産学連携先:阪九フェリー株式会社
大谷ゼミではゼミのテーマである観光・サービスのマーケティングについて実践的に学ぶため、阪九フェリー株式会社(北九州市)旅客営業部にご協力いただきフェリーを利用する若者を増やすための活動に取り組みました。
大谷ゼミでは以前からさまざまなフェリー会社と同様の取り組み行ってきましたが、私たちの学年は大浴場や露天風呂に加え豪華なエントランスや客室を備えた船内やマスコットキャラクター「ふねこ」を生かしたプロモーションから同社に興味を持ち、ゼミ活動の機会をいただきたいと考えました。一昨年10月に同社にご連絡差し上げたところご協力いただけることになり、12月にはオンライン会議の機会を頂戴し利用者層や同社が力を入れているプロモーション、そして課題についてお聞かせいただきました。そして昨年2月には実際に乗船し北九州市や下関市を観光するフィールドワークを実施しました。その際、同社で対面での会議の機会を頂戴するとともに、停泊中のフェリーで船内の見学をさせていただき、実際の設備を見ながらハード・ソフトの両面から同社が力を入れていることを伺うことができました。
そしてキャリアゼミとしての活動が始まった今年4月以降、若者に向けたプロモーションの提案につなげるために、若者がどのような方法・段取りで旅行を計画しているのか、どのように旅行目的地を選定しているのかをさまざまな資料・データを用いて分析しました。若者は旅行の計画においてSNSを重視していると考えていましたが、実際には公的機関や企業による観光情報サイトやモデルプランが多く載ったサイトを利用する傾向があることがわかりました。そこで私たちは阪九フェリーの公式サイトや特設サイト、あるいは同社と協力関係にある企業・団体によるサイトに掲載することを想定したコンテンツの提案を目標にすることにしました。
9月には2月に引き続き2度目となるフィールドワークを、コンテンツの中心となるモデルコースを想定した旅程で実施し、現場での写真素材の収集に力を入れました。また現地で会議の機会をいただいた際に同社が公式サイトのリニューアルを計画していることをうかがい、現行サイトのコンテンツがフェリー利用に関する情報に偏っておりフェリーを利用した観光情報を拡充させるべきで、そこに自分たちが力になれるのではと考えました。
その具体的な提案を、11月から1月にかけてウェブサイトの形(WordPress)でまとめる作業を行いました。複数のモデルプランに加え、現地での行動やエリアごとの情報など構成を工夫しました。また表現として写真にこだわり、SNSをイメージさせる見せ方も採用しSNS世代の関心を引くことを狙いました。さらにインターフェイスにもこだわり、スマートフォンでの操作性を重視しつつ、PCでの利用も可能にしたものにしました。このようにして完成させた提案内容を3月に報告をさせていただきました。
大谷ゼミではゼミのテーマである観光・サービスのマーケティングについて実践的に学ぶため、阪九フェリー株式会社(北九州市)旅客営業部にご協力いただきフェリーを利用する若者を増やすための活動に取り組みました。
大谷ゼミでは以前からさまざまなフェリー会社と同様の取り組み行ってきましたが、私たちの学年は大浴場や露天風呂に加え豪華なエントランスや客室を備えた船内やマスコットキャラクター「ふねこ」を生かしたプロモーションから同社に興味を持ち、ゼミ活動の機会をいただきたいと考えました。一昨年10月に同社にご連絡差し上げたところご協力いただけることになり、12月にはオンライン会議の機会を頂戴し利用者層や同社が力を入れているプロモーション、そして課題についてお聞かせいただきました。そして昨年2月には実際に乗船し北九州市や下関市を観光するフィールドワークを実施しました。その際、同社で対面での会議の機会を頂戴するとともに、停泊中のフェリーで船内の見学をさせていただき、実際の設備を見ながらハード・ソフトの両面から同社が力を入れていることを伺うことができました。
