塩路ゼミ2年生が千里万博記念公園へ

2022年11月12日に国際観光学部 塩路研究室2年生が吹田市の千里万博記念公園を訪れました。万博記念公園内を散策後、園内の国立民族学博物館を見学しました。同博物館の常設展示において世界の各エリアに分かれて詳細に見学調査しました。ここでは万博記念公園での散策や国立民族学博物館の見学を通して学生たちが感じたことや学んだことなどを報告します。

世界を歩いて異文化を学ぶ
 2年生 淡野 めぐみ

 私たち塩路ゼミ2回生は、11月12日に大阪府の吹田市にある国立民族学博物館でフィールドワークを行いました。国立民族学博物館とは、文化人類学・民族学の研究・展示を行っている博物館をもった研究所です。この博物館では、世界をオセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、東アジア、中央・北アジアに分け、世界の人びとの暮らしや文化を衣食住の観点から学ぶことができます。
 私たちはまず全員で世界一周をしてから、それぞれの担当地域に分かれて見学をしました。私の中で一番印象に残っている展示は、民族衣装の展示です。同じ地域でも、時代や気候などによって衣装の見た目が全く違っていることが面白いと感じました。たくさんあった民族衣装の中で特に私が気に入ったものはインドの民族衣装であるサリーです。布の色がとても鮮やかで、柄も細かく表現されていてきれいでした。
 次に私の印象に残っているのはアメリカ地域の展示です。私はアメリカ担当だったのですが、今までアメリカの文化といえば何があるかと聞かれてもこれと言って明確なものはあまりありませんでした。しかし、今回の調査を通してアメリカの様々な歴史・文化を学ぶことができました。アメリカ大陸は極地から熱帯雨林まで、さまざまな自然環境に応じた生活を営んできており、特にアメリカの食文化は世界の食生活を変えてきました。トウモロコシやジャガイモ、キャッサバなどは主食として食べられ、人びとを飢えから救い人口を増やしました。寒冷な気候のアンデス高地は、寒さに強いジャガイモしか栽培できないところが多く、古くから主作物になっており、乾期にはチューニョという乾燥ジャガイモが保存食として作られていたそうです。アンデスのジャガイモと日本のジャガイモの複製が展示されていたのですが、アンデスのジャガイモは日本のジャガイモに比べて、サイズが一回り小さく、黒や紫色でくすんだ色をしていました。他にもトウガラシやトマト、カカオなどの作物も、人びとの食事を豊かにしてきました。カカオはココアやチョコレートの材料として用いられますが、中米では、カカオの実をつぶして水にとかし、トウガラシなどを加えて飲んだり、貨幣や薬などにも用いられたりしていたそうです。
 今回のフィールドワークを通して、地域による文化の違いを博物館の展示物を見ながら学ぶことで、実際の生活をイメージしながら理解することができました。古くからの文化が今の私たちの生活を作っていると考えると、文化の歴史はとても長くて多様に変化していて面白いと感じました。

