新今宮に観光案内所を再開します!!(レポーター:松村嘉久)

ボランティアスタッフ大募集中!!

 2009年7月11日(土)から,新今宮に観光案内所を再開します。詳しくは下の記事を読んでください。現在,阪南大学国際観光学科学生のボランティアスタッフを募集しています。すでに1・2・3年生を中心として,二十数名の学生が名乗りを上げてくれています。就職活動で大変でしょうが,留学帰りの4年生なども,是非力を貸してください。このホームページを見た松村ゼミのOB・OG,是非遊びがてら手伝いに来て!!
 能力は問いません。やる気,男気・女気が大切。参加している間に,能力もスキルも,絶対に上がります。もしかすると,インターンシップよりも実務体験ができるかも…。下の記事を読んで,「よし手伝ってやろう」,「私でも力になれることがあるならば,地域の再生のため頑張ろう」と思う人,matsumuy@hannnan-u.ac.jpまでご連絡ください。

夏休みは毎日,それ以外は土日のみの運営。民設学営で常設!!

 簡宿組合や地域からの強い要望と熱い期待を受け,7月11日(土)から,新今宮で観光案内所(Tourist Information Center,以下はTIC)を再開する。今回は試験的運営ではなく,これまで蓄積してきた経験とノウハウを活かして本格的に常設する。7月中は土曜日・日曜日のみ9時から16時まで,8月1日から9月24日までの夏休み期間は,毎日9時から16時まで運営,それ以降は再び土曜日・日曜日のみの運営に移行する予定である。場所は,今春にTICの試験的運営を行った所と同じ「ホテル中央」西側の倉庫。現在,ホテル中央グループやOIGなどの支援を得て室内を改装中で,広いカウンターやエアコンなどが設置される予定である。7月9日・10日に授業の合間をぬって,ゼミ生総動員で室内の飾り付けなど最終の準備作業を行い,7月11日朝9時から新装開店する。TICの正式な名称は,ゼミ幹部も参加する7月6日のOIG拡大会議で決まる。
 公設民営という運営形態は最近よく耳にするようになったが,このTICはいわば民設学営である。ホテル中央グループが場所を提供して,OIGや地域の方々の様々な支援のもとで設立され,松村ゼミが中心となって阪南大学国際観光学科の学生ボランティアたちが運営する。これまであまり例のない運営形態であり,産学連携の画期的な試みでもある。当然のことながら,大阪市や大阪府の観光行政機関との連携も強化していきたい。近い将来,新今宮の簡宿街は大阪国際ゲストハウス地域へと生まれ変わり,地元の商店街が活性化し地域が再生するという軌道に乗る。このTICの常設運営がそのきっかけのひとつになればと強く願っている。

頑張る3回生と7月の予定

 試験的運営から早や4ヶ月が過ぎたが,その間,松村ゼミではOIG・簡宿組合・地域の商店主や議員やNPOなどと協議を重ね,「新今宮からの日帰り観光をフィールドワークする」や「新今宮発の外国人個人旅行者向けの街歩きツアー(Let’s walk around OSAKA)」などの意欲的な試みも実施してきた。いずれも,「もう今年はこれで終わりにしとこうや」と言いたくなるくらい,時間も労力も要するものばかりであった。ところが,2009年度の3回生たちは驚異的な頑張りとチームワークで軽やかにこなし,地域からの信頼と期待を獲得してきた。
 OIGの西口宗宏会長は何事も正味で判断する方ですが,「今年の子らはむっちゃ頑張りよるな」と感心している。バイト代はもちろん,交通費すらめったに出ないゼミ活動,準備にとても時間がかかり,土曜や日曜がまるまるつぶれることも頻繁である。松村ゼミの活動は,ゼミ生たちの損得勘定抜きのボランティア精神で成り立ち,地域からのあたたかい応援や声援が心の糧となっている。今年のゼミ活動の頑張りは,褒められ声援されると調子に乗りやすいタイプのゼミ生が多いからかも…。
 さて,ここで,7月の予定を確認しておきたい。第4回と第5回のLet’s walk around OSAKAの告知は本記事とは別に行いたい。
 7月11日(土) TICの再開
 7月12日(日) TICの運営と第4回Let’s walk around OSAKA(平野と杭全神社の夏祭り)
 7月18日(土) TICの運営
 7月19日(日) TICの運営と第5回Let’s walk around OSAKA(桃谷・鶴橋と御幸森神社の夏祭り)
 7月25日(土) TICの運営
 7月26日(日) TICの運営

皆の力でパワーアップしたTICをつくろう!!

