塩路ゼミ3年生が「全国フットパスの集い in 但馬」でボランティア

国際観光学部 塩路研究室の3年生14人が、2019年10月26日と27日まで兵庫県豊岡市で開催された「全国フットパスの集い in 但馬2019」に参加し、フォーラムや交流会、2日目のフットパスウォークのお手伝いをしました。フットパスウォークでは但馬地方の5コースにそれぞれ分かれて、お手伝いしながら歩きました。今回は、全国規模の大会の運営側という視点からフットパスウォークを体験できたことで、学生たちがフットパスについて新たに考え、発見したことを報告します。

人同士・地域同士を繋げるフットパス
3年生 山本 名桜

 2019年10月26日・27日に兵庫県豊岡市でフットパス全国大会「全国フットパスの集い2019 in但馬」に参加しました。1日目の26日はフットパスフォーラムに参加し、全国各地のフットパス団体の取り組みなど、フットパスに関わる団体の方々のお話を聞きました。2日目の27日はフットパスウォーク運営の手伝いをしました。
 フォーラムでは初めに河合美智子さんとフットパスネットワーク九州の井澤るり子さんの対談を聞きました。フットパスとは「シナリオのない『鶴瓶の家族に乾杯』『ブラタモリ』『ダーツの旅』であり、地図だけを頼りに歩き、出会った人との交流の中から得た情報をもとに歩くことが醍醐味である」と語り手の井澤さんが仰っていたことが印象に残っています。フットパスは季節ごと、場所ごと、時間帯ごと、また気候によっても違った楽しみ方があり、その多様性を感じさせられました。次の各フットパス団体のお話では、地域内のフットパス関係者を増やす取り組みはどの団体でも共通して行っているということが分かりました。しかし、その戦略は、フットパス人材の育成として大学生を対象にしたフットパス大学が設立されたり、テレビや雑誌などのメディアで地域のフットパスイベントを取り上げたりと団体ごとに様々でした。
 フォーラム後の全体交流会では、但馬牛や香住ガニ、地酒など但馬の食の魅力に触れたり、北九州市立大学の方や奥播磨フットパス団体の方とお話したりと大変有意義な時間を過ごしました。養父市特産の朝倉山椒の出店をお手伝いした際には、朝倉山椒は従来の山椒とは違い、料理にかける直前に実を砕き実の酸化を防ぐため、従来の山椒より香高いというお話を聞くことができました。
 2日目は但東町のいこいの社でフットパス参加者の昼食受け入れの準備・運営を手伝わせていただきました。村の集会所「なかや」では周辺で採れたお米を炭火で炊いており、炊き立てをいこいの社へ持ち帰り、塩おにぎりにしました。おかずには、イノシシのつくだ煮や里芋のおやき、干しわらびのからし和えなど、地域の食材をふんだんに使った10品以上もの料理が並べられました。味噌汁に使われた味噌も手作りで、米と黒豆を使ったものでした。具材には里芋や大根、さつま芋が入っており、これらもすべて周辺で採れた食材でした。間近で料理を作る様子を見て、フットパスで目にする豊かな自然の恩恵である「地元の食材の美味しさ」も訪れた人に伝えるべき一つの魅力だと感じました。
 この2日間を通して、より明確にフットパスとはどのように楽しむのかを認識しました。また、フットパスに関わるたくさんの人との交流があった2日間でした。2日目はフットパスをする機会はありませんでしたが、いこいの社へ準備状況を見に来られた観光協会の方々や、「なかや」での地元の方・フットパス途中休憩されていた参加者の方との交流がありました。フットパスとは人同士の交流を生み出し、違う地域同士を理解する機会を作り出すということを改めて実感しました。