初めて国立民族学博物館を訪れて
 2年生 藤澤 斗葵

 11月12日に万博記念公園内にある国立民族学博物館に行ってきました。万博記念公園駅周辺にはエキスポシティやニフレル、そして万博記念公園など様々な施設がありました。紅葉の季節ということもあり、公園内は多くの人で賑わっていました。私たち塩路ゼミが訪れた国立民族学博物館はオセアニア、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、日本など世界各地の文化に加え、各地域の音楽や言語についても学ぶことが出来ました。実際に国立民族学博物館を訪れる前に事前学習としてホームページを見て、どのような展示があるのかなどを調べていましたが、実際に訪れると想像以上の広さで、展示物も多く、とても有意義な時間を過ごせました。私は数多くある地域の中で中央・北アジアの文化に焦点をしぼり調べていきました。
 まず中央・北アジアのブースに入ってすぐに、実際の人々が被っている帽子や履いている靴が並べられていました。緯度が高く、とても寒い地域のため、帽子は耳まで隠れるものが多く、靴の内側は動物の毛皮で出来ていました。機能性に加え、様々な形のものやカラフルなもの、柄がついているものが多く、デザインにも特化していました。またモンゴルの住居、ゲルも実際に展示されていました。2つの内、1つはゲルの中に入ることが出来たのですが、想像以上にゲルが大きくて驚きました。実際に中に入って見てみると、私たちの家と変わらない机、椅子、ベット、棚、化粧台などが並んでおり、屋根の骨組みもしっかりしていました。モンゴルのゲルは移動式住居のため、定住居の日本とは大きく異なりますが、部屋の中を見て生活の基本スタイルは似ているのだと感じました。
 中央アジアやモンゴル、シベリア地域の衣服も展示されていました。寒さを防ぐための衣服もありましたが、モンゴルの学生の制服や軍服、シベリアのシャマンの衣装、中央アジアの宗教別における女性の装いなど、数多くの種類の衣服が展示されていました。初めて見るものばかりでとても新鮮でした。また日本と気候も違うため、服の素材や厚さ、デザインも異なっておりモンゴル、シベリアの人々の工夫を直接感じることが出来ました。
 この博物館では、全ての地域をタブレットと音声ガイドを利用して回ることができ、視覚だけでなく聴覚も活用しながら各地域について学ぶことが出来ました。全ての地域を回るのに約2時間かかるほど、とても広い博物館でした。全ての地域に衣服や食器、楽器、住まいなどの展示と説明がされており、世界一周旅行をしたような気分になりました。館内は世界を回った後に日本に辿り着くように構成されていたため、世界中の文化を知った後に日本との違いを比較することが出来ました。実際に海外を訪れることも異文化理解には大切ですが、このように博物館のような身近な所から他の文化に触れることも異文化理解への第一歩だと感じました。

東南アジアについて学んだこと
  2年生 中野 慶華

 今回、私たち塩路ゼミは国立民族学博物館に行きました。同博物館は万博記念公園の中にあるので、万博記念公園を散策しながら向かいました。土曜日だったので、家族連れや海外の観光客の方々が沢山いました。万博記念公園では太陽の塔だけでなく、日本庭園や万博おもしろ自転車広場など景色を楽しめたり、体を使って遊べたりなど、観光客だけでなく大阪に住んでいる人も楽しめる場所が沢山ありました。
 私達は紅葉を見ながら食事ができる場所で昼食をとりました。昼食を食べたあと、「ソラード」という階段を登って自然観察のできる空中観察路を歩いてから、国立民族学博物館に向かいました。ソラードでは木と木の間を歩いたり、木や虫の音が聞けるスポットがあったりなど、ただ歩くだけでなく自然を感じながら歩けて日常では味わえない空気を味わいながら歩くことが出来ました。ソラードの最終地点では高さ19mの展望タワーがあり、そこからは太陽の塔や秋だと紅葉を見ることができ、最後まで自然を楽しめる場所でした。そこから並木通りを歩き国立民族学博物館に到着しました。
 国立民族学博物館では、世界各地の人びとが普段の暮らしで使っていた衣食住などの生活用品を中心に約34万5000点の標本資料が置かれています。館内では自分で好きな言葉を点字出来たり、家屋に入れたり、見るだけでなく、身をもって体験できるスペースもあり楽しかったです。私は東南アジアを調べました。東南アジアはフィリピン、インドネシア、シンガポールなど元々知っている国が多かったのですが、その国々の伝統文化などを全く知りませんでした。しかし、展示からその国々の衣装や、音楽、伝統など様々なことを知ることが出来ました。最も印象に残ったのは「トゥクトゥク」でした。博物館に展示されていたトゥクトゥクは後ろに乗ることができ、乗ってみると想像より広く感じました。見た目も自転車やジープ、バイクなどを改造し、派手な色使いで装飾されていて現地のものが忠実に再現されているのだと感じました。
 帰りに「平和のバラ園」という様々なバラが咲いている所を散策しました。今回、国立民族学博物館に行って展示を見るだけでなく、現地の車や音楽などを体験することが出来ました。そして、日本のアイヌの昔の家などもあり、海外だけでなく自国の歴史や文化も詳しく学ぶことが出来ました。一つ一つの展示に説明文があったり、展示品の紹介をしてくれる機械があったり子供から大人まで楽しめる博物館だなと感じました。今回の見学から学んだことを生かしながら、様々な国の文化や宗教についてさらに深く知りたいと思いました。

