【松ゼミWalker vol.165】富田林寺内町と河内長野のフィールドワーク(3回生 栃原智美)
2014年11月15日(土),松村ゼミと新今宮地区観光まちづくり推進協議会との協働で,富田林寺内町と河内長野のフィールドワークへ行ってきました。松村ゼミから参加したのは,松村嘉久先生ほか,4回生が山中彩帆里・袁麗萍・キムテギョンの3名,3回生が栃原智美・川内麻央・川瀬将之・ジーン・張純倩・宗政巨地の6名,2回生が宇都宮沙希・谷村恵美の2名,大学院生の楊振華さん,合計13名となりました。
今回の富田林寺内町の案内人は,株式会社インプリージョンの母倉修さん。母倉さんは,富田林寺内町を中心に活動している「農と食と観光まちづくり推進協議会」の事務局を担当されていて,2014年11月8日から11月30日開催のイベント「富田林 楽食楽まち じないまち」を企画されたメンバーの一員でもあります。阪南大学国際観光学部の吉兼秀夫教授とも,富田林寺内町で色々と協働されていて,松村先生がおっしゃるには,「富田林寺内町の最高の案内人のひとり」とのことでした。
今回,富田林寺内町へは近鉄電車でアクセスしました。集合は近鉄大阪阿部野橋駅10時20分発の吉野行き急行の最後尾車両でした。富田林駅までは途中,古市駅で普通電車に乗り換えて阿倍野から30分くらい。近鉄富田林駅南口を降りたら「富田林観光案内所」が見え,そのすぐ奥,駅前から歩いて5分くらいのところが寺内町の入口にあたります。都心から寺内町へのアクセスはとてもいいとの印象です。
今回の富田林寺内町の案内人は,株式会社インプリージョンの母倉修さん。母倉さんは,富田林寺内町を中心に活動している「農と食と観光まちづくり推進協議会」の事務局を担当されていて,2014年11月8日から11月30日開催のイベント「富田林 楽食楽まち じないまち」を企画されたメンバーの一員でもあります。阪南大学国際観光学部の吉兼秀夫教授とも,富田林寺内町で色々と協働されていて,松村先生がおっしゃるには,「富田林寺内町の最高の案内人のひとり」とのことでした。
今回,富田林寺内町へは近鉄電車でアクセスしました。集合は近鉄大阪阿部野橋駅10時20分発の吉野行き急行の最後尾車両でした。富田林駅までは途中,古市駅で普通電車に乗り換えて阿倍野から30分くらい。近鉄富田林駅南口を降りたら「富田林観光案内所」が見え,そのすぐ奥,駅前から歩いて5分くらいのところが寺内町の入口にあたります。都心から寺内町へのアクセスはとてもいいとの印象です。
私たちはまず,イベント「富田林 楽食楽まち じないまち」の一環で,「おにぎりde交流cafe」が開催されている「泊や(とまりや)」という町家へ向かいました。近鉄富田林駅からゆっくりと歩いて10分弱,「泊や」は落ち着いた外観の日本家屋でした。
玄関から和室へ上がると,鮭・昆布・漬物と,炊き立ての新米とお味噌汁が用意されていて,参加学生全員でおにぎり体験。おにぎりの作り方を説明した英語パンフレットもご準備されていました。
おにぎり体験が終わってから,「泊や」の女性経営者と意見交換を行いました。「泊や」は2015年春から,簡易宿所免許をとって,女性専用のゲストハウス経営を行う予定だそうです。定員想定は最大5名で,1泊1人4,000円,外国人旅行者の集客を強く意識されていて,寺内町内の文化体験プログラムを集客の売りにしたい,とのことでした。
松村先生は,「簡易宿所免許を取得でき,外国人旅行者がよく利用するHOSTELWORLD.COMなどで集客できれば,1日5名くらいなら問題ない。文化体験プログラムなどを上手く情報発信して,口コミでの評判が得られれば軌道に乗るはず。」とアドバイスされていました。