 我々が新今宮で常設再開するTICは,試験的運営でわかった反省や課題を踏まえて,大幅にパワーアップを試みている。具体的な特徴は大きく二つ挙げられる。
 第一の特徴は,関西圏の著名な観光地の情報提供を強化するとともに,それらの地域のTICとの連携を深めることである。大阪国際ゲストハウス地域への変貌を遂げるには,この地域を関西圏観光のベースキャンプに育てなければならない。一般的なTICは,それが立地する地域や自治体の観光情報のみを提供するが,ここはそれではダメ。
 FITが滞在して近隣を楽しむ大阪国際ゲストハウス地域を創出するには,ここに滞在するFITと日帰り圏内の観光地を結びつけることが何よりも重要である。ラグビーで言うならばスタンドオフのような存在,FITと関西圏の観光地をつなぐTICを目指している。それが実現すれば,FITの滞在期間はより長期化して,地域経済への波及効果も必ず拡大するであろう。4月末に実施した「新今宮からの日帰り観光をフィールドワークする」の成果がここで活かされる。各地のTICの連絡先や内実も把握できているので,夏休み中に是非とも連携に向けた具体的なアクションを起こしたい。

本気で着地型観光をやるぞ!!

 もう一つの特徴は,FITの大阪観光の内実を進化させ深化させるよう,TIC発の着地型街歩きツアーを定期的に実施するである。松村ゼミではFIT向けの着地型観光を真に実施できるのは,少なくとも今の大阪では,新今宮の簡宿街だけであると考えている。逆に,ここで着地型観光が根付くことが,大阪国際ゲストハウス地域に変貌するための必要条件であろう。TIC発の着地型街歩きツアーとしては,レギュラーコースと定番・季節ものコースを用意している。
 レギュラーコースは新今宮から新世界にかけての地元を2時間弱で歩いて回り,地域の歴史や見所や美味しいお店などを紹介する。今のところ,毎週土日の少なくとも午後に1回,参加者があろうがなかろうが必ず開催するつもりである。レギュラーコースのコンセプトは,新今宮界隈に投宿したばかりのFITを近隣の地域資源とつなぎ,滞在し易いような状況を作り出すことにある。一般的なTICは地域の観光スポットを案内することが多いであろうが,我々のTICはもっと生活に密着した地域資源を歩いて回りたい。
 定番・季節ものコースは,かつてゼミのフィールドワークで歩いたお薦めの大阪の街歩きコース,あるいは何か季節性の強いイベント的なものにFITを誘うようなコースで,1ヶ月に1度くらいのペースで実施する予定である。例えば,定番コースならば,道頓堀・日本橋コースや住吉大社・堺コースなど,季節ものコースならば,成人式・桜・ホタル狩り・夏祭り・花火・紅葉・運動会・秋祭りなど,地元大阪を熟知する案内人なしでは絶対に見られない「ありふれた日常」と「ささやかな非日常」をプロディースしたい。Let’s walk around OSAKAは,その予行演習であり定番コースの検証でもある。
 この二つの特徴を備えたTICは,私の知る限りにおいて,おそらく日本にはまだなく,世界的にも珍しい。現在の新今宮に不可欠なTIC,新今宮だからこそ実現するTICを目指して,ゼミ生ともども,グローバルに考え,ローカルに行動していきたい。

もう一度,ボランティアスタッフ,この指とまれ!!

 私もゼミ生たちも,試験的運営を手伝ってくれた阪南大学国際観光学科の学生たちも,すでにTICでのスタッフ業務は経験しているし,関西圏の著名な観光地の情報も共有できた。ゼミ生たちは外国人向けの街歩きツアーの経験も積み重ねてきた。ただし,外国語に堪能な者とスタッフの母数が少ない,松村ゼミが海外調査で一斉に抜ける時期があるなど,考え出すと正直なところ不安は尽きない。しかしながら,これまでの経験とノウハウの蓄積から,ゼミ生たちともども「まあ,何とかなるやろう」,「とにかく走り出そうや」ということになった。
 6月30日(火)の放課後,観光案内所のボランティアスタッフ向けに,ゼミ生たちが説明会を行いました。この日来てくれたのは10名程度。参加意思を表明してくれている阪南大学国際観光学科の学生は,試験的運営や日帰りフィールドワークで活躍したものを中心に,今のところ30名くらい。
 私の理想は,「1Boss,2Heads,3Staffs(親方1名,お頭2名,見習い3名)」の計6名体制。この体制で毎日運営の夏休みを乗り切ろうとするならば,あと十数名くらいの援軍はどうしても欲しいところである。長い大学の夏休み,損得抜きのボランティア精神で数日間,国際交流や社会貢献しませんか。外国語がしゃべれなくても全く問題はなし。あなたが対応すべき相手は本当に多国籍であり,英語も日本語も全くわからない人もいる。英語がペラペラでも全く役に立たない時もある。最も大事なのは相手と通じ合おうとする気持ちであろう。ボランティアスタッフとして,力を貸してやろうという阪南大学の学生は,どうか気軽にmatsumuy@hannan-u.ac.jpまで連絡をください。きっと,あなたの生き方を見直すいい機会になることでしょう。