産学連携先:アミング潮江商店街振興組合

 私は今年1年を通してたくさんの事を経験しました。まず、7月のイベントでは綿あめをひたすら作っていて、途中で腰が痛くなるほどの重労働でした。しかし、そこでは忙しい中でどれだけ効率的に仕事をこなしていくかという事を自然と考えるようになりました。
 また、10月のイベントでは射的を担当しました。当日は朝からテントを立て、射的台のバランスが悪ければ射的台の下に物を置き、水平にしたりと試行錯誤していました。射的のイベントをしていて経験したことは説明の難しさです。特に小学生以下の子供が多かったので、子供にもわかりやすい説明の方法を模索しながらやっていきました。説明の質を上げるにあたって、私が重要だと感じたのは、短文で切る事と、説明の簡略化です。短文で切ることで、どこが重要かを分かりやすくできますし、簡略化して、余分な言葉をなくすことで、説明が飲み込みやすくなります。そういうことを意識しながら、やっていきました。
 12月のイベントでは「統括・会計」部門として活動しました。事前準備にはどのようなイベントにするかのアイデア出し、プレゼン発表、企画決めの会議の取り仕切り、また、イベントのキャプション作りをはじめ、他のグループへのパワーポイント作成のアドバイスやなども行っていました。また、イベント前の準備と当日の朝では当日に必要な物の準備や、当日の動きを確認しました。当日は本部として、参加者にスタンプカードを渡し、今回のイベントのスタンプラリーの説明をしました。スタンプカードの説明は説明する事に質を上げていき、中盤の方には説明のテンプレート化できて、説明がとてもスムーズにできるようになりました。(経済学部3年 保田峻佑)

学生活動状況報告

 2021年度の全体の活動を通じてFWでは真夏でも冬でもお客さんがたくさん来てくれるので尼崎の商店街が地元の人にとってとてもいい場所なんだと感じました。そして子供たちもすぐ近くにキューズモールやラウンドワンなど室内でも遊べるところがたくさんあるにも関わらず商店街のイベントに参加してくれるのを見てとてもいい商店街だと感じました。そして最初にあみちゃんの着ぐるみを着て歩いたときはあみちゃんを知らない人も多かったけど、2回目に着ぐるみを着て商店街を歩いた時はあみちゃんと呼んでくれる人や写真を撮ってくれる人が増えていたりしたのでこの商店街で行われていることを知ってくれている人が増え、商店街の活性化に繋がっていると思いました。射的は男の子がよく来てくれるイメージがありましたが女の子もたくさん参加してきてくれたので皆が楽しんでくれていると分かりとてもよかったです。私自身も普段はあまり小さい子供達と関われる機会がないのでこの商店街で歩いていた時には小さい子供達にどうやって接したらいいのかを学ぶことができました。
経済学部 堂代 朋加


 初めに、尼崎市について事前学習をし、尼崎市の歴史を教わりました。尼崎市再開発により電車による交通の便が良くなったり、活性化に向けて目標を立てたりと努力が伝わってきました。そして現在、駅周辺が栄えていて、子育てがしやすいとして住みやすい街として有名です。イベントでもたくさんの子連れの家族や子どもたちが商店街に遊びに来ていました。初めは、子どもに対して接客するのは不安でした。しかし、回数を重ねるごとに子どもと一緒の目線に合わせ、またこちらからものを渡す際、両手で渡すことを心掛けて、丁寧に対応しました。また、事前準備のグループ活動もみんなで協力し、うまく分担してできました。このように次に何をするか考え、臨機応変に行動することができるようになりました。
 また、ヒアリング調査に行った際もしっかりとメモを取り、イベントの景品をいくつか決めてWordにメモした際も、誰が見ても分りやすいように工夫し、メモの大切さを改めて感じました。プレゼンを作成する際も、伝えたいことをメモして伝えたい部分は色を強調し、配色を考えて作成することができるようになりました。
経済学部 岡崎 陽太


