ビジネス法プロジェクトゼミとは

 阪南大学経済学部では、3つのゼミナールが「プロジェクトゼミ」として実施されています。「プロジェクトゼミ」とは学業成績や学習意欲を評価され選ばれた学生が特定の職業や分野について重点的に勉強するゼミです。その中で、わたしが担当しているビジネス法プロジェクトゼミは公務員(主に都道府県庁や市町村の一般事務など)になることを目標とした活動に取り組んでいます。

日常のゼミ活動

 まず、公務員になるためには公務員試験に合格しなければなりません。そこで、ゼミの日常の活動としては主に公務員試験対策の勉強になっています。なお、公務員試験は一般的に「教養試験」、「専門試験」、「論文試験」、「面接試験」で構成されています。「教養試験」では数学や歴史など高校までに学ぶ科目について、「専門試験」では経済学や法学など大学で学ぶ科目について、選択式で出題されます。したがって、両試験で出題される科目はとても多く、いずれも10~20科目を勉強する必要がありますが、ゼミでは「教養試験」で出題される「数的推理」、「判断推理」、「文章理解」を重点的に勉強しています。これらの科目は試験で最も出題数が多いからです。「数的推理」・「判断推理」とは数学的な論理力や判断能力を問う科目であり、たとえば以下のような問題が挙げられます。

合宿

 前述のとおり、公務員試験の出題範囲はとても広く、日常のゼミ活動のみですべてを勉強することはできません。そのため、ゼミではサブゼミや勉強合宿など授業時間外に皆で勉強する機会を設けるように努めています。また、公務員試験では「面接試験」もありますので、行政に関する全般的な知識なども求められます。そこで、合宿中に県庁そのほかの行政関連の施設に直接出向き、施設内を見学したり、現場の職員の方から話しを聞いたりもしています。
 昨年度は、新型コロナの感染拡大もあり、合宿を実施することはできませんでしたが、今年度は感染状況を考慮しながら可能であれば実施する予定です。

ボランティア活動

 また、公務員は自分や一部の国民住民の利益だけを考えず、すべての国民住民が幸せになるように振る舞わなければならないことが強く求められています。憲法でも公務員は「全体の奉仕者」でなければならないと規定しているほどです。そのため、ゼミでは地域や住民のために働く意味を理解してもらうために、地域のボランティア活動にもこれまで参加しています。
 昨年度は、新型コロナの感染拡大もあり、ゼミ単位でボランティア活動に参加することはできませんでしたので、個人面接等を通じて、興味のある行政分野に関わるボランティア活動に可能であれば個人単位で参加するように勧めました。

今後のゼミ活動

 昨年度は、新型コロナの感染拡大もあり、合宿など例年実施していたものをおこなえない状況でした。今年度も新型コロナの感染拡大が続いており、昨年度と同様の状況になる可能性が高いため、このような状況で何ができるのかを考え、例年とは異なる取り組みも積極的に実施していければと考えています。