文化財を活かした観光振興・地域づくりをテーマに研究活動に取り組む和泉研究室が、
千早赤阪村バスツアー企画のためのフィールドワークを実施しました。
2014年度、国際観光学部和泉研究室では、千早赤阪村バスツアー企画(2年目)、貝塚寺内町観光まちづくり、泉南市観光まちづくり、八尾市しおんじ山古墳学習館ツアーイベント企画・実施などの研究活動に取り組む予定です。このうち千早赤阪村バスツアー企画については3回生16名が懸命に取り組んでいます。
5月24日、千早赤阪村バスツアー企画に関連する第1回目のフィールドワークを実施しました。今回のフィールドワークは、村役場で観光を担当されている職員の方々の案内のもと、村の現状を把握するとともに村の雰囲気を体感することを主たる目的として実施しました。そのフィールドワークで思考したこと、体験したことなどについて3回生を代表して中辻翔子さん、三好千夏さん、村田真菜さんの3人が報告してくれました。
なお、バスツアーについては、昨年度に引き続き2回目のツアーで、計画では来年度も実施させていただく予定です。今回のツアーについては。今後、数回のフィールドワークを経てプランを組み上げて、7月にプレゼンテーションによるプランの提案を行い、商品化、11月頃にバスツアーを実施する予定となっています。(和泉大樹)
5月24日、千早赤阪村バスツアー企画に関連する第1回目のフィールドワークを実施しました。今回のフィールドワークは、村役場で観光を担当されている職員の方々の案内のもと、村の現状を把握するとともに村の雰囲気を体感することを主たる目的として実施しました。そのフィールドワークで思考したこと、体験したことなどについて3回生を代表して中辻翔子さん、三好千夏さん、村田真菜さんの3人が報告してくれました。
なお、バスツアーについては、昨年度に引き続き2回目のツアーで、計画では来年度も実施させていただく予定です。今回のツアーについては。今後、数回のフィールドワークを経てプランを組み上げて、7月にプレゼンテーションによるプランの提案を行い、商品化、11月頃にバスツアーを実施する予定となっています。(和泉大樹)
千早赤阪村バスツアー企画のフィールドワークで考えたこと
国際観光学部3回生 中辻翔子
5月24日、私たち国際観光学部の和泉研究室の3回ゼミ生16人は、大阪府の南東部に位置する大阪府唯一の村である「千早赤阪村」においてフィールドワークを実施しました。和泉研究室では、千早赤阪村を中心としたバスツアーの企画に取り組んでいますが、3回生が2つのグループに分かれ、千早赤阪村役場地域振興課、千早赤阪村観光協会、旅行会社、バス会社などのみなさんにプレゼンテーションによるプラン提案を行い、認めていただければ商品化していただくという研究活動に取り組んでいます。プレゼンテーションの結果によっては、1つのグループのプランだけが採用される可能性もあることから、ゼミのグループは互いにライバル関係にあるというとても緊張感のある研究活動です。今回のフィールドワークは、千早赤阪村の地理や現状、村の雰囲気を感じ取ることを目的として実施しました。
近鉄富田林駅から金剛バスに乗車し、千早赤阪村に到着しました。私たちはまず、千早赤阪村役場で観光業務を担当されている田川さんと新家さんから、千早赤阪村の現状などの説明を受け、「道の駅」、「村立郷土資料館」、「下赤阪の棚田」、「農産物直売所」などを見学しました。道の駅「ちはやあかさか」は、大阪府下で最初にできた道の駅で、金剛山名物の「名水こんにゃく」といった地元の物産も販売されていました。「村立郷土資料館」では、ここ千早赤阪の地で南北朝時代に鎌倉幕府を相手に戦を展開した楠木正成に関連する遺跡出土の資料や村内の民俗資料の展示を見学、村の歴史を概観し、日本の棚田100選に選定されている「下赤阪の棚田」では美しい日本の原風景で心がリフレッシュするのを感じながら、その場で1日20食限定の「棚田米プリン」をおいしく頂きました。(写真)
