塩路ゼミ2年生が近江八幡と箕面へ

国際観光学部の塩路研究室2年生が、夏休みのグループ調査で3チームに分かれて、滋賀県近江八幡市、大阪府箕面市、兵庫県神戸市有馬町を訪れました。7月のゼミで、関西エリアで観光調査とフットパス調査を行う場所を自分たちで選定し、事前に下調べを行いました。ゼミメンバーとの親睦を兼ねたフィールドワークとなりました。今回は、近江八幡と箕面の各チームから代表者が現地を実際に訪れて感じたことや考えたことなどを報告します。

学生活動状況報告

滋賀の歴史を追いかけて

2年生 永田 雄真

 私は夏休みに「フットパス」を目的としたフィールドワークを行い、滋賀県の歴史と観光の関係性について学びました。
 まず、私たちは滋賀県の安土・近江八幡を中心にフィールドワークを行いました。安土周辺のフィールドワークでは、安土城跡の探索から始めました。そこでの学びは、良い意味で「都市化されていない」という事でした。都市化されていないことで、町が自然と上手く共生しており、歴史を学び調べるには最適だと感じました。安土城は現存していないものの、山の中にあることから敵から身を守るためや織田信長の戦術などが感じ取れる場所となっていました。当時の戦術を明確に感じ取れたのは、元天守閣があった場所に行くまでの階段の多さです。敵が攻め込んできたとしても上へ上がるのに一苦労する造りだったからです。安土城が存在した時代、城の裏には湖があったという資料が残っています。今は埋め立てられており湖も存在はしないものの、織田信長の攻められにくい城の建て方は尊敬に値すると思いました。
 階段の途中には石仏が点々と置かれていました。石仏と書かれた所には小鉢のようなものが置いてあり、そこには小銭が幾分か入っていました。安土城の大手道跡の石仏は、築城の際に大手道の石材として使われたもので、城普請に使用する多くの石材は近郊の山々から採取しましたが、石仏や墓石等の石も使用していました。本来ならば信仰の対象となる石仏や墓石などを石材として使用する辺りが織田信長の考えを最も理解できる部分だと思いました。織田信長は仏教勢力と対立しており、キリスト教を布教するのを許可していた立場にあります。仏教を信仰せず、キリスト教を信仰していたという見方もできるのではないでしょうか。そう考えると、織田信長が石仏を石材として使用した経緯が理解できます。
 次に訪れたのは、日牟禮八幡宮です。ここは近江八幡の由来にもなっている場所で、近江の守護として湖国の中心に位置しています。当時は八幡さまを祀っていたことがあり、近江八幡の由来となっています。日牟禮八幡宮の山頂近くでは写真映えする所が多く、歴史をあまり知らない観光客が来たとしても自然や写真を楽しめる場所となっていました。頂上は景色がとても美しく、滋賀県の街を一望できる場所でした。日牟禮八幡宮周辺は、バームクーヘンで有名なクラブハリエや羽毛で有名な西川の店舗があり、『るろうに剣心』の撮影場所になったところもありました。ロープウェイで山頂に行かなくても街を楽しむことができ、情緒溢れる街並みの歴史を学ぶ事ができると思います。
 最後に訪れたのは近江神宮です。ここは、大津京を開いた天智天皇を祀っている神社で、漫画や映画で有名な『ちはやふる』でも登場する歴史ある神社となっています。私が印象に残っているものは、朱塗りの楼門です。坂を上った先に堂々とそびえ立つ楼門に圧倒されました。また本堂の近くでは、周りの空気感とは異なり言葉では表すのが難しいのですが、とても静かで落ち着いた雰囲気があり、普段都会に住んでいる私にとっては心が浄化されるような場所でした。近江神宮はかるたが有名で『ちはやふる』の聖地巡礼の場所として観光名所となっています。私は『ちはやふる』を見たことがないので、次に近江神宮に訪れる際には、『ちはやふる』を見てから行きたいと思いました。
 滋賀県と聞くと、まず頭に浮かぶのは琵琶湖や彦根城だと私は考えます。今回私たちは、フットパスという歩くことを目的にした形のフィールドワークを行い、都会部分ではなく、都会からは離れた場所でフットパスを行いました。都会では味わえない自然を感じ、歴史を学びました。フットパスの楽しみ方は人それぞれだと思いますが、私はその土地の歴史を学べる事がフットパスの最大の楽しみ方だと思います。フットパスは日本に限らず様々な国や地域で行う事ができます。普段歩かないような道や、発見できないものを見つけられる機会になります。大学生活の中で、時間の許す限りフットパスを行い、日本の歴史をあらゆる視点から考えることができるようになりたいと感じました。
 
  
 
  

箕面の滝へ行って

2年生 前田 和音

 私たちは8月7日に、ゼミのグループで大阪府箕面市にある箕面の滝へ行きました。ゼミ活動当日は、気温が30度を超えていてとても暑く、途中で休憩しながら、ゆっくり箕面の町を歩きました。
 電車で箕面駅に到着後、歩いて40分ほどかけ箕面の滝まで歩きました。箕面の滝までの道は、自然が素晴らしく、カフェや昆虫館、屋台などもありました。まず、箕面の滝へ向かう途中の店で、箕面の名物である「もみじの天ぷら」を食べました。食感は「カリッ」としていて、味は少し甘く美味しかったです。あとから「もみじの天ぷら」について調べてみると、良質の小麦粉に白胡麻と砂糖を加えた衣を、上質の菜種油で揚げたもので、味は各店によって違うため、またここに訪れることがあるとするならば、いろいろな店に行って、たくさんのもみじの天ぷらを食べ比べたいなと思いました。また、もみじの天ぷら以外にも雑貨やキャラクターグッズなど、土産物の店もたくさんあったので、箕面での土産はここで買うことを勧めたいと思います。
 次に、屋台では、キュウリの一本漬けを買って食べたり、店の人に箕面の滝の話を聞いたりしたため、あまり退屈せずに歩けました。プライベートで訪れていたら現地の人に話を聞いたりする機会はないと思うので、良い経験ができて良かったです。そして、はじめはあまり人がいないかなと思っていましたが、箕面の滝に近づくにつれ、人も多くなっていき、家族連れの方々や、動画を回しながら歩いている外国人観光客の人たちも見かけました。
 箕面の滝に着いてからは、滝の魅力に圧倒されました。事前に滝について調べていたため、落差が33mあることは知っていましたが、思っていた以上に迫力があり、驚きました。また、日本の滝100選に選ばれているということもあり、素晴らしかったです。滝の近くには観覧者用の椅子が置いてあり、座れる椅子がないほど人でいっぱいでした。滝の目の前まで行くとマイナスイオンでとても涼しく感じられ、気持ちよかったです。
 箕面の滝は、春は新緑の紅葉が映え、夏はクールスポットとしての場所や夜にはライトアップされ、とても幻想的です。冬は雪化粧の滝としても人気で、秋には燃え立つような真っ赤な紅葉が美しく引き立てられていて、どの季節でも楽しめる観光スポットとなっているので、次回行く機会があれば、夏以外の季節にも訪れてみたいです。