住民の輝きに触れて
3年生 横道 聖香

 10月26日から27日まで兵庫県豊岡市で行われた「全国フットパスの集い2019」に参加しました。1日目のフットパスフォーラムでは、但馬の魅力を味わうフットパスや日本でのフットパスの歩み、国内各地でのフットパス取り組み事例を聴講しました。むらやま大倉フットパスの事例で「背伸びしたおもてなしはしない」と話されていたのが印象に残っています。背伸びした特別なおもてなしは確かに短期間には有効かもしれませんが、継続することは難しいと思います。また、来訪者が特別なおもてなしがない状態の本来の地域に対しても魅力を感じるのかという問題が生じます。各地域の取り組み事例の中には「ガイドが独りよがりな説明になってしまった」というような反省点を踏まえて「樹木や植物のクリップを持って説明する」など、どのように改善したかについて話されていて今後のゼミ活動の参考にしようと思いました。
 2日目は但東町での「心なごむ田園風景と里山おにぎりコース」のフットパスウォークのお手伝いの予定でしたが、急遽、昼食処のお手伝いをすることになりました。おにぎりを握ったり、会場のセッティングや後片付けなどの仕事を行いました。途中「なかや」に行く機会があり住民の方が「上がっていき」と言ってかき餅をくれました。1日目のフォーラムで住民の方に「フットパスですか」と聞かれるだけで「ここに入ってもいいんだ」という嬉しさや安心感があるという報告があったことを思い出しました。また、但馬シルクロード観光協会の家城さんから「なかやは市民の集まりの場で大晦日には蕎麦を正月には餅を作ったりと定期的にイベントを開催していて外から人が入ってくることにあまり抵抗がないのですよ」と聞いて、普段から来た人々を受け入れる体制が整っているのは強みだと感じました。昼食は但東町でとれたものを使った田舎料理で参加者の方々にも好評でした。フットパスウォークに参加した方々は味覚を含めた「五感」で但東町の魅力を理解したのではないかと考えます。
 今回残念ながらフットパスをすることはできませんでしたが、お手伝い中には住民の方々に但東町のお米が美味しい理由や里芋のおやきの作り方を教えていただきました。会話をする中で住民の方々にとっては当たり前のことでも私からすれば新しく知らないこともあったことが、楽しく、コミュニケーションを取る大切さを感じました。それと同時に地域住民の皆さん自身が重要な地域の「宝」なのだと思いました。地元住民が「フットパス参加者を歓迎する」という意識を持つことで、居心地が良くなりその地域での滞在時間を伸ばしたり、再来したりと地域の魅力をアピールすることにつながります。この2日間の貴重な経験を今後のゼミ活動に活かし、フットパスによるまちづくりに取り組んでいきたいです。

違う視点からみたフットパス
3年生 日根 美咲

 10月26日と27日の2日間兵庫県北部と但馬地域で「全国フットパスの集い」がありました。今回は、運営をお手伝いするボランティアとして参加させていただきましたが、今まで行ってきたフットパスを違った視点から見ることで、フットパスについてより深く知ることができました。
 1日目は、フットパスフォーラムがありました。最初に但馬探訪番組のリポーターの方とフットパスによる地域づくりを実践する活動家の方の「フットパスについて」の対談を聞きました。フットパスは「自分なりの解釈で歩けばいい」、「フットパスをすることで発見することや出会うことがある」など、フットパスの本来の目的や魅力を改めて知ることができました。次に、日本フットパス協会の会員である全国の市町村の方々による事例発表を聞きました。マスコットキャラクターをつくる、マップの作成、その地域オリジナルの方法でPRをするなどフットパスの知名度を上げる取り組みから始まり、リピーターを増やすという成果まで聞きました。私たちが、ゼミ活動で行っている取り組みに生かせる内容ばかりでした。
 2日目は、フットパスウォークでボランティアとして参加しました。参加者に車が来た時に注意を促したり、足が不自由な人がいたら付き添う、できるだけ最後尾を歩いて参加者がはぐれたりしないように見守るなどを行いました。初めて、フットパスをしている人たちを見守るという立場で参加したことで、車通りが多いところに説明書きがあるところや、急な階段があるところ、雨の日は滑りやすいところなど注意が必要な場所を探すようになりました。そして、それらの注意を促す情報もマップなどに表示していく必要があると考えました。フットパスは幅広い年代の方が参加できる観光の在り方であるとともに、歩く人それぞれ、不自由なところや興味がある分野が違うということに気がつきました。すべての人が快適にフットパスをするには、それぞれの立場に立ってコースづくりやマップ作りをしていく必要があるとわかりました。
 今までは、まち案内人の方が私たちに説明をしてくださるという経験しかしてきませんでしたが、違う立場から参加することで見えるものも違い、今後フットパスを提案していくうえで重要なことを学ぶことができました。そして、日本には、歩くことで発見することができる魅力がたくさんあるので、もっとフットパス自体の知名度を上げていけるように今後も活動していきたいと考えました。