その後、ロープウェイを使用して大阪府下最高地点のある「金剛山」へと向かいました。実は、私はロープウェイに乗ったのは初めてで少し緊張していましたが、眼下に広がる多くの美しい緑がその緊張をやわらげてくれました。ふと、「季節によっては、また違った景色を眺めることができるのだろう」と思いました。バスツアーを実施する時期を思い描きながらプランを立てる重要性を改めて確認することができました。また、金剛山を訪れている方々は年齢が比較的高い方が多いという印象を受けたので、私たち若い年代にも注目される工夫が必要なのではないかと思いました。
今回のフィールドワークでは、村内を隈なくまわることはできず、短い滞在時間ではありましたが「自然が美しく、その自然が村の人々によって大切に守られている」ということを強く感じました。村の雰囲気もまるでタイムスリップしたかのようで、とても大阪とは思えない緩やかな時間、豊かな自然を体験することができました。また、話をする機会があった村内の方々は温かく話をしてくださいました。私はこの「豊かな自然と何とも言えない人々の温かさ」を伝えたい、今回企画しているバスツアーでもその点を追求したいと思いました。
ゼミの指導教員である和泉大樹先生は「観光振興や地域づくりを思考・実践する際、その地域においてあなたが良いと感じたこと、素敵と感じたことを大切にしなさい」と何度もおっしゃいますが、今回のバスツアー企画では、私が感じた「豊かな自然と何とも言えない人々の温かさ」を大切に取り組みたいと考えています。
その後、ロープウェイを使用して大阪府下最高地点のある「金剛山」へと向かいました。実は、私はロープウェイに乗ったのは初めてで少し緊張していましたが、眼下に広がる多くの美しい緑がその緊張をやわらげてくれました。ふと、「季節によっては、また違った景色を眺めることができるのだろう」と思いました。バスツアーを実施する時期を思い描きながらプランを立てる重要性を改めて確認することができました。また、金剛山を訪れている方々は年齢が比較的高い方が多いという印象を受けたので、私たち若い年代にも注目される工夫が必要なのではないかと思いました。
今回のフィールドワークでは、村内を隈なくまわることはできず、短い滞在時間ではありましたが「自然が美しく、その自然が村の人々によって大切に守られている」ということを強く感じました。村の雰囲気もまるでタイムスリップしたかのようで、とても大阪とは思えない緩やかな時間、豊かな自然を体験することができました。また、話をする機会があった村内の方々は温かく話をしてくださいました。私はこの「豊かな自然と何とも言えない人々の温かさ」を伝えたい、今回企画しているバスツアーでもその点を追求したいと思いました。
ゼミの指導教員である和泉大樹先生は「観光振興や地域づくりを思考・実践する際、その地域においてあなたが良いと感じたこと、素敵と感じたことを大切にしなさい」と何度もおっしゃいますが、今回のバスツアー企画では、私が感じた「豊かな自然と何とも言えない人々の温かさ」を大切に取り組みたいと考えています。
フィールドワークの大切さを改めて実感しました
国際観光学部3回生 三好千夏
国際観光学部和泉研究室の3回生ゼミでは、晴天の5月24日、大阪府唯一の村である「千早赤阪村」において実施するバスツアーの企画に向けて、フィールドワークを行いました。
まず、「村立郷土資料館」を訪れ、村全体のジオラマを見ながら各地域資源の位置関係を確認しました。ここでは全体を踏まえた上で個別資源の位置関係を把握することに努めました。集合場所や各地域資源の距離、移動にかかる時間、トイレの位置などはツアーの企画において極めて重要だという和泉先生のお話を受け、その点を気にするよう心がけました。このような観点からは、地域全体の資源の情報を集約している「資料館」の存在はとても重要であると思いました。観光における資料館、博物館の役割は観光者に対するだけでなく、観光を創造する側にとっても有効な施設であることを実感しました。
