経済学部 西本ゼミ2回生は、2011年7月9日に舞鶴へ視察研修に行ってきました。行き先は、アミューズメント搭載の体験館「エルマールまいづる」、幾多の風雨を乗り越えたレンガ造りの建造物「赤れんが倉庫群」、舞鶴港で水揚げされたばかりの海の幸が味わえる「舞鶴港とれとれセンター」です。今回の視察研修では、今、多くの課題を抱えるエネルギー問題について見聞を深めるとともに、ゼミ生同士の親交を深めることも重要な目的でした。そんな視察研修の様子を紹介したいと思います。

1.エルマールまいづる「エネルギー体験館」

 関西電力PR館「エルマールまいづる」のエネルギー体験館では、エネルギー利用の変遷や様々な発電技術などについて学ぶことができます。2011年3月11日、東日本大震災が起こり、これまで当たり前のように供給されてきた電気に関して、我々は大きな課題を突きつけられることとなりました。今回の視察研修に際し、ゼミでは火力発電、水力発電、原子力発電の現状はどうなっているのか、それぞれの発電方法には、どのようなメリットとデメリットがあるのかなどについて事前に話し合いました。そして今回、実際に「エルマールまいづる」に行き、それぞれの発電の仕組みを再確認するなど見聞を深めることができたと思います。これから未来において、どのようなエネルギーが我々の生活にフィットするのか、次世代の発展に向けて選択を迫られると思いますが、そのようなとき、この視察研修で得られた知識や情報を役立ててほしいと思っています。

2.エルマールまいづる「プラネタリウム」

「エルマールまいづる」では約8500個の恒星が映し出されるプラネタリウムを観ることができます。プラネタリウムを観たことがないというゼミ生に、まるで海の上で星を眺めているようなゆったりとした非日常的な感覚を是非とも味わってほしいと思い、今回の企画にはプラネタリウム鑑賞も盛り込んでみました。

谷口くんの感想

プラネタリウムでは、星座の見つけ方やその位置、なぜそう呼ばれているのかなど、ギリシャ神話をもとに説明が構成されていて、とてもよくわかりました。空にあれだけたくさんの輝く星を見て、昔の人たちはさそりに見えたり、長いやりを持ったケンタウルスに見えたりしたのだと思うと少し面白く思えました。

3.赤れんが倉庫群

「赤れんが倉庫群」とは、舞鶴市の東舞鶴・北吸地区に12棟あるレンガ造りの倉庫群の総称です。旧海軍の倉庫として明治期に9棟、大正時代に3棟築かれた貴重な近代建築の建造物です。そのなかには「赤れんが博物館」、「まいづる智恵蔵」「舞鶴市政記念館」があり、視察研修では、この3箇所を訪れました。「赤れんが博物館」は鉄骨構造のレンガ建築物としては現存する日本最古級のもので、万里の長城など世界各国のレンガ建築の資料が展示されています。企画展コーナーでは、れんがを積み上げる作業を実際に体験することができ、一般の来客とともに盛り上がりました。

黒木さんの感想

一番印象に残ったところは、「赤れんが博物館」です。世界各地の名所に使われていたれんががたくさん展示してありましたが、中でも印象に残ったのがアウシュヴィッツ強制収容所で使用されていたレンガです。とても昔の出来事のように感じていましたが、実際に使用されていたレンガを見ると、時間は経っているけれども、身近な出来事のように感じました。こうした負の遺産を現代、そして未来まで残していくことで、同じ過ちを繰り返さないようにしてほしいと思いました。

4.最後に一言

今回の視察研修は、まだゼミに配属されたばかりの2回生が参加しました。出発するまでは、お互いに知り合いもあまりいない状態でしたが、行きのバスはカラオケで大いに盛り上がり、昼食をとった「舞鶴港とれとれセンター」でも積極的に交わろうとする様子が伺えたり・・・。帰りには、バスの椅子の向きを回転させて向かい合わせに座って、ゲームなどで盛り上がるくらい仲良くなれたようで、視察研修のもう一つの目的であった「ゼミ生同士の親交を深める」、これは達成できたのではないかと思います。また、今後も学外でしか体験できないような企画をたくさん取り入れ、楽しみながら学んでいきたいと考えています。