経済学部3年生: 北岡昂己、水野友陽、菊谷大樹、木下尚哉

 経済学部豆本ゼミでは、例年、フィールドワークを中心に据えたゼミ活動を行っており、3年生のゼミでは学生自身で研究テーマを決めて企業訪問を行っています。今回私たちはハラール料理を提供する店舗の現状やハラール認証の取得について調査を行いました。
 7月4日に株式会社梅守本店(奈良市)を訪問し、専務取締役である梅守節子氏にお話を伺いました。同社の事業は、寿司等の製造販売、観光体験事業、古民家再生事業など多岐にわたっており、現在ではやめてしまったそうですが、以前はハラール認証を取得してイスラムフレンドリーな弁当を提供していたそうです。当時は、イスラム圏から社員を日本に招いて研修会等を開催する企業からハラール弁当の発注を受けていたとのことです。
 梅守氏によると、ハラール認証を取得し、料理や弁当を提供するには多大な労力を要するそうで、ハラール食材専門の業者から食材や調味料を購入し、包丁や冷蔵庫なども通常のものとハラール専用のものを分けて用意しておかなければならず、そうした準備をしたうえで認証機関から監査員が派遣され、厳しいチェックやイスラム教に関する講義などを受けた後でようやくハラール認証が取れるとのことでした。認証取得には数百万円もの費用がかかり、また数年の一度更新するにも50~60万円ほどかかることから、現在ではハラール認証を取ってはいないとのことでした。
 今回取材をさせていただき、ハラール認証の概要や認証取得する側の貴重な意見を聞くことが出来ました。
(今回の調査では、阪南大学学会の補助を受けて実施しました)