玄関から和室へ上がると,鮭・昆布・漬物と,炊き立ての新米とお味噌汁が用意されていて,参加学生全員でおにぎり体験。おにぎりの作り方を説明した英語パンフレットもご準備されていました。
おにぎり体験が終わってから,「泊や」の女性経営者と意見交換を行いました。「泊や」は2015年春から,簡易宿所免許をとって,女性専用のゲストハウス経営を行う予定だそうです。定員想定は最大5名で,1泊1人4,000円,外国人旅行者の集客を強く意識されていて,寺内町内の文化体験プログラムを集客の売りにしたい,とのことでした。
松村先生は,「簡易宿所免許を取得でき,外国人旅行者がよく利用するHOSTELWORLD.COMなどで集客できれば,1日5名くらいなら問題ない。文化体験プログラムなどを上手く情報発信して,口コミでの評判が得られれば軌道に乗るはず。」とアドバイスされていました。
これからの訪日観光市場では,リピーター客が増え,団体客でなく個人客が中心となり滞在期間も延びる,と松村ゼミでは考えています。そうすると,これまでのベタな大阪観光から,より深化した大阪観光のプログラムが求められるのではないか,そうなると,富田林寺内町のような存在は必ず注目されるはず,とみんなで議論しました。
「泊や」を出てから,寺内町のなかを母倉さんの案内で散策。まずは「中林寝装店」をアポなしで訪問,ここは天然の綿にこだわった手作り寝具のお店で,特別に綿打ちの作業場も見学させていただきました。次に訪れたのは「じないまち交流館」,この日は「富田林寺内町フェスティバル」の初日でもあったので,地元の「富田林寺内町をまもり・そだてる会」の方々が集い,喫茶コーナーを運営されていて,賑わっていました。
その後,重要文化財の旧杉山家住宅へ,色々と寄り道しながら向かいました。驚いたのは,富田林寺内町のなかの伝統的な町家のいくつかが,良い雰囲気を残したまま,お洒落なお店として活用されていることでした。「整体アロマのヤングハート」,「珈琲豆の蔵・平蔵」,「木くま館」,「レストランLaidBack」,「家具製作kinogu」,「陶工房飛鳥」などなど。日本の道100選に選ばれたところも通りました。
「泊や」を出てから,寺内町のなかを母倉さんの案内で散策。まずは「中林寝装店」をアポなしで訪問,ここは天然の綿にこだわった手作り寝具のお店で,特別に綿打ちの作業場も見学させていただきました。次に訪れたのは「じないまち交流館」,この日は「富田林寺内町フェスティバル」の初日でもあったので,地元の「富田林寺内町をまもり・そだてる会」の方々が集い,喫茶コーナーを運営されていて,賑わっていました。
その後,重要文化財の旧杉山家住宅へ,色々と寄り道しながら向かいました。驚いたのは,富田林寺内町のなかの伝統的な町家のいくつかが,良い雰囲気を残したまま,お洒落なお店として活用されていることでした。「整体アロマのヤングハート」,「珈琲豆の蔵・平蔵」,「木くま館」,「レストランLaidBack」,「家具製作kinogu」,「陶工房飛鳥」などなど。日本の道100選に選ばれたところも通りました。
松村先生は今から20数年前,富田林寺内町が伝統的建造物群保存地区に指定されるはるか前に,フィールドワークでここを訪れた経験があるそうです。その頃と比べて,「景観もよく整備され以前よりも活気がある」との感想を述べておられました。
富田林寺内町の観光まちづくりに詳しい母倉さんのご説明によると,平成21年9月設立の「LLPまちかつ(有限責任事業組合 富田林町家利活用促進機構)」の存在がとても大きいそうです。この組織は,寺内町のなかの空き家へ入居や出店を希望する人と,寺内町の空き家を所有する人との間に入り,まちづくりの観点から相談や仲介を行うところだそうですが,これがとても上手く機能し成功している,とのことでした。
