イノベーション論(経営情報学部 千島智伸 先生 担当) では、授業で定めている「ビジネスや実社会で起きているイノベーションを生み出すきっかけや機会を見つけること」を目指し、2022年 12月9日(金)に株式会社 阪急阪神百貨店執行役員・OMO推進室 敷島孝司様をお招きし、顧客の暮らしを変える持続的な取り組みとして「リアル×デジタルの新たなショッピングスタイル」をテーマとする授業を行いました。

阪急阪神百貨店様は、鉄道を軸としながら都市開発・流通事業・観光事業それぞれを一体的に進め、経営の相乗効果を創出する私鉄経営モデルを作りあげた創業者 小林一三 氏のDNAを今日まで引き継いでいます。近年は、日常のビジネスや生活のあらゆるコミュニケーションがデジタルベースへシフトしつつあり、百貨店業界に限らず、消費者との対話やリアルでの顧客接点機会に変化の影響を受けています。

(写真:株式会社 阪急阪神百貨店 執行役員・OMO推進室 敷島孝司 様)
御講演を頂いた中で、同社が推進するOMOビジネススタイル (Online merges with Offline)は、オンラインとオフラインの融合として、デジタルでは快適なWEBルーミングを、又、行きたくてもなかなか店舗に行けないお客様の声に向き合い、誰でも商品の購買が可能なオーダープロセスを構築したビジネスモデルです。
2022年6月 ビジネスモデル特許を取得(【特許番号】特許第7086143号)

これを、同社がRemo Orderサービスとして展開している3個の事例(ケース)に触れ、従来はお客様にとって店舗に来店し、購入いただくことしかできなかった期間限定イベントや在庫の少ない売場・商品の販売に対し同社独自の価値が提供できる状況へと変化している実情に触れることができました。

受講した学生からは、
  • ECで既に消費者と接点を得ているセレクトショップ等も関心を示しそう。
  • デジタルシフトには、全てAIやSWの要素が必要不可欠だと決めつけていたが全てそのような価値観を持つことは極端な感じがした。
  • この商品を今ここで欲しいというニーズに応えやすい仕組みだと感じた。
  • リアルの部分では、化粧品などは話をしながら決めていく過程が店頭にあり、買う側も売る側も時間的負担が生じているのは仕方ない面もあるが、一方で
    販売する店員の力量に頼る属人的な購買は、この先大きな変化点を迎えるのではないかと感じた。その意味でRemo Orderのようなサービスが社会で必要と
    されるのではないか。
このような受講所感が出ています。