ゼミでは、2年生の後期から4年生まで2年半にわたり、福井県あわら市観光協会との産学連携活動を通じて、地域の宿泊業の現状を分析し、宿泊施設の活性化にむけて取り組んできました。私たちのグループは3年次の活動として、集客に向けて、宿泊施設「旅館美松」に対して、「安眠」をテーマとする宿泊プランを企画し提案を行いました。そして、4年次では地域の代表的なイベントである「あわら湯かけまつり」を盛り上げるための活動に取り組みました。まず、あわら市が毎年公開しているあわら市観光白書を分析し、最近のあわら観光のトレンドを考察するところから始めました。そして、2024年の8月には、あわら市が開催する「あわら湯かけまつり」の実行委員のメンバーとして関わり、「あわら湯かけまつり」の開始から終了までの祭り運営における現状や課題について体験的に学ぶことが出来ました。そして、上記のような体験を踏まえ、あわら市の観光の現状や課題などを整理し、あわら地域への宿泊客拡大に向けての提案について卒業論文にまとめました。
特に苦労したのは、様々な課題を抽出するための資料収集とまとめることでした。インターネットで検索すると多くの情報が得られる一方で、正反対に記載された情報もあったため参考にできる資料を探しまとめるのが非常に大変でした。他にもグループの仲間との意見や取組み方がかみ合わないという苦労もありました。私はグループのリーダーを任せられたにもかかわらず、表現力が乏しかったためか、仲間との共同作業の難しさを痛感すると同時にコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。
特に苦労したのは、様々な課題を抽出するための資料収集とまとめることでした。インターネットで検索すると多くの情報が得られる一方で、正反対に記載された情報もあったため参考にできる資料を探しまとめるのが非常に大変でした。他にもグループの仲間との意見や取組み方がかみ合わないという苦労もありました。私はグループのリーダーを任せられたにもかかわらず、表現力が乏しかったためか、仲間との共同作業の難しさを痛感すると同時にコミュニケーションの大切さを改めて実感しました。
(国際観光学部4年 中尾 優花)
学生活動状況報告
国際観光学部3年 松本 千咲菜
私たちのゼミでは、約2年半にわたりあわら市観光協会と連携し、芦原温泉の宿泊旅行の拡大に向けて取り組んできました。実際に現地を訪問し、観光資源を見て歩くほか、地域最大のイベント「湯かけまつり」にボランティアとして参加しました。特に今年度は、「湯かけまつり」を中心に活動を行いました。「湯かけまつり」は、公開されている情報が限られており、その認知度や集客力について課題があると考えたからです。活動では、湯かけ祭りの課題を明らかにし、よそ者の目線から改善策を提案することを目的にしました。
活動の一環として、実際に2024年8月には「湯かけまつり」に祭りのボランティアとして参加し、祭りの雰囲気や運営の実態、地域住民や観光客の反応等を直に体験・観察することができました。「湯かけまつり」は活気にあふれ、地元の人々の温かいもてなしが感じられる魅力的な祭りであることがわかりました。その一方で、以下のような課題が浮かび上がりました。 一つは、告知期間の短さです。祭りの告知は主に1ヶ月前から行われるが、夏休み期間中は全国各地で多くの祭りが開催されており、1ヶ月前の告知では観光客がすでに他の予定を立てている可能性が高いと感じました。二つは、認知度の低さです。あわら市が温泉地として有名である一方で、「湯かけまつり」自体の知名度は全国的に見ると高くないと感じました。祭りの認知度向上が観光客の増加にも繋がると考えられます。
以上の課題を踏まえ、私たちは、以下のような改善策を提案しました。一年を通じたPR活動が重要であると考えました。祭りの告知を1ヶ月前ではなく、半年以上前から行うことで、観光客が余裕を持って予定を立てられるようになり、集客力も向上できると思います。特に、告知手段としては、SNSを活用した情報発信を強化し、定期的に祭りの魅力や関連情報を発信することで、観光客の関心を引きつけることができると思います。 SNSの活用においては、現在、「湯かけまつり」以外の投稿でもInstagramの視聴数が増加しているので、その流れを活かし、例えば、過去の祭りの様子を紹介する動画を定期的に投稿する、観光客向けの情報を発信するなどの取り組みが考えられます。