南アジアの伝統と文化
 2年生 平田玲子

 11月12日に塩路ゼミ2回生で大阪府吹田市にある千里万博記念公園内にある“国立民族学博物館”へフィールドワークに行きました。館内は、オセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、中央北アジア・北アジア、東アジアといった9つのエリアに分けられ、文化や歴史などを知ることができる数多くの展示物があります。各エリアを巡りながら、それぞれのエリアで全く異なった雰囲気を味わいながら世界一周をすることができます。今回は、それぞれの担当エリアごとに分かれて見学しました。
 私の担当した地域は、「南アジア」です。南アジアとは、インドやネパールを中心としたアジア大陸南部に位置する地域で、北部の山岳地帯から西はアラビア海沿岸、東はベンガル湾沿岸にいたる全部で7か国を指します。主な宗教は、キリスト教とヒンドゥー教です。現代に至るまで著しい発展を遂げてきた地域である一方、5億人以上が貧困層にあることが現状です。この地域は7か国もあるので、ここでは南アジアを代表するインドとネパールの展示物で特に印象に残った展示をいくつか取り上げていきます。
 インドでは、まず高さ2メートル以上もの“ヒンドゥー教の女神像”に圧倒され、豪華で煌びやかなのが印象的でした。毎年インド各地でこのヒンドゥー教の女神に捧げる祭礼が行われます。写真はそのヒンドゥー教の女神像です。また、インドでは“サリー”と呼ばれる綿織物を身にまとうファッション文化があります。このサリーは一枚の織物で、“チョリ”と呼ばれる短い丈のブラウスとペチコートと合わせて着るのが一般的です。一枚羽織るだけでおしゃれで華やかになるカラフルな衣装でした。そして、サリーの他にもカラフルな装飾であしらわれたサンダルも素敵でした。
 ネパールは、人生最大のイベントである婚礼の衣装展示が目につきました。新郎の衣装が展示されていましたが、写真のような真っ赤なジャケットが特徴的なフォーマルな衣装でした。結婚の意味づけは宗教、カースト、社会階層によって異なるそうですが、ネパールでは盛大に執り行われるそうです。
 私は大阪に住んでいますが、この国立民族学博物館には初めて訪れました。南アジアには他にも個性豊かな展示物が数多く揃っていました。この国立民族学博物館をきっかけに南アジアについて興味が深まりました。世界各地の展示物を実際に見て歴史・文化を間近で感じることができ、本当に世界一周したかのような気分でした。隅々まで見学するには時間がかかるのでまたじっくり時間をかけて見に行けたらと思います。