まず、「村立郷土資料館」を訪れ、村全体のジオラマを見ながら各地域資源の位置関係を確認しました。ここでは全体を踏まえた上で個別資源の位置関係を把握することに努めました。集合場所や各地域資源の距離、移動にかかる時間、トイレの位置などはツアーの企画において極めて重要だという和泉先生のお話を受け、その点を気にするよう心がけました。このような観点からは、地域全体の資源の情報を集約している「資料館」の存在はとても重要であると思いました。観光における資料館、博物館の役割は観光者に対するだけでなく、観光を創造する側にとっても有効な施設であることを実感しました。
「下赤阪の棚田」ではその景色を見ると、水入れや田植えの前だったため、写真で見ていたような景色ではなく、少しがっかりしてしまいました。次にフィールドワークを行う予定の6月中旬頃には田植えが終わっているそうなので、鏡のように輝く棚田の景色を見られるのが楽しみです。「金剛山」へ向かう際にはロープウェイを使用しました。「金剛山」は大阪府下最高地点(標高1,053m)のある山で、快晴だったこの日も多くの登山客でにぎわっていました。ロープウェイがあることで、登山とまではいかなくても、気軽に訪れることができていいなと思ったのですが、村役場の方のお話によると、ロープウェイの運営維持にはロープの付け替えなどかなりの費用がかかり、また、老朽化や乗客数の伸び悩みといった問題も抱えているそうで、改善策が必要だということがわかりました。この点についてもゼミ内で議論していきたいと思いました。そして、「香楠荘」という宿泊施設で昼食をとりました。「金剛山」の湧水を使用しているという自家製の蕎麦はとても美味しく、たくさん歩いた疲れも吹き飛びました。私は観光地に行くと、少し高くてもその土地のものを食べたいと思い、ついお金を使ってしまいます。確かに蕎麦は美味しかったのですが、湧水を使用しているという情報も私がネットで調べたもので、メニューには記載されておらず、そのような情報もメニューなどに記載したほうが良いのではないかと感じました。また、地元産の野菜を使うなど、もっと地域の特色のあるメニューがあれば、お金を出してでも食べたいと思え、また「金剛山」だけに興味を持って訪れた観光客に、「千早赤阪村」にも興味を持ってもらえるのではないかと考えました。昼食後は、「香楠荘」周辺を各自で見て回りました。金剛山展望台へ上ると、ちょうど村役場の方もおられ、集合場所への近道を案内して下さいました。植物の名前や、季節ごとの見所を教えて頂きながら歩くのはとても楽しく、ただ歩くだけではもったいないなと感じました。
今回のフィールドワークで初めて千早赤阪村を訪れ、同じ大阪とは思えない自然の豊かさに驚きました。より多くの魅力を伝えられるバスツアーに仕上げることができるよう思考を継続させたいと思いました。また、道の歩きやすさなど、現地でしかわからない情報はたくさんあり、フィールドワークの重要性を改めて認識しました。
今回のフィールドワークで初めて千早赤阪村を訪れ、同じ大阪とは思えない自然の豊かさに驚きました。より多くの魅力を伝えられるバスツアーに仕上げることができるよう思考を継続させたいと思いました。また、道の歩きやすさなど、現地でしかわからない情報はたくさんあり、フィールドワークの重要性を改めて認識しました。
フィールドワークで感じたこと
国際観光学部3回生 村田真菜
今回、私は大阪府唯一の村、千早赤阪村へフィールドワークに行きました。私が所属する和泉ゼミでは、千早赤阪村におけるバスツアーを企画し商品化するという研究活動に取り組んでいるのですが、その事前調査を行うことを目的として千早赤阪村を訪れたものでした。千早赤阪村について、大阪府にある唯一の村だと知り、とても興味を持ちました。とは言え、やはり大阪府です。村といえども建物が多く建ち並び、人の多い場所というイメージを持ってフィールドワークに臨みました。しかし、実際に千早赤阪村を訪れてみると、のどかな場所で、緑が多く、空気も澄んでいて、とても素敵な村でした。とても大阪府に所在する村とは思えませんでした。このことはバスツアーを企画する上で、大きな売り文句となるのではないかと思いました。
