産官学連携先:八百金股份有限公司 【BlueMagpie Tea Social Enterprise Co. Ltd.】

私たち今井ゼミは、国際観光学部の重谷ゼミと合同で、キャリアゼミの取り組みとして台湾現地での実習に参加し、台北近郊で有機烏龍茶や藍鵲茶の生産・販売を手がける 「Blue Magpie Tea Social Enterprise Co., Ltd.」 を訪問しました。本研修は、同社へのマーケティング提案プレゼンテーションの実施と、現地企業などのご講演やお茶摘み体験を通じた「持続可能なビジネス」の学習を目的としました。
(経営情報学部3年 佐藤 日向)

学生活動状況報告

経営情報学部3年 佐藤 日向

 事前準備では、日本市場、特に若年層に向けた台湾茶の訴求方法について議論やリサーチを重ねました。このプロセスを通じて、企業理念や商品背景を的確に理解し、それをどのように日本の消費者に伝えるかという視点が求められました。なかでも、「モノ売り」ではなく「コト売り」のアプローチ、すなわち体験や学びを価値として提案する点は、経営情報学部でのマーケティングなどの講義内容とも深く結びつき、実践的な理解を深める契機となりました。
 現地の研修初日に創業者の黄(おう)社長に英語でのプレゼンテーションを行いました。直接フィードバックをいただき、社長からは日本市場への可能性に対する共感をいただくことが出来ました。また、日本に加えて韓国もターゲットと考えうるという戦略的視点も提示され、私たちにとって新たな視野を得る学びとなりました。このようなやり取りを通じ、グローバルな視点と柔軟な思考の重要性を実感しました。
 研修2日目には、同社が管理する有機茶農園にてお茶摘み体験を行い、実際の製茶工程にも触れました。持続可能な社会の実現に向けた取り組みが、理想や理念にとどまらず、日々の丁寧な作業、土壌・環境への配慮、労働条件の整備といった具体的な実践によって支えられていることを実感しました。これにより、教室で学ぶ「SDGs」や「サステナブル経営」といった概念に、リアリティを伴った理解が加わりました。
 今回の台湾研修を通じて、私たちは「理論と実践の接続」「異文化理解の深化」「現場での課題発見力」という3つの力を養うことができました。ただの視察や観光では得られない、企業との真摯な対話と現場での体験、そして自ら企画・提案するプロセスを通して、今後の学習やキャリア形成における確かな基盤を築けたと感じています。
 このような貴重な学びの機会をいただいたBlue Magpie Teaの皆様、そして温かく迎えてくださった坪(ぴん)林(りん)地域の皆様、教員の先生方に、心より感謝申し上げます。

連携先コメント

八百金(台湾藍雀茶)股份有限公司
Dr. Po-chun Huang(CEO) 様

阪南大學學生們的提案極具意義。我們原本只專注於有機栽培茶葉的製造與銷售,卻沒想到這還能與觀光結合,甚至進一步強化我們的活動,這完全超出了我們的預期。我們決定立即採納這些建議。 (阪南大学の学生の皆様からのご提案は、大変意義深いものでした。私たちはこれまで有機栽培茶葉の製造・販売に注力してきましたが、それが観光事業と結びつき、さらに私たちの活動を強化する可能性を秘めているとは、まったく予想していませんでした。この素晴らしい提案を、さっそく採用させていただくことにいたします。)

教員コメント

経営学部 経営学科
今井 紀夫 専任講師

日本と商習慣が異なる海外の企業に対し、英語でのプレゼンテーションということもあり、実施までの準備段階では色々と苦労していました。その分今回の体験から、論理的な思考の重要性とその難しさを体感したり、様々なフィードバックをいただいたことで、大きな学びを得ることが出来たと思います。

参加学生一覧

内田 大揮、 佐藤 日向、 船橋 七美