松村先生は,「この組織のあり方は色々な可能性を秘めていて,あちらこちらの観光まちづくりでも応用できるはず。同じような組織を新今宮地区でも立ち上げて,シャッター商店街のシャッターをこじ開けたいなあ。」とおっしゃっていました。
さて,散策しながら旧杉山家住宅に到着すると,ラッキーなことに普段は大人400円の入場料が,この日は第12回関西文化の日「ミュージアムへ行こう!」キャンペーンのため無料。
富田林寺内町の観光まちづくりに詳しい母倉さんのご説明によると,平成21年9月設立の「LLPまちかつ(有限責任事業組合 富田林町家利活用促進機構)」の存在がとても大きいそうです。この組織は,寺内町のなかの空き家へ入居や出店を希望する人と,寺内町の空き家を所有する人との間に入り,まちづくりの観点から相談や仲介を行うところだそうですが,これがとても上手く機能し成功している,とのことでした。
松村先生は,「この組織のあり方は色々な可能性を秘めていて,あちらこちらの観光まちづくりでも応用できるはず。同じような組織を新今宮地区でも立ち上げて,シャッター商店街のシャッターをこじ開けたいなあ。」とおっしゃっていました。
さて,散策しながら旧杉山家住宅に到着すると,ラッキーなことに普段は大人400円の入場料が,この日は第12回関西文化の日「ミュージアムへ行こう!」キャンペーンのため無料。
かつては造り酒屋だったという旧杉山家住宅は,立派な庭園や本格的な茶室のある大規模な邸宅です。この後,旧田中家住宅にも行ったのですが,そこで阪南大学が富田林市と連携協力協定を結んだと伺い,驚きました。
この日のフィールドワークのもうひとつの目的地は,河内長野でした。寺内町を出た私たちは,近鉄富田林駅から河内長野駅へ。河内長野駅は近鉄と南海の線路が横並びで,駅舎もほぼ同じ場所にあり,乗り換えに便利なところです。
まずは河内長野駅前の「観光案内所」へ入り,観光情報を入手。ご年配のボランティアがとても親切丁寧に対応してくださいました。私たちは高野街道を通り,天野酒(あまのさけ)をつくる西條合資会社へと歩いて向かいました。
西條会社の酒蔵のなかには大きな杉玉がいくつもあり,お酒だけでなく,酒かすバームクーヘンやネギ味噌なども売っていました。私たちはここで「酒まんじゅう」を食べ,河内長野駅までみんなで戻り,16時前に現地解散しました。
この日のフィールドワークのもうひとつの目的地は,河内長野でした。寺内町を出た私たちは,近鉄富田林駅から河内長野駅へ。河内長野駅は近鉄と南海の線路が横並びで,駅舎もほぼ同じ場所にあり,乗り換えに便利なところです。
まずは河内長野駅前の「観光案内所」へ入り,観光情報を入手。ご年配のボランティアがとても親切丁寧に対応してくださいました。私たちは高野街道を通り,天野酒(あまのさけ)をつくる西條合資会社へと歩いて向かいました。
西條会社の酒蔵のなかには大きな杉玉がいくつもあり,お酒だけでなく,酒かすバームクーヘンやネギ味噌なども売っていました。私たちはここで「酒まんじゅう」を食べ,河内長野駅までみんなで戻り,16時前に現地解散しました。
松村先生からのひと言
富田林寺内町のまち歩きでは,母倉さんのご案内とご解説のおかげで,とてもよく事情がわかりました。特に,「LLPまちかつ」の発想や機能は,日本各地の観光まちづくりで応用できる優れものだと思います。近い将来,必ず,全国各地から,富田林寺内町へ視察が来るようになるでしょう。阪南大学と富田林市は連携協力協定を締結しています。「泊や」へのアドバイスや,新今宮発の寺内町ツアーの企画催行など,色々と寺内町の発展に協力できる可能性が見えたフィールドワークとなりました。