西成に生まれて育ち住むラッパーのSHINGO★西成の呼びかけで,2014年から始まった西成WAN(Nishinari Wall Art Nippon)は,エナジードリンクのRed Bull,アートスプレー缶販売のCalma Art,阪南大学国際観光学部松村嘉久研究室の協賛のもと,地元西成の組織や個人の応援を受けつつ,地道な活動を続けています。西成WANは「落書きはやめてアートで賑わいを」という趣旨で,西成から壁画,つまりWall Artを大阪へ,日本各地へ広めよう,というアート活動の実践です。この春休み,その西成WANで大きな進展があったので報告します。
2019年3月上旬,西成区三角公園近くの大きな壁に,アーティストのNOVOLが,西成WANで作品を描きました。写真は,作業中のNOVOL。壁のオーナーが,「西成の地に根を張って,大きな木のように育ち,色々な人たちが集えるような場所にしたい」,という強い想いを持っていて,その想いをNOVOLが表現してくれました。NOVOLは東京を中心に活躍しているアーティストで,どの絵を見ても,一目で「ああNOVOLの絵だ」と分かるスタイルの持ち主です。
ちょうどこの頃,松村は年度末で何かと忙しく,ゼミ生たちも集まれず,現場にはSHINGO★西成が連日駆け付け,壁のオーナーと一緒になって,壁の下塗りや,NOVOLの作業をサポートしてくれました。まだ寒くて雨天の日もあり,大変な作業でしたが,わずか3日間で絵を描き上げてくれました。絵のタイトルは「ニチダイツリー」,明るい色調で夕陽に映え,見ていると癒され元気がでる作品です。
2019年3月上旬,西成区三角公園近くの大きな壁に,アーティストのNOVOLが,西成WANで作品を描きました。写真は,作業中のNOVOL。壁のオーナーが,「西成の地に根を張って,大きな木のように育ち,色々な人たちが集えるような場所にしたい」,という強い想いを持っていて,その想いをNOVOLが表現してくれました。NOVOLは東京を中心に活躍しているアーティストで,どの絵を見ても,一目で「ああNOVOLの絵だ」と分かるスタイルの持ち主です。
ちょうどこの頃,松村は年度末で何かと忙しく,ゼミ生たちも集まれず,現場にはSHINGO★西成が連日駆け付け,壁のオーナーと一緒になって,壁の下塗りや,NOVOLの作業をサポートしてくれました。まだ寒くて雨天の日もあり,大変な作業でしたが,わずか3日間で絵を描き上げてくれました。絵のタイトルは「ニチダイツリー」,明るい色調で夕陽に映え,見ていると癒され元気がでる作品です。
西成WANにご協力いただいたアーティストには,ささやかな恩返しとして,西成WANで接待するようにしています。NOVOLのリクエストは,西成ジャズを聴きたい,十三のSOUL KITCHINで打ち上げをしたい,この二つでした。西成ジャズのライブへはSHINGO★西成が案内,JAZZやSOULなど黒人音楽が大好きで自らもベースを弾くというNOVOLも,西成ジャズのアツい演奏には驚いたそうです。SOUL KITCHIN行きは松村が主催,SHINGO★西成と壁のオーナーも加わり,とても楽しい打ち上げとなりました。この壁のオーナーは,SHINGO★西成の古い友人で,地元LOVEがアツく,行動力もある好人物で,松村とも意気投合。NOVOLがよく通ったというSOUL KITCHINは,堀江から十三へ移転したばかりのイタリア料理店。NOVOL推薦の料理は,全て手抜き無しの美味しいものばかりで大満足でした。
その後,4月上旬にアメリカからアーティストが来日する,東京でのイベントのための来日だが,その前後で時間をこじ開けて,西成WANにも協力したいとの想いがあるので,どこか西成で良い壁があれば用意して欲しい,との連絡が3月中旬に入りました。超一流のアーティストなので,その人を慕って,他のアーティストたちも協力してくれるはずだから,みんなでコラボできるような,出来るだけ大きな壁が良い,とのリクエストでした。あわてて,壁を探して持ち主と相談して了解をもらい,道路使用許可も取得して,4月上旬,アーティストたちを迎え入れました。
