【松ゼミWalker vol.221】阿倍野の魅力を発見しよう!(3年生 大嶋千波)

 2017年2月初旬,松村先生から,阿倍野の魅力,特に地元の商店街や長屋の良さを発見して発信する活動への協力依頼があり,下見のフィールドワークと取材当日に参加できるゼミ生が募られました。依頼して来られたのはケーブルテレビ会社のJ:COMでした。阿倍野区の魅力を発掘発信する事業を,阿倍野区から委託され,松村ゼミに協力を求めて来られたそうです。
 下見を兼ねたフィールドワークは2月14日(火)に,松村先生ほか,3回生の三宅亜紗未さん,2回生の松井昭憲君と山崎直希さんで行い,ゼミ連絡で報告が回ってきました。このフィールドワークでどこを取材するのかが決まり,取材は2月21日(火)の午後から行うことになりました。取材の成果は,阿倍野の魅力を紹介する冊子に,見開き1ページで掲載される予定になっています。
 取材当日に松村ゼミから参加できたのは,松村先生ほか,3回生の辻彩佳と私,2回生の松井昭憲君の4名だけでした。辻彩佳さんは,カナダ留学から帰って来たばかりで,久しぶりのゼミ活動。これに,J:COMの担当スタッフ,プロのカメラマンとライターの3名が加わりました。
 通常授業のある期間ならば,もっと多くのゼミ生が時間をかけて取材して,原稿もゼミ生が書いて,松村先生がチェックしてまとめます。ところが,今回は人材も時間も不足しているなか,松村先生も年度末で忙しく,「みんなの原稿をチェックする時間が無いわ…」とのことだったので,私たちは現場でどの情報を盛り込むのか相談して,文章そのものはプロのライターにお任せしました。

 そういう事情だったので,私たちはとても気楽,カメラマンのリクエストに応じて,まるでモデルのように写真を撮影していただきました。私たちが歩いて回ったのは,桃ヶ池長屋の「りんどうの花」と「coromo」,長池町長屋の「月ノ輪」,昭和町の「寺西家住宅」と「阿倍野長屋」でした。りんどうの花はランチも楽しめるカフェバーで,マスターが,星空スタンドで私たちもライブを楽しんだHeartful★Funksの大ファン。「ボーカルのナイルパーチ富樫さんは歌が上手いよね」と盛り上がりました。
 寺西家住宅ではお宅のなかに招いていただき,ご当主の寺西興一さんから,詳しくご説明いただきました。寺西さんは阿倍野長屋建築当時の設計図や建材の見積書などもお持ちで,松村先生が興味津々で見入られていました。私たちが回ったところは,古い長屋や住宅を上手くリノベーションして,コンバージョンしたお洒落なお店ばかり。今回の取材で,リノベーションとコンバージョンという建築の専門用語を覚えました。
 阿倍野の魅力を発見・発信する事業は,この4月以降も続くそうで,松村ゼミも協力することになりそうです。阿倍野と言えば,近鉄阿部野橋駅周辺の商業施設ばかりが注目されます。ところが,今回の昭和町や桃ヶ池の長屋の取材でも分かったのですが,阿倍野には古き良き大阪の生活や文化がまだ残っています。そんな,みんなの知っていそうで知らない,阿倍野の魅力を発掘・発信して行きたいと思います。