但馬フットパスから学んだ新たな発見
3年 米田 数馬

 私は、10月26日と27日の2日間、兵庫県豊岡市で開催された「全国フットパスの集い2019 in但馬」のフットパスフォーラムに学生スタッフとして参加しました。1日目は、フォーラムの補佐をお手伝いしました。2日目は、豊岡周辺の近場のコースから竹田城跡の遠出のコースまでの7つのコースがあり、各ゼミ生がそれぞれのコースを担当しました。私は、7つのコースのうちの1つの神鍋山散策コースを担当しました。2日間の活動内容を報告していきます。
 1日目は、フォーラムの運営のお手伝いを行いました。来場者の荷物の補助やフォーラム終了後の交流会で来場者の出欠確認や食事の補佐などの仕事を行いました。お手伝いをしていく中で、東北から九州まであらゆるフットパス活動を行っている人々と交流することができ、日本各地にフットパスの認識があることを実感しました。
 また、会場運営の空いた時間にフォーラムの話を聞きました。その中で私が最も印象に残った話がありました。それは、エコネットワーク代表である小川浩一朗さんが「作り手も他流試合、色んな所のフットパスを見る」とおっしゃっていたことです。私達ゼミ生は、これまで大阪の吹田市や兵庫県の但東町でフットパスコースの提案や地域との交流活動を行ってきました。その中で、地域ごとで雰囲気が違い、それぞれの良さがありました。例えば、但東町では、自然が豊かであり、地域の人々も会うたびに挨拶してくれるなど地域の温かさを感じました。吹田市では、都会の中にある自然の景観や歴史的景観を楽しめ、また、まちづくりとして歩くコースの案内に取り組んでいる地域の方々も、吹田市のフットパスの促進活動に関心があることをゼミ活動を通して感じました。同様に、今回、ゼミ内の活動だけでなく、フォーラムで発表された東京の町田市、宮城県の柴田町、山形県の大倉地域でも、地域によってフットパスの雰囲気が違うことを確認することができました。
 2日目は、神鍋山コースに学生スタッフとして参加しました。参加者の安全を配慮するために警備の仕事を手伝いつつ、共に散策しました。ガイドの朝倉さんによると、神鍋山は2万2千年前に溶岩からできた山だとおっしゃっていました。話を聞き終えてから歩くと川の所々に溶岩石が見つかり、歴史を感じることができ楽しく歩くことができました。しばらく歩くとコースの休憩に昼食をとりました。炊き込みご飯とみそ汁、ニジマスの塩焼きが提供されました。料理を提供してくれた方々は、すべて地域の方々であり、また料理も地域の産物を使った料理でした。どの品もとても美味しかったです。また、地域と参加者の交流を強く実感することもできました。最後に神鍋山のロフトに乗り頂上まであがり、頂上を散策して神鍋散策コースを終えました。
 2日間の豊岡市でのフットパスフォーラムでは、私たちが普段交流することができないフットパス活動を行っている方々と会うことでき、私たちの今後の活動に大いに参考になる話を聞くことが出来ました。今回の活動で見つけることができた新しい知識を今後のゼミ活動で活かしていきたいと考えました。

