髙橋ゼミでは、キャリアゼミとして「中小ものづくり企業の実態調査」に、専攻分野の近い豆本ゼミ、櫻井ゼミと連携して取り組んでいます。今年度も2回生を対象に①株式会社藤原電子工業での訪問調査、②大阪わかそう2024への参加、③FactorISMでのものづくり企業訪問調査に取り組みました。①では、初めてものづくりの現場を体感し、調査活動の基本知識・技能を身に付ける機会を得ました。続いて②では、複数の企業・団体ブースを回りながらそうした知識・技能のさらなる涵養につなげ、③では、いったんの集大成として自らものづくり企業に訪問し調査してくるという、ホップ・ステップ・ジャンプで今年度も進めてきました。今回は、最終報告として、この③について報告します。なお、FactorISMは、大阪府八尾市をはじめとした中小ものづくり企業について身近に知ってもらうために、工場開放(オープンファクトリー)するイベントです。2022年度に引き続き事務局のご厚意により、学生の調査研究活動を受け入れて下さり、ゼミ生たちが複数のグループを作り、各グループ2社ずつ午前と午後に一日で訪問してきました。以下では、ゼミ生の感想を掲載します。


学生活動状況報告
経済学部3年 梶川 潤葉
今回、実際に企業に足を運んで、近くで現場を体感することができました。また、働いている従業員の方々の声をそのまま聞くこともでき、とても貴重な機会でした。感じたこととして、働いている方々みなさんがそれぞれの個性や技術を生かして作業している姿を近くで見ることができたこと、これまでそのような体験がなかったので、とても良い経験になったと思います。特に訪問した企業の中でも株式会社オーツーが印象に残っており、椅子が出来上がるまでの工程がそれぞれの場所で行われていて、それらを組み合わせて行くことで完成に繋がり、椅子ができあがっていました。私も実際にホッチキスみたいな工具で固定する作業をさせてもらいましたが、まっすぐ打つのはとても難しかったです。良い感じにできた時と悪い時とで音の違いもありました。このような体験までさせていただき、中小企業、ものづくり企業についてのイメージを深めることができました。
参加学生名簿
秀嶋 美咲、
松田 憲治、
矢奥 心和、
西窪 りほ、
村上 柊也、
生駒 海里、
井上 智貴、
岩堀 玲奈、
大倉 天快、
大野 朔葉、
川口 舞子、
櫻井 浩輝、
洲崎 莉子、
千葉 稀月、
寺田 充輝、
平嶺 貴也、
村田 寛太、
山本 彩華、
大西健介、
梶川潤葉、
玉森 ひなた、
藤井 翔太郎、
小川 奈江、
小山 遥希、
松本 純
連携先コメント
株式会社藤原電子工業
代表取締役会長 藤原 義春 様
学生の皆様お疲れさまでした。工場内の現場見学をされるのが初めてで機械の音や振動に驚かれたのではないでしょうか。工場内案内は若い社員で部署ごとの業務説明を行い親近感が持てる見学になる様に努めました。学生の皆さんは熱心に説明を聞き入り学ぶ意識が高く、私からの課題テーマにも積極的な回答を頂きました。未来に希望を持たれる学生諸君が就職活動を行うに当たり中小企業や製造業にも関心が待たれることに期待しております。
教員コメント
経済学部
髙橋 慎二 教授
日本の企業の99.7%が中小企業であり、ものづくり分野は一大産業であるにも関わらず、学生の皆さん方の関心は残念ながら高いとは言えません。私は「知らない」「見ていない」ことが最大の原因だと考えています。そこで、今年度もこの1年間、中小企業、とりわけものづくり分野で活躍する企業様にご協力いただき、集中的に見てきました。また、初めての本格的な調査活動(フィールドワーク)でしたので、その基本からの勉強もしながらでした。学生のコメントにもありますように、「知って」「見て」の気づきが多くあったようです。このことは学修だけではなく、自身のキャリア形成にも役立つことでしょう。今後も引き続きこうした気づきの機会を積極的に創っていきたいと思います。