阪南大学国際観光学部和泉研究室は「地域・観光の創造(地域資源や人的ネットワークなどを活用しながら、地域づくりや観光振興のための新たなデザインプランを思考・提案し、地域の方々と共創的に実践する)」を研究テーマとしています。
和泉研究室では、兵庫県養父市において、豊富な地域資源を観光資源として活用する観光地域づくりデザインを思考・実践し、コミュニティーベースの経済振興を生成しながら、地域基盤の強化や活性化を目指すという取り組みを養父市商工会と産学連携という形態で共創的に展開しています。
この取り組みは、2015年度からスタートしたもので、2023年度は、現2回生がハチ高原において研究活動を展開しています。
ハチ高原は、鉢伏山中腹に広がる標高800m前後の高原でスキー場として広く知られています。また、林間学校や合宿先としても著名で、多くの教育機関がこの地の豊かな自然環境の中で学んでいます。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大による観光を取り巻く環境の一変、新学習指導要領の改正によるスキー実習の見直し、暖冬傾向による雪不足などから勘案すれば、これまで通りの展開を継続するだけでは、10年・20年先、現状を維持することは少し困難ではないかと想像されます。このような状況下、ハチ高原のみなさんの得意な「高原教育」をベースにしながら、無理のない、可能な範囲で、新たな取り組みを思考・実践することを考えてみても良いのではないかと考えるところです。このような思考のもとに、養父市商工会・ハチ高原観光協会のみなさんとスキー場(雪山)以外の高原の魅力を抽出・創造・発信する取り組みを進めています。
2023年11月11~12日、1泊2日の行程で、第2回目となるフィールドワークを実施しました。1日目は、観光協会が新たな導入を検討しているスマートフォンを使ったアクティビティ「ハチコウゲンクエスト」の実証実験に参加し、感じたことを意見しました。また、この日に開催された「たき火まつり」にスタッフとして参加しながら、アンケート調査を実施しました。2日目は、「リゾートインロッヂみゆき」・「アサヒロッジ」・「ロッヂみやま荘」において、ヒアリング調査を実施しました。それぞれの宿泊施設の強みや課題、ハチ高原の観光に関する考え方などを伺うことができました。
お世話になったみなさん、ありがとうございました。今後の研究活動につなげていきたいと考えています。