豊岡市で学んだ新たなフットパスの魅力
3年生 宮村 里沙

 私達は、10月26日、27日の2日間「フットパスの集い2019 in 但馬」にボランティア・スタッフとして参加してきました。1日目は、受付業務のお手伝いなどをしながら、フォーラムに参加することができました。フォーラムには、全国でフットパス活動をしている人々が集まり、フットパスの事例を紹介したりとても充実したものでした。中でもフットパスの対談で「人々との交流」という言葉が何度も出てきました。対談の中では、フットパスは雨でも歩き、雨宿りしながら歩くという話があり、雨宿りした寺の住職にお茶を出して頂いたという話を聞きました。この話は、私も似た経験がありました。フットパス調査中に寺で休憩させて頂いた際に、住職の方に特別にお堂の中に入れてもらい、仏像を見せて頂いたことがあり、とても共感することができました。このフォーラムで、人との交流や自然や天気でさえも楽しみに変えて、フットパスをすることも大事だと知ることができました。
 2日目には、幾つかのコースに分かれて実際にフットパスを体験しました。ボランティアとして信号の横断の手伝いなどもありましたが、私達もフットパスを楽しむことが出来ました。私達が歩いたコースは、豊岡市日高町の神鍋溶岩流と噴火口コースです。このコースは、滝や噴火口、ドームなど自然から建物まで盛りだくさんのコースです。私達は、コミュニティセンターを出発し、最初に二段の滝に向かいました。この滝は、自然の中にひっそりとあり、とても神秘的でした。次に「まぼ」にいきました。「まぼ」とは、かつて神鍋高原には幾つかの金鉱山があり、「まぼ」は「間歩」がなまったものです。この辺りは、避暑地で沢山の別荘が並んでおり、ゾウの足跡の化石などもありました。次に向かったのは、八反の滝でした。この滝に向かう道のりは整備されていない岩を渡るなど少し大変でしたが、その先の滝の景色は透き通った水と緑に囲まれた秘密基地のようで、とても綺麗でした。次に向かったのは、但馬ドームです。自然の中を歩いていましたが、いきなり近代的なドームを見ることが出来ました。このドームは天井が開いたり最新の技術も備えているドームであり、兵庫県の大会の決勝などでも使用される場所で、人々に愛されている建物だと知りました。
 次に、道の駅でお昼を頂きました。近くで養殖しているマスや地元で作った野菜が入った味噌汁や、マスの塩焼、地元で採れたリンゴなども頂きました。どの食べ物もとてもおいしくいただきました。昼からは、リフトに乗り火山口に向かいました。神鍋山は、冬のスキー以外にもマウンテンバイクやパラグライダーの練習ができ、沢山のアクティビティを楽しむことが出来ます。頂上に上がり、少し歩いた所に火山口がありました。火山口を近くで見たことがなかったので貴重な体験ができました。
 今回このコースを歩いてみて良かったと思った点は、行く道それぞれに、そのスポットの写真や英語の表記、説明の看板が立っていたことです。看板があれば、案内する人が居なくても、自分自身で歩くことも可能です。また、自然や、近代的な建物など出会うものにあまり偏りがないコースだったので、飽きることなく楽しんで歩くことができました。
悪かった点は、草の整備が行き届いていないゾウの足跡の遺跡や火山口などが、全く見えなかったので、整備が必要だと感じました。また、滝に行く道中の道も整備が必要と感じました。実際に歩いてみて、豊岡市の自然の魅力を感じることが出来ました。ただ歩くだけでなく、周りを見ながら感じて歩くことが改めて大切だと思いました。