西アジアの芸能や宗教について
 2年生 瀬澤 歩

 11月12日に2年生のゼミ全員でフィールドワークに行きました。場所は、万博記念公園の中にある国立民族学博物館です。万博記念公園の中は、とても広く、ソラードを通って博物館まで行ったため、時間がかかりました。ソラードには上まで登って景色を見渡せる展望台もあったり、バラ園もあったりと公園というには広すぎて、博物館にたどり着くまでに体力がほぼ奪われました。何回か万博記念公園には行ったことがありましたが、毎回行ったことない場所を見つけることができます。昼ご飯を食べている間に園内の汽車が走っているところも見つけました。そういうところも子供達に人気だなと思いました。
 国立民族学博物館は、私たちの他には子供連れより大人の方が多かったです。オセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、東アジア、中央・北アジアとエリアが分かれていて、言語や音楽のエリアがありました。初めに全員でエリアを全部回って世界一周しました。一つ一つのエリアごとに内容が豊富でたくさんの展示物が置かれていたため、全部見回るのにとても時間がかかりました。他にも、言語エリアにブロックを組み合わせて発音を聞く場所があったり、実際に人が話している言語を聞けるブースがあったりしました。
 私が、今回担当したエリアは西アジアです。西アジアは中東とも呼ばれ、北アフリカと深い関係を保っています。乾燥地帯が大部分を占めていて、ユダヤ教やキリスト教、イスラム教の発祥地でもあります。信者の服装や被り物、信仰のための道具などが多く展示されていました。印象に残っているものの一つが、イスラム教の結婚式の展示です。イスラム教の結婚式は、宗教の慣習に基づいて、男女別で行われる場面があります。祝宴の場は日本では、男性も女性も一緒の空間で行われて祝われますが、イスラム教はそうではなく、男女別で行われます。花嫁は、親族の女性に囲まれて華やかな門出を祝われるという、その場面が展示されていました。花嫁が女性たちだけに祝われるという点で日本との違いに驚きました。また、アラブの音楽や芸能についても展示されていました。その中にあったベリーダンスの存在は知っていましたが、アラブの民俗芸能がベリーダンスということは知りませんでした。そして、実際の展示物の衣装の華やかさに圧倒されました。
 全体として印象に残っているのは音楽のエリアです。昔ながらの笛や楽器、現在の形になるまでのギターなど、多くの楽器が置いてありました。私は、昔から楽器が好きだったので、そのエリアが最も楽しかったです。和楽器では、和太鼓が真ん中に置いてあって、とても大きかったので、持ち運ぶのも大変だろうなと思いました。ギターの数と笛の数がとても多くて、私たちが今知っている楽器の形になるまでに、これだけ形が変わってきたのだと思うととても不思議な気分になりました。
 今回、国立民族学博物館に行ってみて、いろんなエリアの特徴的な展示物を見ることができました。知らないエリアももちろんありましたが、鮮やかな色の展示物が多く、見ていてつまらないと言う感情が起こることはなく、感嘆や楽しいという感情の方が多かったです。今回は、フィールドワークということもあって、全エリアをじっくり回れなかったので、今度行った時は、ゆっくり一つ一つ見ることができたら嬉しいです。

深めた仲と知識
 2年生 福山 星汰

 私たち塩路ゼミの2回生一同は、2022年11月12日土曜日に、吹田市の万博記念公園の敷地内にある「国立民族学博物館」に行きました。今回が初めての塩路ゼミ全員でのフィールドワークだったので、不安も少しありましたが、結果的にゼミ内での中を深めることができ、楽しむことができました。
 国立民族学博物館、略して「みんぱく」では、オセアニアをはじめとする、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、東アジア(朝鮮半島、中国地域)、中央・北アジア、東アジア(アイヌ、日本)といった世界各地の民族の知識、また、音楽・楽器などといった娯楽の発展、船の渡航技術の発展、世界の言語を聞いて学ぶということができ、世界の様々な地域の雰囲気を実際に訪れたかのように体験することができます。そういったことが体験できる「みんぱく」の中でも、私は「アフリカ地域」について調べました。
 私は、アフリカ地域の文化の中でも、「奴隷制度」の歴史について取り上げようと思います。アフリカ地域では、16世紀に、西欧諸国が南北アメリカで農園経営に乗り出したことをきっかけに、アフリカに住む人々を奴隷として大量に動員するようになりました。この出来事をきっかけに、アフリカ地域で5世紀いう長期間にわたる抑圧の歴史が始まりました。世界の「アフリカ=野蛮」という主張は、奴隷貿易の正当化を目的とし、作り出されたといわれています。上記のことから、当時の西欧諸国では労働力、人員が不足していたということが読み取ることができ、その不足をアフリカの人々を奴隷にすることで補おうとしました。奴隷の人々は重たい鉄の鎖に結ばれ、「足輪」というものを付けられ身動きも取れず、奴隷船といわれる船に、横たわったまま荷物のように詰められ運ばれました。「人」という扱いではなく「道具」として扱われていました。
 19世紀からは、イギリス・フランス・ポルトガルをはじめとする西欧諸国が、アフリカを植民地化するという行動を起こしました。1880年代の初めにエジプトを保護下に置き、1899年にはスーダンを征服しました。アフリカ南部のケープ地域もイギリスの植民地とされました。また、アフリカの人々は様々な圧迫を受ける中で、圧倒的な力で押し寄せてきた異文化を自らの民族文化に吸収し、独特の文化を生み出したといわれています。近代化が進むにつれて西欧諸国では人員だけではなく、領地も不足していたことが植民地化からわかります。アフリカの人々の領地を強制的に取り上げることによって、アフリカの人々の中に自分が奴隷であるという意識を強め、反乱などを起こさせない目的もあったのではと考えます。
 20世紀に「アフリカの年」といわれた1960年前後に多くの国が独立を達成しました。一方で、南アフリカの「アパルトヘイト」の撤廃は1993年まで待たなければなりませんでした。国の独立は人々に喜びをもたらしましたが、多民族国家であるアフリカの国々は、国民統合という課題にも直面しています。
 今回、国立民族学博物館に行き、元から知っている知識をさらに深めることができました。特に、アフリカ地域の文化や歴史に関する知識をインプットできたのではないかと考えています。中学校や高校の教科書には載っていないアフリカ地域での独自の文化や習慣といったものを新たな視点から手に入れることができました。また、「奴隷制度」というものがいかに恐ろしいものだったかを「みんぱく」の展示から再確認することができました。