以上の考察や活動内容をもって、2月18日に芦原温泉駅アフレアにおいて湯かけ祭り実行員会、あわら市、あわら市観光協会に方々を交えて研究成果報告会を行いました。私たちの活動内容に現地の方々も共感している様子でしたので、これまでの活動にやりがいを感じました。私たちが提案したアイデアが実際に活かされ、「湯かけまつり」の来場者が増加し、あわら市の観光活性化につながることを期待しています。
活動の一環として、実際に2024年8月には「湯かけまつり」に祭りのボランティアとして参加し、祭りの雰囲気や運営の実態、地域住民や観光客の反応等を直に体験・観察することができました。「湯かけまつり」は活気にあふれ、地元の人々の温かいもてなしが感じられる魅力的な祭りであることがわかりました。その一方で、以下のような課題が浮かび上がりました。 一つは、告知期間の短さです。祭りの告知は主に1ヶ月前から行われるが、夏休み期間中は全国各地で多くの祭りが開催されており、1ヶ月前の告知では観光客がすでに他の予定を立てている可能性が高いと感じました。二つは、認知度の低さです。あわら市が温泉地として有名である一方で、「湯かけまつり」自体の知名度は全国的に見ると高くないと感じました。祭りの認知度向上が観光客の増加にも繋がると考えられます。
以上の課題を踏まえ、私たちは、以下のような改善策を提案しました。一年を通じたPR活動が重要であると考えました。祭りの告知を1ヶ月前ではなく、半年以上前から行うことで、観光客が余裕を持って予定を立てられるようになり、集客力も向上できると思います。特に、告知手段としては、SNSを活用した情報発信を強化し、定期的に祭りの魅力や関連情報を発信することで、観光客の関心を引きつけることができると思います。 SNSの活用においては、現在、「湯かけまつり」以外の投稿でもInstagramの視聴数が増加しているので、その流れを活かし、例えば、過去の祭りの様子を紹介する動画を定期的に投稿する、観光客向けの情報を発信するなどの取り組みが考えられます。
以上の考察や活動内容をもって、2月18日に芦原温泉駅アフレアにおいて湯かけ祭り実行員会、あわら市、あわら市観光協会に方々を交えて研究成果報告会を行いました。私たちの活動内容に現地の方々も共感している様子でしたので、これまでの活動にやりがいを感じました。私たちが提案したアイデアが実際に活かされ、「湯かけまつり」の来場者が増加し、あわら市の観光活性化につながることを期待しています。
連携先コメント
あわら市観光協会
事務局長 武田 正彦 様
「阪南大学国際学部あわら市研究成果発表会」を終えて
「あわら湯かけまつり」の起源はやや特殊なものです。
2004年の2町合併を機会に、新しい町の目玉として、また地域の子どもを含め「誇り」を持てる核としての「まつり」として、古いまつりをフルモデルチェンジして誕生しました。
当時30代の若者が中心となって生み出された「あわら湯かけまつり」は、近隣では類を見ない奇抜な「まつり」として大いに注目され、今年で19回目を数えます。
今ではあわら温泉の風物詩としてすっかり定着した感があり、地域の人々にとって、我がまちの誇りとして捉えられています。
一方、人口減少や高齢化、ライフスタイルの変化など、あわら市を巡る状況が大きく変化している中で、「まつり」を行う地域の活力も衰退傾向にあるように感じます。
過去19回、自分たちが作り上げた「まつり」の存続を優先してきた実行委員会のメンバーにとって、今回の学生からの提案は盲点ばかりだったようで、一同が面食らっているように見えました。
今回の提案は、これまで内向きの理由、内向きの方法で開催してきた「あわら湯かけまつり」が、外の目線で捉えた場合の新たな可能性に触れることで、このまつりがあわら温泉の抱える地域課題を解決し、地方創生を実現する可能性を持つことに気付かされた瞬間だった気がします。
また、フィールドワークとはいえ地元の人間と一緒になって「まつり」を実施した学生による「共感的な理解を含んだ提案」だからこそ、心に響いたのだと思います。
こうした大きな「気づき」を与えてくださった阪南大学のみなさんにはとても感謝をしています。
今後は、学生のみなさんとのコミュケーションをさらに増やして、「あわら湯かけまつり」のブラッシュアップに一緒に取り組んでいけたらと思います。
そして、いつの日か「日本一の湯かけまつり」と呼ばれる日を共に喜び合いたいと願っています。
強烈な寒波の襲来により一度は中止となったこの成果発表会ですが、李先生を始め学生のみなさんのご尽力により開催できましたことを改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
また会いましょう!