そしてキャリアゼミとしての活動が始まった今年4月以降、若者に向けたプロモーションの提案につなげるために、若者がどのような方法・段取りで旅行を計画しているのか、どのように旅行目的地を選定しているのかをさまざまな資料・データを用いて分析しました。若者は旅行の計画においてSNSを重視していると考えていましたが、実際には公的機関や企業による観光情報サイトやモデルプランが多く載ったサイトを利用する傾向があることがわかりました。そこで私たちは阪九フェリーの公式サイトや特設サイト、あるいは同社と協力関係にある企業・団体によるサイトに掲載することを想定したコンテンツの提案を目標にすることにしました。
9月には2月に引き続き2度目となるフィールドワークを、コンテンツの中心となるモデルコースを想定した旅程で実施し、現場での写真素材の収集に力を入れました。また現地で会議の機会をいただいた際に同社が公式サイトのリニューアルを計画していることをうかがい、現行サイトのコンテンツがフェリー利用に関する情報に偏っておりフェリーを利用した観光情報を拡充させるべきで、そこに自分たちが力になれるのではと考えました。
その具体的な提案を、11月から1月にかけてウェブサイトの形(WordPress)でまとめる作業を行いました。複数のモデルプランに加え、現地での行動やエリアごとの情報など構成を工夫しました。また表現として写真にこだわり、SNSをイメージさせる見せ方も採用しSNS世代の関心を引くことを狙いました。さらにインターフェイスにもこだわり、スマートフォンでの操作性を重視しつつ、PCでの利用も可能にしたものにしました。このようにして完成させた提案内容を3月に報告をさせていただきました。
(国際観光学部3年 村田 慎之助)
学生活動状況報告
国際観光学部3年 村田 慎之助
私がこのキャリアゼミ活動で最も力を入れたのは関西から九州への観光や若者の観光の実態を把握することでしたが、最も印象に残っているのはフィールドワークです。私はこの活動に参加するまでフェリーに乗ったことがなく、初めての経験ばかりでした。フィールドでの発見を提案内容に生かすよう努め、うまく落とし込めたと考えています。
もとより私は写真撮影が好きだったこともあり、フィールドでは主に写真素材の収集に徹しました。観光情報において写真は必須かつ重要です。特に若者の興味を惹く写真素材が得られるよう、事前準備の段階で旅程を熟慮し、天候すらも意識しながら動きました。2月にはよく知られた観光スポットを訪れましたが、9月には自分たちが推したいスポットを訪れるようにする工夫も行いました。
提案内容をウェブサイトの形にまとめるにあたっては、多くの人にフェリーで行く九州観光の魅力が多くの人々に伝わるよう、文章の推敲や写真の選択について何度もメンバー間で議論を重ねました。作業を進めるにつれ、サイトが形になっていく達成感が得られるとともに、自分たちの提案に対しどのような評価をいただけるのか楽しみになりました。
この活動を通じ、人々の旅行に対するニーズが多様であることと、それに合わせたプロモーションを企画することの難しさを知りました。観光業界に限らず普段自分が目にしているプロモーションはそういう困難を乗り越えて発信に至っているということを知り、将来そのような仕事に携わりたいと考えるようになりました。
もとより私は写真撮影が好きだったこともあり、フィールドでは主に写真素材の収集に徹しました。観光情報において写真は必須かつ重要です。特に若者の興味を惹く写真素材が得られるよう、事前準備の段階で旅程を熟慮し、天候すらも意識しながら動きました。2月にはよく知られた観光スポットを訪れましたが、9月には自分たちが推したいスポットを訪れるようにする工夫も行いました。
提案内容をウェブサイトの形にまとめるにあたっては、多くの人にフェリーで行く九州観光の魅力が多くの人々に伝わるよう、文章の推敲や写真の選択について何度もメンバー間で議論を重ねました。作業を進めるにつれ、サイトが形になっていく達成感が得られるとともに、自分たちの提案に対しどのような評価をいただけるのか楽しみになりました。
