産学連携先:関西電子情報産業協同組合

今年度は、これまで開発したYuminVillageのWebアプリとメタバースシステムを研究室のサーバで運用できる環境を構築しました。同時にマルチフロントエンドシステムを完成させるために、バックグランドシステムを構築して、ユーザ管理、データ管理、主機能、学習機能等を共通のシステムとしてWebAPIで提供しました。その成果をもって、フロントエンド側には従来のWebアプリに加え、Unityフロントエンドのメタバース、マインクラフトフロントエンドのマインクラフトMod開発等の新しいフロントエンドシステムを組み込むことができました。
これらのマルチフロントエンドシステムを安全に運用するために研究室のネットワーク環境とVPN環境、さらに仮想マシンと仮想サーバによる複数サーバの稼働等のサーバ環境を構築しました。具体的にはセキュリティに関しては、研究室独自のファイアウォールを設置し、学外からのポート制限と外国IPからのアクセス制限をかけました。さらに、研究室サーバは複数の仮想マシンを構築し、それぞれに必要なOSとサーバ側のミドルウェア、サーバプログラムを配置しました。同時に学内のDNSの利用ができなくなるので、それそれのサーバのIPアドレス管理を実施しました。さらに、YuminVillageシステムのデータを保護するために研究室専用のVPNを設置し、学内関係者用と学外関係者用のVPNを切り分けることで、VPNの安全性も確保して重要なデータの保護を実現しました。これらをすべて研究室内でKEIS様のご助言をもとに独自に構築できたことはとても勉強になりました。
(経営情報学部3年 松浪 佑志)
  

学生活動状況報告

経営情報学部3年 平野 凌一

今年度はKEIS様の昨年のご指摘によって、ユーザ登録機能のメールアドレスの正誤のチェックをいれることを機能追加として実施しました。クライアント側のWebアプリのphpプログラムで形式チェックを行い、バックグラウンドシステムでPythonにてメールアドレスの存在チェックを実現しました。バックグランドシステムに実装することによって、メールアドレスを扱うメタバース等の他のフロントエンドシステムも同様のチェック処理を実現できます。
さらに、3回生の松浪君を中心に構築した研究室サーバとセキュリティ環境を一から勉強しました。ネットワーク構成やセキュリティの実現方式、さらに理論だけではなく研究室サーバに適用して、実践としての構築技術や実現方式を学びました。これらは実践的に大変役にたちました。
これらの活動をKEIS様に報告するためのプレゼンテーション作りにも力を入れました。報告会を資料とスピーチによる動画撮影し、それをYoutubeにアップしてコメントをいただく方針です。プレゼンテーションスキルの獲得も実感できた活動でした。
   

連携先コメント

関西電子情報産業協同組合
事務局 村上 学 様

プログラムだけではなく、サーバ側までしっかり設定されており、社会でも幅広く対応できると思います。
VPN、メタバースについて勉強になりました。ビジネス分野でも活用されると思います。

教員コメント

総合情報学部 総合情報学科
花川 典子 教授

今年度は昨年のKEIS様のご指摘に従い、システム改修を行い、研究室サーバの構築に注力しました。結果として、研究室のサーバでYuminWebアプリ、YuminMetaVerse、Yuminマインクラフト、バックグランドシステムが安全に稼働できるようになりました。
インフラ担当の3回生の松浪君が中心に研究室サーバやネットワーク接続環境を構築しました。これはプロにも負けないくらいのしっかりとして研究室ネットワーク環境でのサーバ運用が可能になりました。特に2種類のVPNを設置したところが工夫した一番のポイントと思います。他のメンバはプレゼンテーションのためにこれらのネットワークやサーバに関して大変努力してKEIS様に理解してもらえるプレゼンテーションを実現したところは学生が成長した点です。
ただし、KEIS様のご要望に沿い昨年通りのYoutubeへアップし、オンデマンドにて報告会を視聴してもらってコメントをいただく形式をとりました。しかし、ネットワークやサーバ環境の話等少々単調なプレゼンが続き、視聴回数が36回に対してコメントが2件しか頂けなかったのが残念でした。次回はプレゼンテーション方法をさらに工夫して2023年度程度のコメントをいただけるようにしたいと考えております。

参加学生一覧