「あわら湯かけまつり」の起源はやや特殊なものです。
2004年の2町合併を機会に、新しい町の目玉として、また地域の子どもを含め「誇り」を持てる核としての「まつり」として、古いまつりをフルモデルチェンジして誕生しました。
当時30代の若者が中心となって生み出された「あわら湯かけまつり」は、近隣では類を見ない奇抜な「まつり」として大いに注目され、今年で19回目を数えます。
今ではあわら温泉の風物詩としてすっかり定着した感があり、地域の人々にとって、我がまちの誇りとして捉えられています。
一方、人口減少や高齢化、ライフスタイルの変化など、あわら市を巡る状況が大きく変化している中で、「まつり」を行う地域の活力も衰退傾向にあるように感じます。
過去19回、自分たちが作り上げた「まつり」の存続を優先してきた実行委員会のメンバーにとって、今回の学生からの提案は盲点ばかりだったようで、一同が面食らっているように見えました。
今回の提案は、これまで内向きの理由、内向きの方法で開催してきた「あわら湯かけまつり」が、外の目線で捉えた場合の新たな可能性に触れることで、このまつりがあわら温泉の抱える地域課題を解決し、地方創生を実現する可能性を持つことに気付かされた瞬間だった気がします。
また、フィールドワークとはいえ地元の人間と一緒になって「まつり」を実施した学生による「共感的な理解を含んだ提案」だからこそ、心に響いたのだと思います。
こうした大きな「気づき」を与えてくださった阪南大学のみなさんにはとても感謝をしています。
今後は、学生のみなさんとのコミュケーションをさらに増やして、「あわら湯かけまつり」のブラッシュアップに一緒に取り組んでいけたらと思います。
そして、いつの日か「日本一の湯かけまつり」と呼ばれる日を共に喜び合いたいと願っています。
強烈な寒波の襲来により一度は中止となったこの成果発表会ですが、李先生を始め学生のみなさんのご尽力により開催できましたことを改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。
また会いましょう!
2025.2.18 一般社団法人あわら市観光協会 事務局長 武田正彦
教員コメント
国際学部 国際観光学科
李 貞順 教授
本キャリアゼミでは、「地域の魅力が発信できる体験型宿泊プランの提案による地域活性化」を目的に活動を行いました。連携先であるあわら市観光協会に対し、旅館が良いサービスを提供するために取り組むべき課題の発見、そしてその課題解決に向けて有効と考えられる宿泊プランの企画・提案を行います。今年度は、前半の活動として、4年次生が中心となって、あわら温泉の宿泊者数の増加に向けて、あわら温泉の代表的なお祭りである「湯かけまつり」を活性化する方策を提案する活動を行いました。提案にあたって、夏期休暇中にあわら市観光協会の指導と協力を得て、地域住民が中心となって行われる「湯かけまつり」の支援活動を行い、「湯かけまつり」や「あわら温泉の観光の実態」について体験的に理解を深めしました。後半の活動では、学生たちの前半の活動を踏まえて、取り組むべき課題を整理し、その課題解決に向けて提案の内容を考えました。そして、2025年2月18日、あわら市長はじめ、観光協会や自治体関係者、湯かけ祭り実行委員会の方々を交え、最終報告会で提案することができました。
このように、キャリアゼミ活動を通じて得た、「課題の発見、課題解決に向けての熟考、実践的なリサーチ」などの経験は、学生の実践的行動力の向上に大いに役に立ち、これから直面する就職活動にとって自信という大きなメリットとなり、さらに卒業後、就職先での即戦力にもつながるのではないでしょうか。
このように、キャリアゼミ活動を通じて得た、「課題の発見、課題解決に向けての熟考、実践的なリサーチ」などの経験は、学生の実践的行動力の向上に大いに役に立ち、これから直面する就職活動にとって自信という大きなメリットとなり、さらに卒業後、就職先での即戦力にもつながるのではないでしょうか。
参加学生一覧
河原 瑠香、北園 明大、齋藤 美結、中尾 優花、原 愛美、坂東 愛美、松本 千咲菜、村田 歩夢、山本 健太郎、横谷 尚香