大阪企業家ミュージアムを訪問しました(経済学部三木ゼミ 2年生)

2015年5月20日(水)、経済学部の三木ゼミ2年生は、大阪市中央区にある大阪企業家ミュージアム(最寄り駅:堺筋本町)を訪問・見学しました。
 大阪企業家ミュージアムは、企業経営者や起業を目指す人はもとより、小学生から大学生に至るまで国内外から多数の来館者があり、大阪産業界の発展に大きな貢献をされた企業家たちの夢や、苦労や、成功の喜びなどをいきいきと伝え、後世の人々が気概をもって新たな事業に挑戦する“勇気と希望をはぐくむ場”となっています。
 三木ゼミは、グローバル人材を育成する「グローバルキャリアプロジェクトゼミ」であると同時に、民間企業出身の教員が指導するという特色を活かし、企業/行政/地域との接点をできるだけ多く持つようにしています。今回は2015年度第3回校外学習となります。

施設概要

大阪企業家ミュージアムは、大阪商工会議所創立120周年記念事業として「企業家精神の高揚・伝承を通じて、次代を担う人材を育成すること」を目的に2001年6月に開設されました。「企業家」とは、「今までになかった商品やサービスを生み出し、社会の発展や人々の生活向上に貢献した人」のことで、このミュージアムは「社会・経済の発展、生活向上の原動力である企業家たちのチャレンジとイノベーション」をテーマとしており、来館者数は年間約1.7万人、累計約21万人で、海外114カ国の人々が利用しています。大阪企業家ミュージアムでは、明治以降大阪を舞台に活躍した100人を超える企業家の事績を通じて、高い志、チャレンジ精神、創意工夫など『企業家精神』が学ぶことができ、また先人たちの仕事に対する思いや情熱、英知に触れることができます。

以下に、今回の訪問を通じての、学生の感想・気づきを紹介します。

「もっと頑張ろう」と思えた校外学習でした 2年生 阪上優里菜

今回、私たちは大阪企業家ミュージアムを訪問しました。
 大阪企業家ミュージアムは、2001年6月5日にオープンし来場者は年間約1.7万人、累計21万人にもなります。そして、海外からのお客さんも多く今までに114カ国もの人が訪れました。その中で、一番多いお客さんは中国、次に多いのが韓国です。アジア圏のみならず欧米の方も訪れるので、日本の文化のことをたくさん知ってもらえたら嬉しいなと感じました。
 企業家精神を表すものとして「変化、先見、挑戦、志、自立、意志、創意工夫」といった7つのキーワードを紹介していただきました。これは、大阪企業家ミュージアムのパンフレットの表紙にも記載されています。このキーワードは1つ1つに深い意味があり、例えば、意志というのは最後までやり抜く心であり、創意工夫は江崎利一さんが大切にしていた言葉です。
 大阪発祥のヒット商品についても紹介していただきました。様々なヒット商品がありますが国産ラジオ、国産テレビ、インスタントラーメンやターミナル百貨店(阪急)などがそれにあたります。これを聴いた時は、大阪発祥のヒット商品がこんなにもたくさんのあるのかと思ったと同時に、インスタントラーメンの博物館が私の家の近くにありますが、まだ行ったことがないので行ってもっと深くまで歴史を勉強したいと思いました。
 この校外学習で、案内してくださった大阪商工会議所の廣田さんが熱心に説明してくださり、これまでの学生生活で学べなかった企業家についてかなり奥深くまで学ぶことができました。また、江崎利一さんが努力家で工夫されている方ということのお話を聴き私もさらに努力して自分の就きたい企業に就職出来ればなと感じさせられた校外学習でした。

物事に対する考え方を改める良い機会になりました 2年生 松井大輔

今回、私たちは大阪企業家ミュージアムへ訪問させていただき、企業家精神について学びました。
 まず、そもそも企業家とはどのような人を指すのか、私は大阪企業家ミュージアムを訪問するまでは「企業のトップ」「社長」といった漠然なイメージしかなく企業家について詳しく説明出来ませんでした。大阪企業家ミュージアムでは企業家を、「今までになかった商品やサービスを生み出し、社会の発展や人々の生活向上に貢献した人」と定義しています。因みに大阪では、ウイスキー、ラジオ、インスタントラーメンなどといった「日本初」の商品が多く誕生しており、それだけ多数の企業家が存在していました。大阪に企業を構え、新たな発見を社会に発信し、庶民の生活を豊かにしていったことから、企業家を多く輩出いていった大阪は日本の産業の中心だったと言えます。
 その日本の産業の中心であった大阪においてグリコを立ち上げた江崎利一さんは最も有名な企業家の一人です。江崎さんは佐賀県で生まれ育ち、当時の佐賀県では大阪府とのブドウ酒の取引がされていました。その取引において佐賀県はビン単位でブドウ酒を購入し、空き瓶を有料で大阪へ返却するといった手法で行われていましたが、江崎さんは有料でビンを返却することに「もったいない」という気持ちを抱き、大阪から樽単位でブドウ酒を購入し空き瓶に詰めて佐賀で販売するといった商売に変えていきました。江崎さんの商売は「もったいない」という気持ちから生まれました。そして、その「もったいない」といった気持ちが現在の江崎グリコへと繋がっていきました。グリコの名前の由来であるグリコーゲンは牡蠣の煮汁からよく採れる栄養素です。江崎さんは牡蠣を扱う漁師小屋を訪れ、捨ててしまう牡蠣の煮汁に対しても「もったいない」という気持ちを抱き、江崎さんは牡蠣の煮汁を有効活用し、グリコ(キャラメル)にグリコーゲンを含有させ、「おいしさと健康」を謳う江崎グリコを成長させました。
 私は、江崎さんをはじめとする企業家の精神について学び、物事や仕事に取り組むにおいて、創意工夫をする気持ちや「もったいない」という無駄を省く心が、重要なのだと分かり、今回学んだ企業家精神は日常生活もちろん、将来の就職先選びでも、金銭面や時間面においても、とても効率的な心構えだと感じました。物事の考え方や視点を知る良い機会となりました。

【ご参考】