍もの価値を見出さなければなりません。その点に関しては、グローバル化社会は厳しい社会だと言わざるを得ませんが、プラス思考に考えると日本の古い考え方やまちがっていた固定観念をベトナムの経済発展、グローバル化が変えてくれる絶好のチャンスではないかと思いました。わたしも固定観念がありますが、そういうものは常に変えていかなければならないと思うともにこれからは個人個人の思いの強さやビジョン、目的への姿勢がリーダーシップを発揮する上で重要であることを学ぶことが出来ました。