福重ゼミ 2014年度産学連携活動報告【No.1】 新規事業プロジェクト 企画発表会

報告者
 経営情報学部 3回生 伊輪 亜莉沙、濱脇 瑞穂

【活動の概要】 報告者:経営情報学部 3回生 濱脇 瑞穂
 経営情報学部の福重ゼミでは、2013年度から、株式会社ワオ・コーポレーション様と産学連携活動‐新規事業企画プロジェクト‐を実施させいただいています。2013年度は、2回生と3回生が協働で、「就活支援事業」、「生涯教育事業」、「食育事業」という3つの企画を立案しました。
 2014年度は、上記3つの企画から食育事業を取りあげ、さらにブラッシュアップを図ることになりました。また、2013年度の活動は企画の立案まででしたが、2014年度は事業に着手することを目標に、3回生のメンバーで一足早いスタートを切りました。
 今回の取り組みについて、まず第1部で、新規事業プロジェクトの企画内容や活動計画を発表するための準備の様子をご報告させていただきます。続いて第2部で、株式会社ワオ・コーポレーション様をお招きして開催した、2014年度企画発表会当日の様子をご報告させていただきます。

※これらの学生教育研究活動記事は阪南大学学会より補助を受けています。

【第1部・準備編】 報告者:経営情報学部 3回生 伊輪 亜莉沙

 2014年度の産学連携プロジェクトは、まず3回生8人による、企画内容や活動計画の立案からスタートしました。テーマは「親子でできる食学」です。幼稚園児とその母親が、体験を通して、楽しみながら食について学んでいけるような場を、地域の人たちと協力しながら作っていこうという企画です。
 このようなテーマにしたのは、ゼミ生の中に、教職や飲食店経営を目指している人が多かったためです。今回この報告をさせていただいている私たち2人も、教職を目指しています。
 当初の企画テーマは、現在のテーマとは少し違ったものでした。当初の企画は、「食育事業」というテーマで、小さなうちから食に対する知識を身につけることを目標に教育するというものでした。しかし、検討を進めるうちに、幼稚園児を対象に教育をしても知識が残るのか、という疑問が出てきました。さらにディスカッションを進めていくうちに、私たちが本当にしたいことは、食を教育として幼稚園児に教えることではなく、食を楽しい体験から学んでほしいということだと気づきました。私たちができることは、きっかけ作りであって、知識を入れ込むことではないという結論に至ったのです。
 ここまで意見がまとまるのに大変な時間を要しました。そして、企画テーマを具体的な活動に落とし込む段階になると、さらに困難を極めました。私たちは、他の大学などが実施している食育関連事業などについて、チーム全員でケーススタディを行いました。それをもとに、他団体との差別化など、いろいろと検討した結果、私たちは独自に、絵本を制作することに決定しました。
 さらにディスカッションを通して内容を深め、企画書としてまとめ、4回生の前でプレゼンをさせていただき、アドバイスをもらいました。福重ゼミのフィールドスタディや企画書作成などの特別講師をして下さっている株式会社RE-JAPANの山本拓様や山本彩代様にも、何度もお越しいただいて、ご指導いただきました。4回生の先輩や、特別講師の山本拓様、山本彩代様のおかげで、私たちは、企画内容に学生ならではの特徴がみられないこと、企画書として基本的な事項が欠けていることなどを学ばせていただきました。
 また、私たち自身の知識を確認するために、2回生から4回生まで全員が集まるゼミの場で、野菜の名前を当てる簡単なクイズ方式のアンケートを実施させてもらいました。先生や株式会社RE-JAPANの方々にもご協力していただきました。その結果、このプロジェクトの中心となる3回生が、一番正答率が低いという恥ずかしい結果になりました。まず私たち自身が知識をつけなければならないことを改めて実感しました。
 また、このアンケート調査を実施してみて、もっと早くから、目的意識を明確にして、計画的に取り組むべきだったと気づきました。さらに、アンケート結果を分析する能力が低いことにも気づきました。今後は、企画のブラッシュアップに取り組むことはもちろんですが、チームの1人1人が、基礎的な能力を上げていくよう、努力する必要があると思いました。
 株式会社RE-JAPAN様、株式会社ワオ・コーポレーション様のご指導により、私たちは多くのことを学ばせていただきました。大変ありがとうございました。メンバー一同、今後も頑張っていきたいと思っていますので、これからもご指導下さいますよう、よろしくお願いします。

【第2部・発表会本番編】 報告者:経営情報学部 3回生 濱脇 瑞穂

 2014年第1回目の新規事業プロジェクト企画発表会は、株式会社ワオ・コーポレーションから、山際正則様をお招きして開催しました。
 まず私たちは、この企画の社会的な背景から発表させていただきました。近年、野菜を知らない人が増えていることや、野菜の摂取量が不足しているといった問題について報告しました。そして、メンバーの中に、教職や飲食店経営を目指していることから、食について興味を持っている人が多かったという、私たち自身の動機についても説明しました。
 また、具体的な活動として、まず私たち自身が、幼稚園児や母親と、直接関わる機会を持つということも計画に盛り込みました。幼稚園児やその母親と一緒に、スムージーやだんごなどを作るイベントを開き、そこから得た経験や知識を、絵本の制作に活用しようと考えたのです。
 発表終了後、山際様より、様々なご指摘をいただきました。表面的な内容でしかないこと、足を使って情報収集していないこと、役割分担が徹底されていないこと、点の集まりになっていて、線から面になっていない、つまり企画書全体のまとまりが欠けていることなどです。自分たち自身で計画を立てて調査をしたり、実験的な試みをしていないので、企画内容を実現することがどれだけ困難なものであるか、よくわかっていないのではないかと指摘を受けました。
 今後はただ漠然と話し合うだけでなく、目的をもって計画的にアンケート調査を実施したり、幼稚園に訪問してヒアリング調査を実施することで、根拠のある企画内容にしていかなければならないと思いました。
 また、山際様は、一人ひとりの役割を決め、各々が役割を全うし、さらに他のメンバーのことも管理しながら、真剣にディスカッションをすることによって、より良い成果が出るのだというアドバイスも下さいました。
 今回私たちは、企業の方のご意見やご感想を直に聞かせていただくという、大変貴重な経験をさせていただきました。ご指摘のおかげで様々な問題点が明確になりました。それらの点を改善し、これから中身の濃いプロジェクトにしていきたいと、強く思いました。

 また、私は、このような場での発表は今回が初めてで、大変緊張してしまいました。そのため、全体を見る余裕がなく、人と目線を合わせることが出来ていなかったと思います。今後は、聞く人にとってわかりやすく、心に残る発表ができるよう、プレゼンテーション能力も高めていきたいと考えています。今回の取り組みは、私自身にとって、大変モチベーションの上がる、貴重な経験でした。
 最後になりましたが、株式会社ワオ・コーポレーションの山際様、お忙しい中、私たちのためにわざわざ本学までお越し下さり、大変貴重なご意見、ご指摘をいただきまして、ありがとうございました。
 また、何度もゼミにお越し下さり、長時間にわたってアドバイスをいただきました株式会社RE-JAPANの皆様、そして福重先生、ありがとうございました。今度もどうぞよろしくお願いします。