参加してくれたアーティストは,BUNNY KITTYのキャラクターで有名なPERSUE(アメリカ),関東グラフィティ界の草分けでアートディレクターとしても活躍するYAS5(東京),アメリカでアート活動を展開しているCOOK(大阪),独特のモンスターを描くYOSHI47(名古屋),西成WANの恩人VERY(大阪)の5名でした。ワールドワイドで活躍するPERSUEはグラフィティ界のレジェンドのひとりで,他のメンバーも知る人ぞ知るアーティストばかり,とても豪華なメンバーとなりました。
その後,4月上旬にアメリカからアーティストが来日する,東京でのイベントのための来日だが,その前後で時間をこじ開けて,西成WANにも協力したいとの想いがあるので,どこか西成で良い壁があれば用意して欲しい,との連絡が3月中旬に入りました。超一流のアーティストなので,その人を慕って,他のアーティストたちも協力してくれるはずだから,みんなでコラボできるような,出来るだけ大きな壁が良い,とのリクエストでした。あわてて,壁を探して持ち主と相談して了解をもらい,道路使用許可も取得して,4月上旬,アーティストたちを迎え入れました。
参加してくれたアーティストは,BUNNY KITTYのキャラクターで有名なPERSUE(アメリカ),関東グラフィティ界の草分けでアートディレクターとしても活躍するYAS5(東京),アメリカでアート活動を展開しているCOOK(大阪),独特のモンスターを描くYOSHI47(名古屋),西成WANの恩人VERY(大阪)の5名でした。ワールドワイドで活躍するPERSUEはグラフィティ界のレジェンドのひとりで,他のメンバーも知る人ぞ知るアーティストばかり,とても豪華なメンバーとなりました。
キャンバスとなったブロック塀は高さ180cm長さ30mほど。今回はPERSUE主催のWET PAINTという活動と西成WANのコラボということで,WET PAINTというロゴの上半分を赤い下地として,その文字の間に各アーティストのレターやキャラクターをはめ込む形で,作業が進みました。制作期間はわずか2日間半,実質的な作業時間は10時間ほどでした。正確な場所はあえて書きませんが,西成区天下茶屋北2丁目の「なべや」,というすき焼きの名店のまわりをウロウロしていると,必ず見つかります。
さて,西成WANで活動していると,回を重ねるたびに,地元住民からの理解が深まり,西成WANのファンが増えている,と実感します。今回も,アーティストらが作業していると,何度も差し入れを持って来てくれる人,「ええわあ…すごいなあ…」とずっと見守ってくれる人,「うちの駐車場を休憩場所にしたらええ」とシャッターの鍵を預けてくれる人,「電気でも水道でも何でも好きに使って」と言ってくれる人,そんな暖かい地域の人たちと触れあえました。SHNGO★西成もレコーディングで忙しいスケジュールをぬって,何度も現場へ足を運び,アーティストや地元の人たちと交流してくれました。
さて,西成WANで活動していると,回を重ねるたびに,地元住民からの理解が深まり,西成WANのファンが増えている,と実感します。今回も,アーティストらが作業していると,何度も差し入れを持って来てくれる人,「ええわあ…すごいなあ…」とずっと見守ってくれる人,「うちの駐車場を休憩場所にしたらええ」とシャッターの鍵を預けてくれる人,「電気でも水道でも何でも好きに使って」と言ってくれる人,そんな暖かい地域の人たちと触れあえました。SHNGO★西成もレコーディングで忙しいスケジュールをぬって,何度も現場へ足を運び,アーティストや地元の人たちと交流してくれました。
インスタグラムを見てPERSUEに会いたい,と遠方からわざわざ訪ねて来るギャラリーもいました。そもそもPERSUEやYAS5のような,グラフィティ界の重鎮たちが,「西成WANで描けるならぜひ協力したい」,とわざわざ東京から駆け付けてくれること自体が,とても素晴らしいことで光栄なこと。と同時に,そうしたアーティストたちの心意気に応えなければなりません。
今回のVIPゲストは間違いなくPERSUEでした。PERSUEのリクエストは二つ,美味しいお好み焼きを食べたい,美味しいお寿司を食べたい,でした。西成グルメは松村の最も得意分野。
作業初日の夜は,天下茶屋東1丁目の「お好み焼き この味」へ行きました。松村も大のお好み焼きファンですが,「この味」のお好み焼きは別格で絶品。かつて西成WANに協力してもらったZOSEN & MINA(スペイン)も,TitiFreak(ブラジル)も連れて行きましたが,みんな絶賛。PERSUEも絶賛,お店の壁に絵を描きました。「この味」の壁には,ZOSEN,TitiFreak,PERSUEの絵が描かれています。グラフィティ好きの人はお店を探してぜひ店内へ。
