2023年度は、大阪市内で地域づくりを推進するコミュニティ及び企業活動のサポートを目的に、2年ゼミ生11名と大阪市中央区天満橋エリアで活動を行ってきました。
 7月から10月は、旧淀川である大川のすぐ南のエリア北大江地区で、毎秋10月に音楽イベントを開催する北大江たそがれコンサートの準備と当日のサポートを手伝わせていただきました。フィールドワークで現地の状況を把握するところから始め、パンフレットの英訳、近隣ホテルへのパンフレットの配布、音楽とイベント内容を知るための管弦楽団のリハーサル見学、当日の観覧客の誘引、募金集めなど、エントリーレベルではありますが、地域のために尽力している地域団体がどのようなきっかけで活動を開始し、継続し、地域に貢献しているのかを学んでもらえたと感じています。(この活動については、すでに中間報告をしています。)
 後半の11月から4月(現在も継続中)は、アクアライナーなど大川を中心に水運事業を手掛ける大阪水上バス株式会社に依頼し、学生たちに新たな顧客サービスや商品開発につながる提案をさせていただくことになりました。企業のウェブサイトを研究したり、他社の企画や商品と比較したり、実際にアクアライナーとサンタマリアにも試乗させていただき、チームに分かれて研究を進め、12月にそのアイディアをプレゼンテーションしました。そのうちのひとつ「アクアポスト」という企画がおもしろいのではと評価され、担当者の松本様とその商品開発を進めていき、予算を組んでくださり最終的には商品化していただけました。学生たちは実際にアクアライナーに乗り、商品を説明して販売に努めています。現在進行中ですので、学生たちがどこまで力を発揮し、成長できるのかを見守りたいと思います。学生に寄り添い、企画を実際に商品化してくださり、自ら販売をするに至るまでサポートしてくださった大阪水上バス株式会社の岸田様、松本様には心よりお礼を申し上げます。
(清水苗穂子)

学生活動状況報告

「大阪水上バス様との商品開発」 国際観光学部2年 中谷 真唯

12月から約3か月間大阪水上バス様と協力し商品開発を行いました。12月にはアクアライナーやサンタマリアに乗船し問題点を探りました。そこで出てきた問題点は企業自体のマーケティングでした。SNSの活用や訪日外国人観光客向けのパンフレットは良く出来ていましたが、大阪水上バス限定品などの商品がないのが現状でした。そこから、商品開発に力を入れました。初めて自分たちの力で一からすることに心が躍り、とても熱中して行うことができました。デザインや仕入先を全て調べ仕上げた後に、大阪水上バス様とミーティングを行いました。仕入れ先の変更や納品日、チラシや商品の販売方法など色々話し合い日程まで決まりました。何度も確認のメールを行ったりもしました。納品され商品をみるととても感動しました。やっと完成が近づき、これからの販売が楽しみになりました。そこから、自分たちでセットを作りアクアライナーで船内期間限定品として販売しました。販売は非常に難しく日本語や英語、韓国語でどうですかと言ったり、アナウンスの際に案内したり色々しました。お客様に購入していただいた際には非常に嬉しかったのを今でも覚えています。また、購入しなかったお客様にもお褒めの言葉をいただいたり、大阪水上バス様にも褒めていただいたりしました。このような貴重な機会を与えてくださった大阪水上バス様、清水先生、本当にありがとうございました。

学生活動状況報告

「大阪水上バスでの活動を行なって」 国際観光学部2年 土井 太河

 私たちは、大阪の水上交通を担う、大阪水上バス様と共同研究を行いました。
まずは、webサイト等を活用して大阪水上バス様の現状や課題を調べ、3つのチームに分かれて、それぞれのグループが考えた提案や企画のパワーポイントを作成し、ゼミ内で発表しました。
 大阪水上バス様の研究を行う上で、実際に乗船し調査する機会を2023年12月8日にいただきました。大阪城と中之島周辺を巡る水上バスアクアライナーと大阪港をクルーズする観光船に乗船しました。担当していただいた大阪水上バス様の方が、観光客目線と事業者目線2つの視点でいろんなことを詳しく教えてくださったので、とても楽しみながら、調査することができました。実際に訪れて調査することで、下調べだけではわからないことを知ることができ、現地調査の重要性をこの活動で実感しました。それから天満橋にある、川の駅はちけんやに移動し、事前に作成していたパワーポイントを大阪水上バス様の方に発表しました。3つのチームがSNSを活用した宣伝、オリジナルキャラクターの作成、新商品の提案などを発表し、代表の方に、発表に対する意見や質問をいただきました。
 この発表後、ありがたいことに、私と、同じゼミ生の中谷さんが企画した「アクアポスト」という新商品の提案を採用していただきました。企画書や見積書を作成し、企業の方に発表する機会を作っていただき、具体的に話を進めていきました。その中で、見積書を作成し、1つあたりの原価と売価を作成したり、仕入先を決める作業にとても苦労しました。企業の資金を使って行うビジネスなので失敗はできないとプレッシャーを感じましたが、自分たちが企画したアイディアが採用されたときはとても嬉しかったです。
その後、企業に発注していただいた商品を袋詰する作業を、同じゼミ生に手伝ってもらいながら、勧めていきました。「アクアポスト」を大阪水上バス様に販売してもらう上で、商品開発に関わった私たちがお客様に商品の魅力を伝えたいという思いで、実際に春休み期間中、アクアライナーに客室乗務員として働かせていただくことになりました。客室乗務員として、船内でお客様のサポートやおもてなしをしながら、アクアポストの販売促進をしています。
私自身、企業の方に提案をさせていただいたこと自体初めてでした。1からのスタートだったので大変でしたがとても貴重な経験となりました。この経験を今後の活動に生かせるように頑張りたいと思います。

連携先コメント

大阪水上バス株式会社
企画宣伝部 松本 珠貴 様

「阪南大学様コラボレーション企画について」

 はじめてこの企画を聞いたのは2023年12月でした。外国人観光客をターゲットに、1年後に再び水都大阪でクルーズしたことを思い出していただき、リピーターに繋げるという発想は非常に面白く、またお客様とのコミュニケーション手段として有効と感じました。
企画を推進する中で、学生の皆様は、商品そのもののデザインだけにとどまらず、見せ方、売り方、多言語での案内方法までしっかりと考えてくださったことが印象に残っています。