フットパスを通した人々との交流
3年生 本城 優喜

 私たち塩路ゼミ3回生は10月26日と27日に「全国フットパスの集い2019㏌但馬」に補助員として参加させていただきました。1日目は、豊岡駅前の商業施設でフォーラムが行われ、私は片岡さんと堀江さんの指示のもと参加者の会場誘導と手荷物預かり所の補助を行いました。会場の発表も公聴させていただき、今後のゼミ活動のためになる内容だったと感じました。その後、立食での交流会が行われ、但馬牛の焼肉などが振る舞われました。私は秋田県から来られた団体の方たちと食事をさせていただき、秋田県の地酒などを勧められました。香りが良く、口当たりが甘くて飲みやすい味でした。
 2日目は、参加者がいくつかのフットパスコースに分かれて歩き、私とゼミ生の市川君は朝来市にある竹田城跡コースの補助を行いました。主に参加者の先頭に立ってコース誘導を行い、昼食の配膳などのお手伝いもさせていただきました。案内人の方々に並んで歩いていたので、誘導の仕事をしながらコースについての知識を深めることができました。竹田城跡コースは7kmにわたり、標高353mまで登る崖の多い道になっています。今回の全てのコースの中で最も険しいコースらしいです。なお、竹田城は籠城向けに造られた城であるため、登るための石が不均一で高めに置かれています。当時の成人男性の平均身長は現代よりも低いため、攻めてくる敵兵を撃退するには効果的だったからです。
 料金所の先を登ると天守の跡地が見え、そこからは朝来市を一望できる絶景が広がっていました。当日の他のコースは雨が降っていたようですが、竹田城跡コースは晴天に恵まれていました。竹田城は横矢という石垣で折れを取り入れた複雑な構造になっています。折れ曲がらせると敵兵を側面から攻撃でき、城内からの死角も無くなるため、防衛に適していると言えます。また、竹田城の石垣は自然の石をあまり加工せずに積み上げた野面積みで築かれており、安土城などの築城で活躍した石工集団である穴太衆が築いたものに似ていることから、穴太積みとも呼ばれています。
 竹田城跡は秋から冬のよく晴れた早朝に朝霧が発生して雲海が見られることで有名で、フットパスを行った当日の朝にも雲海が見られたそうです。雲海ブームが起こったのは近年であり、SNSがきっかけで有名になったそうです。朝来市は竹田城跡やその他の地域に関する様々なパンフレットを作成しています。中でもパンフレットのQRコードを読み取ると、竹田城跡に関する説明文を読むことができる機能は画期的だと感じました。さらに、そのサイトは日本語を含めた15ヵ国語に対応しています。パンフレット作成や外国語への対応など、観光やフットパスを継続的なものにするために努力していると感じました。このことが、観光開発で雇用を創出することで、但馬への人口流入を図り、より良い活性化に繋がるのではないかとも考えました。

豊岡市竹野町の魅力
3年生 沖村 ほのか

 私は、10月26日、27日に兵庫県豊岡市で行われた「全国フットパスの集い2019in但馬」に参加しました。1日目はフォーラムに参加し、但馬の魅力や事例などを知ることができました。その他にも、フォーラムのスタッフをさせていただき、他県の団体の方や北九州市立大学の方などとも交流をすることができ、学ぶことの多い一日となりました。
 2日目は、実際にフットパスに参加し、私は約10㎞の「大地の恵み川湊まち並ウォークコース」を歩きました。スタート地点は、兵庫県指定の天然記念物「はさかり岩」で、直径4mもある岩石が挟まっている奇岩となっていて、「はさかり岩」の名は、この地方で挟まることを「はさかる」ということから名づけられました。また、絶対に落ちない岩として合格祈願の岩としても有名だということも知りました。そこから、山陰海岸ユネスコ世界ジオパークの雄大な海岸美を見ながら進んでいくと、休暇村竹野海岸では、7月〜8月頃には、カヌーなどのアクティビティを体験することができ、波の音や潮の香りを、間近で感じることができるという話を聞きました。私自身、アクティビティが好きで、カヌーにとても興味を持っていたので来年の夏にはこちらの海岸に訪れ、カヌーの体験をしてみたいと感じました。
 山の中に入っていくと、海浜植物や鹿が登った後の道があり、椎の実が落ちていて、皮をめくって食べてみると、クルミの味がして、普段では味わえない経験をさせていただきました。山頂から見る景色は絶景でしたが、少し雨が降っていたので、天気が良い日の景色も次に訪れた際に見てみたいと感じました。
 最後に訪れた川湊の迷路の様なまち並みでは、北前船時代の歴史と文化を感じながらの散策で、大正時代からの家(海岸沿いで風が強いため2階はつくらなかった)や、道には、雪が積もらないようにする小雪装置などが設置されていて、とても珍しいものばかりでした。
 この「全国フットパスの集い」に参加してみて、私が感じたことは、地域の素晴らしさはもちろんですが、地域の方や他県の団体の方の温かさです。休憩をしている際には、昼ご飯や黒豆茶や栗羊羹、饅頭にコーヒーなどを提供してくれ、綺麗な風景や街並みを見ながらいただくことができました。休憩の時間を使って地域の方と話をしたり、おすすめの和菓子屋を教えて貰い、帰り際に、実際に和菓子さんに立ち寄りました。買った和菓子を家に買って帰ると、とても美味しく家族も喜んでくれました。家に帰ってもこの地域の皆さんが暖かく接してくれたことを思い返すことができ、とても幸せな気持ちになりました。約10㎞といった距離を歩いたと感じない程にあっという間で、今まで行ってきたフットパスの中で最も楽しいフットパスになりました。