この活動を通じ、人々の旅行に対するニーズが多様であることと、それに合わせたプロモーションを企画することの難しさを知りました。観光業界に限らず普段自分が目にしているプロモーションはそういう困難を乗り越えて発信に至っているということを知り、将来そのような仕事に携わりたいと考えるようになりました。
参加学生一覧
村田 慎之助、
今田 七聖、
糸原 睦月、
萬谷 美空
連携先コメント
阪九フェリー株式会社 旅客営業部
営業企画課 立山 俊則 様
若者である学生の目線から意見をいただける良い機会になりました。このようなウェブサイトを設けることで、フェリーへ乗船する切り口を用意することができると思います。その中でもターゲットのニーズに合わせたカテゴリーで分けられていることで、一括りにすると網羅するだけになってしまう観光スポットの情報や魅力が伝わりやすくなる工夫がなされていました。
現在プロモーションにおいて多用されつつあるSNSのショート動画だけでは流し見されてしまいピンポイントで情報を伝えることが難しいことから、開いたときに興味を持つ入口となるようなサイトを活用することでもっと良いプロモーションになると感じました。
皆さんとの活動を通して若者たちがフェリーを選ぶポイントが何か、ヒントを得られました。
現在プロモーションにおいて多用されつつあるSNSのショート動画だけでは流し見されてしまいピンポイントで情報を伝えることが難しいことから、開いたときに興味を持つ入口となるようなサイトを活用することでもっと良いプロモーションになると感じました。
皆さんとの活動を通して若者たちがフェリーを選ぶポイントが何か、ヒントを得られました。
教員のコメント
国際観光学部
大谷 新太郎 准教授
前年度も含めると一年半にわたる活動、大変お疲れさまでした。皆さんが昨年2月に初めて阪九フェリーの船に乗船した際の、驚きと興奮の様子が今でも印象に残っています。そのときに感じたフェリー旅行や同社の船の魅力をターゲットにうまく伝えるにはどうしたらよいか、ターゲットのニーズを調べ、実際に乗船・現地観光を行う取材をし、内容や表現に自分たちのこだわりを反映させ、そして具体的な提案につなげるという一連の取り組みは大変な苦労があったと思いますが、商品(サービス)の魅力を発信することの面白さを実践的な活動を通じて感じ取ってくれたのではないかと思います。
若者向けのプロモーション提案というと安易にSNSでの発信という話になりがちですが、若者もSNSの情報だけで旅行計画・手配を行っているわけではないことを指摘したうえで、SNSや他の媒体で何らかの形で興味を持った若者に次の段階としてどのような情報をどのような場で提供すべきかという観点での提案にたどりついたところがとても良かったと思います。
一方で、同社が公式サイトなどオウンドメディアにおける発信においてどのような位置づけでどのような体制で提案のようなランディングページを設置し運営していくのかについて、議論が不十分で提案に反映しきれていなかったのが残念な点です。
立山様をはじめとする阪九フェリー株式会社の皆さまには、学生達にこのような貴重な学びの機会をご提供くださいましたこと、この場をお借りして深くお礼申し上げます。
若者向けのプロモーション提案というと安易にSNSでの発信という話になりがちですが、若者もSNSの情報だけで旅行計画・手配を行っているわけではないことを指摘したうえで、SNSや他の媒体で何らかの形で興味を持った若者に次の段階としてどのような情報をどのような場で提供すべきかという観点での提案にたどりついたところがとても良かったと思います。
一方で、同社が公式サイトなどオウンドメディアにおける発信においてどのような位置づけでどのような体制で提案のようなランディングページを設置し運営していくのかについて、議論が不十分で提案に反映しきれていなかったのが残念な点です。
立山様をはじめとする阪九フェリー株式会社の皆さまには、学生達にこのような貴重な学びの機会をご提供くださいましたこと、この場をお借りして深くお礼申し上げます。