2025年2月6日・10日
およそ一年半にわたり、コメをキーワードに活動を続けてきました。今回は、その集大成ともいえるフィールドワーク、およびインディカ米の調理・実食を行いました。
およそ一年半にわたり、コメをキーワードに活動を続けてきました。今回は、その集大成ともいえるフィールドワーク、およびインディカ米の調理・実食を行いました。
【酒所西宮「西宮郷」での日本酒を知るためのフィールドワーク】
横殴りの雪が降りしきる中、以下の行程でフィールドワークを実施しました。
宮水と酒文化の道→ 西宮本店→酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)・白鹿記念酒造博物館(酒蔵館)[両館あわせて入館料500円]→宮水発祥之地の碑→日本盛 酒蔵通り煉瓦館→西宮神社
奇しくも雪が降り、寒風ふきすさぶ中でのフィールドワーク。おかげで日本酒造りの大変さの一端をうかがうことができました。今後は、日本食文化における日本酒の位置づけについて考察をしていく予定です。


【酒ミュージアム(白鹿記念酒造博物館)・白鹿記念酒造博物館】
【西宮神社】
【木津卸売市場にてインディカ米に合う食材探し】
インディカ米に合う料理、といえば、ほとんどの人がカレーを思い浮かべるのではないでしょうか。これまでゼミ活動では、フィリピン料理・トルコ料理・パキスタン料理・ペルシャ料理・インド料理・ネパール料理・タイ料理・ベトナム料理などのレストランでインディカ米の料理を実際に食べてきました。各国の料理は特徴的でとても美味しかったのですが、あくまでもプロの味。インディカ米が日本国内で流通するには、誰でも美味しく調理できることが重要です。
そこで今回は、インディカ米に合う日本の食材を探し、調理することにしました。食材探しの現場に選んだのは大阪の台所「木津卸市場」。朝八時の市場は多くの諸外国からの観光客の熱気に満ちあふれ、朝どれの海産物を中心に商品が飛ぶように売れていました。
【木津卸売市場でインディカ米に合う食材探し】
【インディカ米で牛丼を】
【木津卸売市場で勧めてもらったセコガニでパエリア】
炊きたてのインディカ米をそのまま試食してみて感じたのは、その独特の香りです。この香りが気にならない料理として、今回、挑戦したのは、インディカ米を使用した牛丼とパエリアです。
学生活動状況報告
■国際コミュニケーション学部3年 中野 佳朋
インディカ米と、すき焼き風の味付けやにんにくの効いたステーキがすごく相性が良くてとても面白い発見でした。活動前までは、インディカ米が私たちの日常とあまり馴染みがないため、少し抵抗感がありました。しかし、今回の「コメ」という活動を通じて、インディカ米というのは意外と私たちが普段食べる料理とも相性が良いということを知ることができました。今後もインディカ米と相性の良い料理を探し、それを発信することで、日本人特有のインディカ米への抵抗感を和らげていきたいです。
■国際コミュニケーション学部3年 津田 恵美梨今までインディカ米を見たり、食べたりしたことはあったが、自分で調理したことがなかったです。そのため、なんとなく調理するのが難しいというイメージがありました。しかし、実際に炊飯器、鍋の両方で炊いてみて、水の分量さえ気をつけていれば、ジャポニカ米と同じように炊けたので、手軽に調理できることがわかりました。また、インディカ米の微かな独特の風味もすき焼き、そのつゆと一緒に食べることで打ち消されて、美味しく食べることができました。つゆだくにしても、ジャポニカ米と違ってべちゃべちゃにならないので、個人的には食べやすいと感じました。
■国際コミュニケーション学部3年 植田 凜
■国際コミュニケーション学部3年 植田 凜
インディカ米は粒が硬めで、汁気のある丼物に適していると感じました。パエリアのように煮込むと柔らかくなり食べやすさが増しました。炊き方も簡単で、調理法によって印象が大きく変わるのが面白かったです。
■国際コミュニケーション学部3年 阿部 紗央
■国際コミュニケーション学部3年 阿部 紗央
インディカ米の単体で食べた時、硬さが気になったが牛丼にしたとき汁気を吸っていることでちょうど良いバランスになりました。また、合う料理を探していきたいと思いました。
■国際コミュニケーション学部3年 白田 真生
■国際コミュニケーション学部3年 白田 真生
すき焼きや味の濃いチキンステーキはもちもちとした日本米にしか合わないと思っていたが、インディカ米とも相性が良かったのは驚きでした。汁気が多く、味が濃い味付けの料理はインディカ米のパサパサ感や独特の香りも消えて食べやすいことがわかりました。
■国際コミュニケーション学部3年 宮元 明夏音
■国際コミュニケーション学部3年 宮元 明夏音
すき焼き風の味付けが、インディカ米と意外と合っていたのがとても良い発見でした。今回の活動から、もっと身近に日本人でも美味しく食べられるような、インディカ米を使用した料理を、これから色々試してみるのもすごく面白いと思いました。
■国際コミュニケーション学部3年 林 裕志単体で食べると芯が口に触ったが汁気の多いものに合わせる、もしくは汁気を吸わせると味が良く馴染んで美味でした。雑穀米のようにサラサラとした口当たりの一方で、香りや味の主張は少ないので想像よりも様々な料理と相性が良いと感じました。
■国際コミュニケーション学部3年 熊本 衣千瑚パエリアの場合、しっかり煮込むとねっとり感が、パラパラのものは炒めものに、少し硬めだと汁物によく合います。インディカ米は硬さの調節によって合う料理が変わってくると思うので、これからもっと試してみたいと思いました。
連携先コメント
ARCHIVES合同会社
梅原 大輝 様
永田ゼミのメンバーはいつの世代でも、主体性があり行動力がとてもある学生が多いと感じます。私自身は違うゼミに所属していましたが、こうして卒業した後にも“1つの繋がり”として交流の場を作ってくださる柔軟なゼミであり、魅力的です。ユニークな仲間が集まり多方面の意見を尊重し合うことや様々な方との交流が多くあるので、永田ゼミでは新しい発想に必要な想像力とコミュニケーションの力がつくと信じています。
ARCHIVES合同会社は個性を尊重する会社として進めてきましたが、毎日が豊かであることには変わりません。個性を尊重し、繋がりを大事にする“永田ゼミの強み”を発揮し続けてほしいです。
ARCHIVES合同会社は個性を尊重する会社として進めてきましたが、毎日が豊かであることには変わりません。個性を尊重し、繋がりを大事にする“永田ゼミの強み”を発揮し続けてほしいです。
教員コメント
国際学部 国際コミュニケーション学科
永田 拓治 教授
約一年半にわたり、「コメ」をキーワードに活動してきました。日本の食卓にあるのが「当たり前」であると思い込んでいた日本のコメ食文化は、昨今のコメ不足の状況からもわかるように、けっして不変ではありません。コメという日本の食文化にとって「当たり前」と思われていた食材に着目することで、ゼミ生たちが自文化を客観化する重要性に気づいたのではないかと感じています。学生たちが身近な当たり前に疑問を抱き、当事者意識を持って考える良いきっかけになったのではないかと思います。
参加学生一覧
朝海 桜子、植田 凜、熊本 衣千瑚、宮元 明夏音、津田 恵美梨、阿部 紗央、白田 真生、中野 佳朋、林 裕志、喜多 開紀、操野 湧吏、松本 梨花