二日目の夜は,西成の名店「すし寛」へ,最近はいつも満員でなかなか入れないのですが,この日は奇跡的なタイミングでアーティスト全員が入れ,日本の春の味覚を満喫しました。すし寛へ行けば,ハズレは絶対にありません。すし寛の後は,アーティストらに地域の事情を解説しつつまちを歩いて,最後は,西成ジャズのライブへ行きました。グラフィティのアーティストらは,総じてジャズが大好きで,アートと音楽は表裏一体かもしれません。
今回のVIPゲストは間違いなくPERSUEでした。PERSUEのリクエストは二つ,美味しいお好み焼きを食べたい,美味しいお寿司を食べたい,でした。西成グルメは松村の最も得意分野。
作業初日の夜は,天下茶屋東1丁目の「お好み焼き この味」へ行きました。松村も大のお好み焼きファンですが,「この味」のお好み焼きは別格で絶品。かつて西成WANに協力してもらったZOSEN & MINA(スペイン)も,TitiFreak(ブラジル)も連れて行きましたが,みんな絶賛。PERSUEも絶賛,お店の壁に絵を描きました。「この味」の壁には,ZOSEN,TitiFreak,PERSUEの絵が描かれています。グラフィティ好きの人はお店を探してぜひ店内へ。
二日目の夜は,西成の名店「すし寛」へ,最近はいつも満員でなかなか入れないのですが,この日は奇跡的なタイミングでアーティスト全員が入れ,日本の春の味覚を満喫しました。すし寛へ行けば,ハズレは絶対にありません。すし寛の後は,アーティストらに地域の事情を解説しつつまちを歩いて,最後は,西成ジャズのライブへ行きました。グラフィティのアーティストらは,総じてジャズが大好きで,アートと音楽は表裏一体かもしれません。
最後に,本来ならば2018年のリアルタイムで,西成WANで報告しておかなければならなかったことを書きたいと思います。それは西成WANの総合プロデューサーのSHINGO★西成が,第二回たかじんアワード【レジェンド部門】グランプリ(http://takajinmemorial.com/legend/award.html)を受賞したことです。
このアワードは,惜しまれつつ亡くなった歌手の「やしきたかじん」の遺言から,大阪のために頑張っている人を讃え励ますため設けられたものです。西成WANだけでなく,SHINGO★西成は大阪UPのため,様々なアーティスト活動を展開していて,まさにこの賞に相応しい人物。SHINO★西成は,授賞式の舞台上で「僕は天国のたかじんさんからの励ましだけ頂いて,賞金は西成WANへ全額寄付します」と宣言。この春休み,西成WANで活動できたのも,この寄付のおかげです。SHINGO★西成に感謝すると同時に,次の展開やもっと大きな展開へ向けて,西成WANの活動をサポートしてくれる企業や個人がもっと出来てきて欲しい,と切に願います。
さて,松村もやしきたかじんさんの大ファンで,彼の口癖「かかってこんかい!」という生きざまを目標にしたいと思います。SHINGO★西成の「ブレない」という言葉と,たかじんさんの口癖は,根っこの部分で重なっています。みなさんもぜみ,生きざまで語れる人物を目指しましょう。
このアワードは,惜しまれつつ亡くなった歌手の「やしきたかじん」の遺言から,大阪のために頑張っている人を讃え励ますため設けられたものです。西成WANだけでなく,SHINGO★西成は大阪UPのため,様々なアーティスト活動を展開していて,まさにこの賞に相応しい人物。SHINO★西成は,授賞式の舞台上で「僕は天国のたかじんさんからの励ましだけ頂いて,賞金は西成WANへ全額寄付します」と宣言。この春休み,西成WANで活動できたのも,この寄付のおかげです。SHINGO★西成に感謝すると同時に,次の展開やもっと大きな展開へ向けて,西成WANの活動をサポートしてくれる企業や個人がもっと出来てきて欲しい,と切に願います。
さて,松村もやしきたかじんさんの大ファンで,彼の口癖「かかってこんかい!」という生きざまを目標にしたいと思います。SHINGO★西成の「ブレない」という言葉と,たかじんさんの口癖は,根っこの部分で重なっています。みなさんもぜみ,生きざまで語れる人物を目指しましょう。