【松ゼミWalker vol.188】NHK大阪『学校再発見バラエティー あほやねん すきやねん』に生出演して 大嶋千波(2回生)

 2015年10月3日(土)、NHK大阪放送局の『学校再発見バラエティー あほやねん すきやねん(あほすき)』に、4回生の栃原智美さん、2回生の辻彩佳さんと私の3名がスタジオ生出演しました。ゼミで行ってきた新今宮TICの運営やまち歩きツアー、西成WANも取り上げていただきました。取材期間は約2週間、テレビ取材で密着されるのは初めてで、とても戸惑いましたが、いい経験になりました。
 取材のなかで、「あなたは西成をどうしていきたいですか」とか、「ゼミでの活動はあなたの将来の夢に影響していますか」など、普段はあまり考えたことのないことも質問されました。取材を受けて、色々と改めて考え直すきっかけになったし、自分の考えを言葉に変える難しさも感じました。
 スタジオ出演当日は、番組本番の始まる1時間前に集まり、インタビューを受ける際の立ち位置や、どのような内容のインタビューをされるのか、などを確認しました。スタジオには色々な人たちがいて、今まで感じたことの無い緊張感で、頭が真っ白になりそうでした。
 収録が始まり私たちの出番が来ると、スタジオの雰囲気も良く、3人とも落ち着いていて、予想外の質問をされても、しっかりと答えることができました。
 今回、テレビの取材を受けて、私自身も成長でき、テレビを見てくださった方々にも、私たちが西成でやってきたことの意義や、続けていくことの大切さを理解していただけたと思います。今後も、ゼミ活動でこの経験を活かしたいと思います。

栃原智美(4回生)

 NHK『あほすき』は、出演者全員が集まるようなリハーサルもなく、簡単な打ち合わせだけで本番が始まりました。私たちにも控え室を用意していただいていて、そこで緊張と不安を抱えながら、番組が進んでいくのをテレビで見ていました。
 私たちの活動を取材して紹介するVTRが始まりましたが、私たちも一般視聴者と全く同じ立場、そのVTRを収録現場で初めて見ました。VTRの冒頭で紹介されたまち歩きの様子は、2006年夏に、ゼミ最初の生野コリアンタウンへのツアーがNHKニュースで報道されたもので、もう9年前の映像。
 訪日外国人旅行者の急増は、ここ2年で急に注目されるようになった現象です。生放送ではさらっと流れましたが、私たちのゼミは、そのはるか以前から、完全な着地型で外国人向けのまち歩きツアーを実践していました。それも学生が中心となって。
 こうした9年間の経験の蓄積から、現在のゼミ生らは、2回生でも、こうしたツアーを企画し実践できるようになっています。さらっと流れたので、テレビを観ている人たちに、こんなことはどこの大学のどこのゼミでもできる訳ではない、ということが伝わったのかどうか…。
 VTRが終わり、私たちもスタジオへ入り、インタビューが始まりました。出演されていたタレントや解説者のご協力もあり、インタビューはとてもスムーズに進み、緊張していたのが嘘のように、スタジオはとても和やかな雰囲気でした。インタビューも終わり、収録もあっと言う間に終わり、出演者の方々と挨拶をかわした後は、セットをバックにして番組公式の記念撮影もありました。

 後日、ゼミのなかでも番組録画VTRを確認しました。4回生のゼミ長としては、伝えたいことがとてもたくさんあり、あの短時間の紹介ではとても伝えきれなかったのが心残りです。私は1回生の頃から先生のもとでゼミ活動と関わってきましたが、密着取材を受けていた2週間は特別、本当に密度が濃く、意義深く、色々な出来事やドラマのあった日々でした。
 私だけでなく、多くのゼミ生が何度もインタビューを受けていたので、いったい誰のどのインタビューが使われるのか…、みんなの注目の的でした。結局放送されたのは、ゼミ活動の骨組みのような部分と2週間のエッセンスだけでした。わずか10数分の放送時間枠だったので、しょうがないことですがやはり残念。1時間くらいの枠で編集しても、観ている人が飽きないくらいの濃い2週間だったのではないかと思います。
 驚いたのは、先生のインタビューや紹介も全てカットだったこと。阪南大学や国際観光学部の名前は出していただきましたが、ゼミの名前は全く語られず…。私たちはVTRのなかで当たり前のことのように実践していますが、長年のゼミ活動のなか、地域で積み重ねてきた信頼があるからこそで、できるようになっていることばかりです。普通の大学の普通の大学生がやろうとしても、決してできることではありません。4回生のゼミ長としては、その点をぜひとも伝えたかったのですが、力不足を感じました。
 とは言うものの、今回の密着取材とスタジオ生出演で、とても貴重な経験ができ、本当に嬉しく思います。

松村先生からのひと言

 もうひとりの生放送出演者は、前回の松ゼミWalkerでまち歩きレポートを書いてくれた辻彩佳さんでした。
 2週間にわたる密着取材を編集してVTRにまとめるのは、とても大変な作業だったと思います。あほすき取材陣とは、学生も私も、ずいぶん仲良くなりました。西成WANでスプレー缶をリヤカー運搬した際などは、スタッフが足りなかったので、取材陣も手伝ってくれました。
 最も身近に私たちの活動を見ていた取材陣は、ある意味、最良の理解者。だからこそ、放送時間などの制約から、取材内容をVTRに短くまとめる際は、多くの出来事やインタビューを、泣く泣くカットされたことと推察します。しかしながら、あの長期間の密着取材テープ、確かにもったいない…。ドラマ重視で編集し直したら、とても面白い番組ができそうな気がします。
 さて、今回、生出演した3名は全てジャニーズのファンだと聞いています。スタジオで関ジャニJrのメンバーと会えたのが、とても嬉しかったそうです。「私も出演したかった」と悔しがるゼミ生もいました。