千早赤阪村には、かわいい「道の駅」があります。大阪で一番初めにできた、とても小さな「道の駅」です。ここには、千早赤阪村産の野菜や金剛山名物の名水こんにゃくなど様々なものが販売されていましたが、やはり、私は地元ならではの商品に惹かれました。観光に訪れた方々も私と同じように地元ならではの商品に目が行くのではないかと思いました。とりわけ、先に記したように、大阪とは思えないような豊かな自然の残る村です。この印象とマッチするような商品なら観光に訪れた方々は欲しいとかんじるのではないかと思いました。
坂道を歩いていくと、斜面に階段状に積み重なった田である「棚田」が目に入りました。昔ながらの景観に圧倒されました。ゼミの担当教員である和泉先生は授業やゼミにおいて文化財の概念としての「文化的景観」の話をよくされますが、千早赤阪村の棚田についても文化的景観として文化財指定が可能なのではないかと思いました。そこでは、棚田の米で作ったプリンをいただきました。棚田米プリンは、モチモチした食感で弾力性があり、珍しく思いました。地元でとれた米を使用し、プリンを作るという発想は、観光客にとって魅力に繋がると思います。そして何よりも今回私たちは棚田を実際に見ながら、棚田米で作られたプリンを食べましたが、このことにはとても大きな意味があるのではないかと感じました。つまり、「地域のことを地域で理解することにはとても大きな意味がある」のではないかと感じました。確かにこのような商品はネット販売などの展開を想定した戦略が必要でしょうが、同時に現地でしか食べることのできないオプションなどを企画し、現地での価値を高めることが必要なのではないかと思いました。
今回のフィールドワークを通して、千早赤阪村の良さを伝えることができるようなツアー企画を完成させたいと思いました。また、ツアーだけでなく、商品企画などについても考えたいと思いました。
※この学生教育研究活動は阪南大学学会の補助を受けています。
千早赤阪村には、かわいい「道の駅」があります。大阪で一番初めにできた、とても小さな「道の駅」です。ここには、千早赤阪村産の野菜や金剛山名物の名水こんにゃくなど様々なものが販売されていましたが、やはり、私は地元ならではの商品に惹かれました。観光に訪れた方々も私と同じように地元ならではの商品に目が行くのではないかと思いました。とりわけ、先に記したように、大阪とは思えないような豊かな自然の残る村です。この印象とマッチするような商品なら観光に訪れた方々は欲しいとかんじるのではないかと思いました。
坂道を歩いていくと、斜面に階段状に積み重なった田である「棚田」が目に入りました。昔ながらの景観に圧倒されました。ゼミの担当教員である和泉先生は授業やゼミにおいて文化財の概念としての「文化的景観」の話をよくされますが、千早赤阪村の棚田についても文化的景観として文化財指定が可能なのではないかと思いました。そこでは、棚田の米で作ったプリンをいただきました。棚田米プリンは、モチモチした食感で弾力性があり、珍しく思いました。地元でとれた米を使用し、プリンを作るという発想は、観光客にとって魅力に繋がると思います。そして何よりも今回私たちは棚田を実際に見ながら、棚田米で作られたプリンを食べましたが、このことにはとても大きな意味があるのではないかと感じました。つまり、「地域のことを地域で理解することにはとても大きな意味がある」のではないかと感じました。確かにこのような商品はネット販売などの展開を想定した戦略が必要でしょうが、同時に現地でしか食べることのできないオプションなどを企画し、現地での価値を高めることが必要なのではないかと思いました。
今回のフィールドワークを通して、千早赤阪村の良さを伝えることができるようなツアー企画を完成させたいと思いました。また、ツアーだけでなく、商品企画などについても考えたいと思いました。
※この学生教育研究活動は阪南大学学会の補助を受けています。
村役場の観光担当の田川さんに宿泊施設「香楠荘」や「ロープウェイ」についての説明を受けました