阪南大学国際観光学部和泉ゼミは「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。2015年度から兵庫県養父市大屋地区において、豊富な地域資源を観光資源として活用する観光地域づくりデザインを思考・実践し、コミュニティーベースの経済振興を生成しながら、地域基盤の強化や活性化を目指すという取り組みを養父市商工会と産学連携という形態で共創的に展開しています。
 2019年10月6日、和泉ゼミ4回生は、養父市の明延鉱山で毎年開催されている「一円電車まつり」においてブースを出店しました。ブースでは、今年度取り組みを進めている「養父市大屋地区に一定時間滞在するモデルプランの作成」についてのパネル展示を行いました。参加学生は、パネルを使用しながら、来場された方々に説明し、多くの意見や感想を頂いていました。モデルプランのブラッシュアップの参考にしたいと考えています。
 また、地域の方々の出店ブースの応援や一緒に踊りを踊るなど、地域に溶け込みながら学ばせていただきました。地域のみなさん、貴重な体験をありがとうございました。
※一円電車:明延鉱山から神子畑選鉱場まで、鉱石を運ぶために約6キロの軌道を走っていた鉱山鉄道。鉱石運搬の合間には、乗車賃1円で人々も利用可能であったために、「一円電車」という愛称で親しまれた。正式には明神電車。

付記

 この度、地域の方々や多くのボランティアの方々のご尽力により、これまで半円形だった一円電車の線路が延長されて、1周150mの円形となりました。
 昨年、2018年9月19日に、ここ明延において、4回生(当時3回生)が「2棟の空き家の活用を含む明延地域を活性化するデザイン」についてグループごとに提案しました。その提案の中に、「運転体験などができるよう、一円電車の半円形の線路を円形につなげてしまってはどうか」という内容のものがありました。かつて、地域でも円形線路の計画があったようですが、学生の提案を受けて、もう一度、チャレンジしてみようとアクションされたそうです。そして、この度、線路は1周150メートルの円形となりました!