「全国フットパスの集い」にボランティア参加
3年生 堀内 和真

 2019年10月26日から2日間、塩路ゼミ3回生は「全国フットパスの集い」のボランティアのため兵庫県豊岡市(但東町)に行きました。1日目は、豊岡駅前にあるアイティーのホールで専門家や女優、豊岡市民の方などの講演会が行われ、その後、交流会が開催されました。講演会では豊岡に移住した女優の河合美智子さんが豊岡の魅力を伝えていました。地元の人は豊岡に移住してきたことを不思議に思うほど、豊岡に魅力がないと考えているが、地元の人が気づかない魅力があることです。水が綺麗で、お米の品質が高く、人の温もりがあることがわかりました。また、対談の後、フットパスで町を盛り上げよう、地方を盛り上げようとしている団体が全国にはあり、その団体の取り組みも発表されていました。交流会では豊岡の特産のそば、牛肉、地酒などが振る舞われ、参加者は大いに喜んでいました。
 2日目には、私達3年生5人が、但東町でボランティアを行いました。自分自身3回目の訪問とあって少し見慣れている景色が多くなっていました。全国フットパス大会を合わせ、道の草や町屋の整備がされており、おかえりアートも綺麗に草が刈られていました。参加者に歩きやすい気配りがされていました。今回は簡易なマップと簡易な標識でどれだけフットパスが行えるか試験的なことでもありました。私も一緒に歩きましたが、参加者は問題なくフットパスを行えているように感じました。但東町の人々はコミュニケーションがとりやすく、挨拶だけではなく、質問や返答をしっかり返してくれる素敵な温かい方々だと思いました。昼食には但東で取れた米、豆、猪肉などが振る舞われ、自分自身はじめての猪肉だったのですが、癖がなくとても美味しかったのでたくさん頂きました。
 2日間を通して幅広い世代の人と話をするなど交流でき、豊岡の魅力などを知ることができました。全国ではフットパスで町を盛り上げるため取り組んでいる団体や大学生などが多いことも知りました。また3回目の但東町でしたが、良い意味で変わらない景色に安心感を覚えました。今回の「全国フットパス大会」のフットパス企画には但東の人も関心が高く、町の人も快く協力していたため順調に進行していたように感じました。北九州大学の学生さんや私達のような若い世代がこのような大会に参加させていただいたことで、違う視点や若さゆえの流行に敏感な感性をアイデアに出していくことで、若い人も楽しめるフットパスが行えるのではないかと考えました。

川湊コースを歩いて
3年生 中島 和香

 全国フットパスフォーラムのお手伝いで兵庫県豊岡市に行きました。フットパスフォーラムでは、全国から集まった代表の方が自分たちの行っているフットパスや地元地域の魅力についてパワーポイントを使って発表されました。フットパスと地元紹介に加えて地元の食べ物や地酒について発表されていたのが面白いと思いました。フットパスは、町やそこにある道を歩くだけでなく、その地域の食べ物について合わせて説明していて、普通に紹介されるよりも食べてみたくなると感じました。フォーラムが終わってからの会食では、フットパスでまちづくりをされている方々と話したり、他大学の学生と夏休みに行ったフットパスについて意見交換したりとフットパスについての交流を深めることができました。
 翌日は、但東町を歩くメンバーと他の場所を歩く人とで別れてフットパスをしました。私は、川湊の7kmのコースを歩きました。このコースは民家も含まれていましたが、ほとんどが海辺と山道で平坦な道のほうが少なかったので体力を要するコースでした。前半は、海辺を歩きそのあと山道を通って後半に民家に入る流れでした。
 当日は残念ながら晴天ではなく、朝から肌寒く空は曇っていました。海辺を歩き終わって山道に入ったところで、雨が降り出し雨宿りを始める前に大雨が降り出しました。山道の細い階段を下っている最中だったため走ることもできず濡れてしまいました。途中で雨宿りをさせてもらった施設には、海に住んでいる生き物の紹介やカヌー体験などレジャーも扱っているところで雨による発見でした。山道といっても、人が歩けるように整備がしっかりとされており、階段に手すりも備わっていました。
 イノシシやシカが通ったとみられる小道についても説明してもらい、落ちている木の実も食べることができると教えてくれました。落ちていた木の実は、椎の実という名前で食べてみると、味はクルミに似ていました。地元の方たちは幼少期に山を歩くときに、椎の実を探して食べるのが楽しみだったそうです。自然の食べ物を見つけて食べるなど、歩くだけではない様々な楽しみ方ができるということを知りました。また、民家の間を歩いた時には、古民家を開放し、観光客が民家内を見ることができるようになっていました。畳や水道もそのまま保存されており、当時の生活感をそのまま感じることができました。
 今回、川湊コースを歩いて、地元の人のみぞ知るコースの楽しみ方や民家の中に入らないと知ることができない当時の生活を感じることができました。あいにくの雨でしたが、雨だったからこそ普段と違う、海や山道の様子の変化を見ることができました。特に山の中で見つけた椎の実や草を食べることができるというのが、とても面白く、他のフットパスのコースでは見ることができない点なのではないかと思いました。