 最初のイベントを行う時、なにをすれば良いかわからず接客など自分にとって苦手で、ましてや子どもに対してやらなければいけなく、子どもたちがわかるように行わないといけないのでとても難しくよく考えさせられました。わからないことが沢山ありましたが商店街の人たちにはとても親切にしていただきました。こういったことをするにはやはりコミュニケーションが必要であると改めて思いました。
 最後のイベントではどういったことをするのか自分たちで考え、それを商店街の人に聞いてもらい企画してイベントを行いました。各グループに分かれ、それぞれの発案した企画はとてもおもしろく発想する能力がすごいなと思いました。
 最初は戸惑っていたことが事をなすことでいかに効率よく行動できるか無駄をなくせるかを考えることが多く良い経験ができ、子どもたちや商店街の人たちと接することで得たものはこれから社会人になっていく上でとてもためになると思い、これらをいかしていけるように頑張っていこうと思いました。
経済学部 乗松 虹輝

参加学生一覧

秋山 かえで、庄司 大晃、原田 亮、岡崎 陽太、松本 崚、南 裕貴、保田 峻佑、中野 尚哉、小早川 拓夢、保 達基、石川 泰成、小野 拓真、北野 秀弥、高橋 功樹、堂代 朋加、福井 淳子、間下 将斗、宮里 果林、山口 優斗、土肥 晟椰、乗松 虹輝

ゼミ集合写真

  • ※写真撮影時のみマスクを外しています

連携団体担当者からのコメント

アミング潮江商店街振興組合
アドバイザー 堀 登志子 様

 アミング潮江商店街をフィールドワークの場に選んでいただいていから 今年度は3年目となりました。
 コロナがまだ収束しない中、商店街では三回のイベントを実施しました。こんな時だからこそ、地域に役立てる存在でありたい、地域の子ども達や高齢者、未就学児童を抱えた親御さん達といった、社会的弱者の皆さんが心楽しく過ごしてもらえる存在になるべく企画。時期を見計らい、感染症対策を充分に施した上での実施でした。幸いに宣言などにひっかからず、学生さんたちに参加していただくことができました。まずは夏のカーニバル。地域のお母さんチームと組んでの企画。なにもわからないなか、お母さん達に指導されながらの参加でした。次は10月ハロウイン。今回はこちらで企画した内容の運営を委託しました。設営から片付けまできちんとこなしてくれました。最後は12月クリスマス。自分たちで企画し計画し用意し、やりとげてくれました。コロナの影響で活動も不自由な中、彼らが自分たちの目でみて肌で感じて企画してくれた内容は、商店街メンバーにとって新鮮で示唆に満ちたものでありました。
 3年の月日の中で 商店街メンバーの学生さんへの期待値があがっています。「阪南の学生さんがきてくれる」「こんなことしてもらおう」と声があがりつつあります。「息子を見ているよう」なんという店員さんもいます。距離がどんどん小さくなっています。これは単に3年目だからというのではなく、確実に学生さんのスキルがあがっている結果です。
 学生さんが直接下の学年の学生さんに指示をだしたり伝えたりしているわけではないと思います。言葉にしなくても、先輩達の後ろ姿を見て思いをひとつにし、「もっと」の思いを募らせてくださってきているのでしょう。
 少子高齢化・東京一極集中の高まる将来、小さなまちをつくるための地域の力が求められています。そして地域の要になる可能性を、まだ商店街は有しています。地域の要として機能すると商店街となり、まちの価値を高めていく。その流れの中で、阪南大学櫻井ゼミの皆さんの存在は商店街の要となりつつあります。
 これからもどうかよろしくお願い致します。
 最後になりましたが ひとかたならぬ尽力をいただいたる櫻井先生、本当にありがとうございます。またこの機会を続けてくださっている阪南大学さんに篤く御礼を申し上げます。

教員のコメント

経済学部 櫻井靖久 准教授

 昨年度から引き続きフィールドワークは、コロナの影響で実施できたり、できなかったりの時期があり、商店街の方達や学生も不安に思っていたことと思います。それでも、尼崎で活動できたことに、関係者の皆様に感謝申し上げます。
 例年通り、商店街の各個店の方々、組合の理事長やアドバイザーの堀さんにインタビューをしたり、一緒にイベントの企画を考えたりと、多面的な見方を身につけることができたと思います。7月、10月、12月の3つのイベントに参加して、それぞれ違った協力の仕方から学生達は色々学べたかと思います。
 社会にでても、経験できたことを活かして成長していってもらいと思います。