この調査研究活動のご紹介

 この調査研究活動は、八尾市の都市交通課と観光・文化財課、政策推進課、広報・公民連携課、藤井寺市の観光課との連携により、経済学部髙橋ゼミ2回生が主体となって八尾市と藤井寺市の魅力発信を効果的に進めるために必要なことは何かを検討し実践していくというものです。
 ゼミ担当教員の髙橋は、これまでも八尾市の地域商店街の魅力発掘・発信に市の協力を得ながら学生とともに長年取り組んできました。その経験を活かし、新たな対象と切り口により、引き続き同活動を発展させていきたいと考えていました。

まずは市についての理解 から

 本活動に取り組むにあたって、当該地域についてまず知ることが大切であると考え、特に八尾市を取り上げ、人口構成やその推移、公共交通網の特徴、地場産業・産品、産業の特徴などを各自で調べ、一冊の「報告書」としてまとめ、その結果について皆で共有し、市への理解を深めました。

キックオフ・ミーティングの実施

 2022年5月10日、この調査研究活動についてのキックオフ・ミーティングを実施しました。本活動は、交通・観光・広報の現状を理解した上で進めていくことが重要であること、さらに関連部署の方々とのコミュニケーションが今後の活動において重要になってくることから、上述しました両市の各部署に加え、近鉄バス株式会社からも合わせて12名の方々にゲストとしてお越しいただき、ゼミ学生との顔合わせの後、両市各部署・企業から課題等についての説明を多くの資料提供とともにしていただきました。
 それを受けまして、これから調査研究活動を推進していくための大きな方向性をつかむために、グループディスカッションを実施しました。テーマは「八尾市や藤井寺市のイメージを踏まえて、路線バスの利用促進のために必要なことは何か」、「路線バス沿線の『魅力発掘』、『魅力発信』の方法(アイデア)とは何か」の2つです。ディスカッション中は、ゲストの方々にも見回っていただき、より良い議論につなげていくためのアドバイスを適宜いただきながら進めることができました。その後、各グループからディスカッション結果について、さまざまな具体的なアイデア等の報告があり、それを受けてゲストの方々からコメントと、今後調査研究活動を推進していくための有益なアドバイスをいただきました。

八尾市おでかけ応援事業について

 2022年度は、八尾市で秋から計画されている「八尾市おでかけ応援事業」とコラボレーションする形で進めていくことになりました。この応援事業は、新型コロナウイルス感染症の流行により外出自粛が続いてきた中、いわゆるGoTo的な事業の一環としてバスに乗ってお出かけしてほしいというものであり、市内どこまで乗っても利用者は100円の負担で済みます。それにはもっと身近に走っているバスを知って欲しい、利用して欲しいという思いも込められています。地域におけるバス路線事業のあり方を考える上で注目される取り組みです。
 八尾市を通るバス路線沿いにある店舗や企業、施設、場合によっては祭りやイベントなども含めて、ゼミ学生が自ら調査する中で自身の価値観のもと、魅力的で「行ってみたい」と思ってもらえるスポットを発掘していくことになりました。これは複数の路線で実施されます。また、そうして発掘された魅力を、各路線別にとりまとめて「リーフレット」を制作し、当該路線バス内などで入手できるようにすること、さらにSNSでの発信や市のホームページ、広報冊子への掲載なども進めていく計画です。