カンボジアでフィールドワーク 8月26日~8日間

研修の主な内容

 私たちは経済学部の「海外フィールドワーク実習」という授業の一環で、8月26日から8日間カンボジアでフィールドワークを行いました。主に都市部(プノンペン)と、そこから車で約二時間の場所にある農村部(タケオ州)の二カ所を訪れ、主に農村部について詳しく調査を行いました。
 農村部では、「村の子供たちは、どのような生活を送っているのか」という研究課題に沿って、調査を行いました。具体的には、一軒一軒家をまわり子供たちを観察したり子供たちの親、もしくは保護者に対して、いくつか子供たちに関する質問をしました。

 農村部での子供たちの暮らしは決していいものではありませんでした。道は未舗装で、悪路が目立ちました。様々な面で生活水準が低いと感じました。特に、日本では当たり前のようにある水ですが、農村部では水道が通っておらず、飲み水を得るには、タンクに入った水を購入するか、雨水を貯めて煮沸処理するしか方法が無い事が印象に残っています。また子供たちの両親の多くは都市部や隣国に出稼ぎに行っており、子供たちは主に祖父母などに育てられていました。母親が不在のため、赤ちゃんに母乳を与えることができず、親の仕送りで粉ミルクを買って与えている家庭が多く見受けられました。私たちは彼らのこうした状況を目の当たりにして、大変な暮らしをしているように感じました。
 しかしこの状況下でも、農村の人々は絶えず活気にあふれていました。都市部との格差を無くせばもっと良い暮らしをできると私たちは思いました。

 続いて都市部では、主に食品管理や公共交通について調査をしました。日本との違いはもちろん、農村部との違いにも着目しました。プノンペンにはイオンなどの大型商業施設があります。そうした施設では生鮮食品などの衛生管理は日本と同等でしたが、昔ながらの市場などは地面に商品が直置きでした。虫が寄ってきていたり、生肉も常温で外につって売られていました。交通面では、公共交通機関(電車、バス)が稼働していましたが、乗客はほとんど乗っておらず、まるで機能していませんでした。移動には自家用車やバイクを使用している人がほとんどで、交通量は多く、しばしば危険な場面がありました。しかし、私たちが訪れた場所では農村とは違いインフラ設備が整っており街灯、アスファルトの道路や高層ビルもありました。
 全体を通してカンボジア国内には、地域によって目で見て判るほど大きな格差が生じていることが分かりました。都市部でも農村部でもそれぞれ違った問題点を抱えており、政府が取り組むべき課題は山積しているという印象を受けました。
(経済学部経済学科 3年生 小川稜雅・金沢颯大・岡崎裕俊)