神鍋と但馬の魅力発見
3年生 大林 一貴

 私たち塩路ゼミは10月26日、27日に兵庫県の但馬で行われた「全国フットパスの集い」に参加しました。1日目はフォーラムに参加する方への誘導や案内、荷物の預かり補助などのお手伝いをさせて頂きました。2日目はそれぞれのコースに分かれて、参加者の方々と一緒に歩きながらコースの魅力について学ばせて頂きました。ここではその様子を詳しく紹介していこうと思います。
 1日目は、フットパスフォーラムを最初に講聴しました。ここでは、日本全国で行われているフットパスの現状や課題などを様々な方がパワーポイントで紹介していたのでとても見やすかったです。その中でも私が興味を惹かれたのは、フットパスの行事に参加する人の年齢層が高い、またどのようにすれば若者にもっとフットパスに参加してもらえるのかということです。私はこのゼミに入るまで、フットパスというものを理解しておらず、年配の方が健康のために歩くウォーキングの一種だととらえていたため若者がやるものではないと考えていました。しかし、今年の夏にハワイに海外調査に行ったときに、若者が体を鍛えるために走っていたり、体力づくりのために歩いているのを見て、私の中でのフットパスのイメージが変わりました。フットパスの魅力に気づいてもらうには、「フットパス」という言葉を知ってもらうことから始まります。若者が抱いているフットパスのイメージを変えることで受け入れやすくさせる必要があると考えました。このフォーラムの後は参加者の名簿確認や、食事を提供してくれている店のお手伝いなどをさせて頂き、1日目が終わりました。
 2日目は、それぞれのフットパスコースに分かれました。その中で私は「神鍋コース」に参加しました。神鍋という場所は、大正12年にオープンしたスキー場で有名な場所であり、冬には多くのスキーやスノーボード客でいっぱいになるそうです。またガイドの人によると、この場所は別荘やスポーツ合宿、勉強合宿などで多くの方が訪れるため、旅館も多く、そういった人々が訪れることによって地域が潤っているそうです。
 「神鍋コース」を歩いて気付いたことはいくつかあります。まず、歩いている道があまり舗装されていないため足元が非常に悪かったり、道中、象の化石が見られると看板に書いていたにもかかわらず、草が生えすぎていて全く見えなくなっていたりしたのが残念なポイントでした。しかし、スキー場のリフトに乗って頂上に行ってみると、そこからの景色がとても美しかったです。また、火山灰の岩でできた石垣は他の場所では見ることができません。昼ご飯の地元産のニジマスを使った塩焼きや、炊き込みご飯といったおいしい食事もいただくことができました。フットパスで違う場所から来た人にとっては珍しいものや美味しい食べ物などがあり、またこの場所を訪れたいと感じるのではないかと思いました。

