阪南大学国際観光学部和泉研究室は「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。
 和泉研究室では、兵庫県養父市において、豊富な地域資源を観光資源として活用する観光地域づくりデザインを思考・実践し、コミュニティーベースの経済振興を生成しながら、地域基盤の強化や活性化を目指すという取り組みを養父市商工会と産学連携という形態で共創的に展開しています。
 この取り組みは、2015年度からスタートしたもので、2024年度は、現3回生がハチ高原において研究活動を展開しています。
 ハチ高原は、鉢伏山中腹に広がる標高800m前後の高原でスキー場として広く知られています。また、林間学校や合宿先としても広く知られており、多くの教育機関がこの地の豊かな自然環境の中で学んでいます。しかしながら、新学習指導要領の改正によるスキー実習の見直し、暖冬傾向による雪不足などから勘案すれば、これまで通りの展開を継続するだけでは、10年・20年先、現状を維持することは少し困難ではないかと想像されます。このような状況下、ハチ高原のみなさんの得意な「高原教育」をベースにしながら、無理のない、可能な範囲で、新たな取り組みを思考・実践することを考えてみても良いのではないかと考えるところです。このような思考のもとに、養父市商工会・ハチ高原観光協会のみなさんとスキー場(雪山)以外の高原の魅力を抽出・創造・発信する取り組みや新たな観光に関する取り組みなどを共創的に進めていますが、今年度に関しては、外国人観光者の誘客をテーマに取り組みを進めています。
 2024年11月14・15日、1泊2日の行程で、今年度第1回目となるフィールドワークを実施しました。1日目は、宿泊事業者である「プラトーこのはな」「ホテルやまとよ」「ホテル谷常」「グリーンホテルやまなみ」さんに、外国人観光者に関するヒアリング調査を実施しました。お話を聞かせていただいたみなさんに関しては、外国人観光者について、その必要性は意識されておられました。2日目は、前日のヒアリング調査のまとめを踏まえて、養父市商工会のみなさんとディスカッションを行い、今後の研究活動の方向性などを確認しました。 
 お世話になったみなさん、ありがとうございました。今後の研究活動につなげていきたいと考えています。
 
「プラトーこのはな」さん

 
「ホテルやまとよ」さん

 
「ホテル谷常」さん

  
「グリーンホテルやまなみ」さん

  
養父市商工会のみなさんとのディスカッション

  

  

本当に美しい高原です。
多くの方々にこの高原の魅力を体感していただけるよう研究活動を展開したいと考えています。