「ラコリーナ近江八幡」でマーケティング戦略&実践を探求する(企業等見学会)

森下ゼミ2回生、今年度の「キャリアゼミ」も例年通り「大丸梅田店」さんとのコラボレーションです。その研究の参考にするため、大丸さんから指定された「現役大丸社員と同様の事業提案アプローチ」(コンセプト策定→ターゲット設定→ゾーニング計画策定)の実践を直接体感でき、今後のゼミ活動の参考になるラコリーナ近江八幡を訪問しました。

ゼミ生の声は以下の通りです。

ゼミ生の声

■ 池永 真白
キーワード「非現実」
ラコリーナ近江八幡を見学して感じたキーワードは、「非現実」です。
バスがラコリーナの入口に入った瞬間から木に囲まれていて、地面グレーのアスファルトではなく、物語に出てきそうなベージュの道になっていました。そしてラコリーナに入るまでに、また木に囲まれていて少し細くなった道があり、秘密の道を進んでいるような感覚で既にラコリーナの世界観に引き込まれていました。
施設内の構造は、最初にエントランス的な役割を持つカフェとショップが融合されたものがあり、その奥に自然に囲まれた大きな広場と、その周りを囲うようにいくつかのお店が並んでいました。
また、ショップの近くには、バームクーヘンを持ってシェフの格好をしている滋賀県発祥の飛び出し坊やが設置されていました。緑にあふれているけれど綺麗に整備されていて、写真映えするものもあるラコリーナは、SNSにあげたくなるような施設造り、マーケティングがなされているなと感心しました。さらに、滋賀県特有の物と絡めた遊び心あるものが設置されていると、ラコリーナだけで撮ることができるので、特別感を出すことが出来ていてSNSでの拡散にも繋がるすごく上手い戦略だなと感じました。
全体的にショップでは、商品を大きな車の中に置いたり、ヴィンテージ風の棚に置いていたりなど外国にいるような気分になりました。商品の周りの環境にもこだわり抜くことで普通の生活では有り得ない非日常的な気分を味わうことができるんだなと理解しました。
そして中でも1番大きなショップでは、絵本に出てきそうなシェフの格好をした従業員の方達がバームクーヘンを作っているところがガラス状になっていて客側から見ることが出来る作りになっていました。これは1階のショップにも2階のカフェにも作られていて、統一された制服でバームクーヘンを作る姿は、「チャーリーとチョコレート工場」という映画をなんとなく思い出させるような遊び心がありました。
しかし非現実感を出すことだけでなく、比較的安価なロッカーの設置や、日傘の貸し出しなど現実的に顧客満足を目的としている箇所もありました。
以上のことからラコリーナは、遊園地などのテーマパークとはまた違う面から若い世代をターゲットにしたマーケティングを行っていて、徹底された非現実感があると感じました。
大丸の改善案でも、ターゲットを決めた後に1つ世界観を決め、それをどのように表現していくか?というような考え方もしてみたいと考えました。色々な施設を見て刺激を受けて、チーム全体で納得のいく案を考え抜きたいと強く感じました。

■ 西口 智大
キーワード「そこしかない」
ラコリーナ近江八幡を見学してみて、僕は「そこしかない」が大事だと思いました。ラコリーナで感じたことは、年齢層は基本僕達の年上の方で特に僕たちの親の世代が多いように思いました。ラコリーナにはバームクーヘンの作るところが見られるカフェや小さい扉のフォトスポットなど、写真を見たらラコリーナに行ったと一目でわかる「そこにしかないもの」が多くありました。県外からわざわざ足を運んで来てみたい、行って良かったと感じるものが多くて、今後の大丸植田店への事業提案にも繋がれば良いなと思いました。
 
■ 高瀬 義幸
キーワード「食の美術館」
ラコリーナ近江八幡は、滋賀の自然を活かした植物に覆われた入口から中に入ると美術館のようなアート性のある内装が広がっていてテンションが上がりました。施設の構造が円形になっているので1周するだけで全てのエリアを見て回ることができることに気づきました。
フードコートの食べ物も若い人からお年寄りまで食べられるようなスイーツやお米料理があり、広い年齢層の顧客に対応していると感じました。
また、荷物を預けるロッカーも観光施設にしては100円~300円と安く使用しやすいところが良い点だと感じました。
バームクーヘンやカステラを販売しているエリアではガラス張りの厨房で作っている過程を見学することができ、顧客の購買意欲を誘う演出をしていました。使われているインテリアも遊び心のあるデザインのものばかりで見ているだけでも楽しくなりました。