フットパスの集い
3年生 市川 達哉

 私たち塩路ゼミは、10月26日から10月27日に開催された。「全国フットパッスの集い2019 in但馬」に補助の役割で参加させていただきました。
 1日目は豊岡駅前の商業施設でフォーラムが行われました。フットパスに関する内容や魅力、地域の歩いたコースを紹介を各々のグループが発表しました。その後、立食の交流会で但馬産の肉や酒や料理を振る舞われました。そして立食をしながら、各地域の人々とフットパスの魅力を語りあいました。普段フットパッスについてこんなに熱く語り合ったことがなかったので、交流会はとても楽しく過ごすことができました。
 2日目は参加者が6ヶ所のフットパッスのコース分かれて歩きました。塩路ゼミも各グループに分かれて補助という形で同行しました。私は本城君と一緒に竹田城跡地に向かいました。バスに揺れながら40分で竹田城跡地に到着しました。到着してすぐに準備体操をして竹田城に向かいました。我々は、補助ということもあり、ガイドさんの隣で同行することができました。近くにガイドさんがいたので、分からないことがあればすぐに聞いていたので勉強になりました。竹田城のコースは、約7㎞にわたり、標高353mに位置いている急勾配な坂道になっています。いくつかコースがある中で、一番険しいと言われる坂道を歩きました。そのコースは心臓破りの坂と評されるくらい参加者の人々を苦しめました。大体30分くらいで、頂上にたどり着くことができました。頂上には城の跡地があり、かつてこの城を攻めようとしてくる敵を城の頂上から、弓で撃ち落としやすく、なおかつ守りやすい構造になっています。頂上から見下ろした景色は絶景で風が心地よく快適でした。その後、下山して山のふもとで昼食をとりました。昼食では、地元の但馬牛と炊き出し、お弁当が出ました。どれもおいしく地元の方の愛が詰まっていました。昼食を食べてから、後半のフットパスを再開し、民家付近のところを歩き、地域の方々の親しみやすさを感じることができました。
 最後に、私はこの2日間を通して、私にとってフットパスは散歩コースを歩きながら、人々と会話し、楽しいものになっていきました。これからの観光の発展にも大きく関わって行くものであると感じることもできました。大学を卒業からもこのフットパスの集いに参加したいと感じました。

学ぶことが多かったフットパス大会
3年生 武田 侑大

 2019年10月26,27日に「全国フットパスの集い㏌但馬」の講演会と交流会にボランティアで兵庫県豊岡市但東町に行きました。初日は豊岡駅近くの会場で豊岡市長、専門家、学生などが集まりました。専門家などがフットパスについて話す講演会、地元の食材を使った料理を囲んで交流会を行いました。講演会では全国から来ていたフットパスに力を入れている地域と団体がそれぞれ行っている活動内容や成果を発表していました。また豊岡市の市長や他県から移住してきた女優さんがフットパスや豊岡の良さを会場の人に発表していました。その際に多く言っていたのは、「水がきれい」、そのため「米もおいしい」ということです。これらは地元住民は当たり前になっていて気づきにくく、他県から訪れた人に言われて気づくとも言っていました。交流会では地元の名産を使った料理や地酒が用意されており普段交流する機会のない年配の方や地方の大学生と話しました。
 次の日は但東町で行われたフットパスのボランティアをしました。今回は簡易マップが参加者に理解してもらいマップ通りに歩いてもらえるかというテストでもありました。ボランティアの学生はそれぞれわかりにくい場所で誘導やおすすめの場所で説明を行いました。但東町にはこれまでも2回来ていて、その時は私たちが迎え入れてもらう立場でした。今回は私たちが参加者を迎え入れる立場で参加者に但東町の魅力を伝えるという重大な役割をさせてもらいました。ボランティアをしている際に、参加者ではない地域住民から挨拶や声をかけてもらうことが多々あり、温かい町だと感じました。休憩場には住民の方が但東町でとれたもち米を使ったかきもちを作って待っていたり、昼食の際はすべて但東町でとれた食材を使った料理を住民の方が用意してくれていたりと、住民の方が今回のフットパス大会に対して非常に協力的だと思いました。
 この2日間で普段接する機会のない方々とお話しさせてもらって、いろいろな考え方を学ぶことができました。また、各地から来ていたフットパスに力を入れている方々の取り組みなどを聞いて、フットパスに対する考え方も1つだけでなく多数あることを学びました。外から来た自分たちの意見だけではできないこともあり、住民の人と意見を出し合って両者が納得することがフットパスを広める活動になると学びました。