豊かな自然と文化がある万博記念公園
 2年生 中西 蓮

 私たちは11月12日に大阪府吹田市にある万博記念公園内の国立民族学博物館を訪れました。当日は雲ひとつなく晴れており、気温も外を歩くには丁度良く、園内は家族連れの人々などでとても賑わっていました。
 万博記念公園に入ってすぐ「太陽の塔」が佇んでおり、私たちは太陽の塔の前で集合写真を撮り、その大きさや芸術性に魅力を感じました。その後、ベンチがある小さな丘で、持ち寄ったお弁当やパンをみんなで食べました。外で食べるお弁当は美味しく、たくさん食べる事が出来ました。
 次に、展望タワーを目指すため、「ソラード」という森の中を高い位置から観察できる木造の長い橋を歩きました。ここでは森の木々や紅葉した葉っぱなど地上では観察出来ない森の在り方を知る事ができ、まるで森の動物になったかのようでした。展望タワーからは万博公園周りを一望でき、太陽の塔や目的地である国立民族学博物館、隣接しているニフレルやエキスポシティの大観覧車を見る事が出来る絶景スポットで、登った甲斐があったと感じました。
 続いて、展望タワーから降りて、椿の木の大通りを抜け、今回の目的地の国立民族学博物館に行き、みんなで音声ガイドや先生の説明を聞きながら常設展を一周しました。施設はとても広く、綺麗であり、中には有名なモアイ像やアステカの大きな石、トーテムポールなど大きな建築物からヨーロッパの紙幣や硬貨、色々な国のインスタント麺の小袋など大小様々なものが展示されていました。日本の文化もアジア地域で展示されており、中には大きな仁王像があり、その迫力に圧倒されました。
 私が最も驚いたのは、各の文化だけでなく、音楽や言語の文化の展示もあり、ギターやカスタネットの歴史や点字や言語の発音など、物に残らないものまで、子供にも親しんで貰えるような工夫を施し、展示されていた事です。自分が調べることになっていたヨーロッパ地域の文化も改めてペアの人と周り、細部まで説明を読み、写真を撮り、産業革命のビデオを見て、一つの地域だけでも、じっくり見ていると何時間でも見入ってしまうと感じました。展示物を見終わった後はミュージアムショップを散策し、他国の小物や楽器、布や装飾品、食事に関するものが置いてあり、一つ一つに新鮮さを感じ他国の文化に更に興味を持ちました。
 国立民族学博物館を出ると、外は日が暮れ始めており、紅葉が綺麗に見える時間になっていたので、紅葉が綺麗な日本庭園で集合写真を撮り、園内を出て解散しました。
 全体を通して、万博記念公園内の施設や博物館を散策し、日常生活では機会が少ない自然に触れること、長距離を歩くこと、異文化に触れることができ、館内では世界旅行をした気分を味わえ、とても充実したフィールドワークになったと感じました。次はヨーロッパ地域以外の展示も詳しく調べてみたいと思います。

ヨーロッパの異文化を学んで
 2年生 森田 甫也

 11月12日に塩路ゼミの2回生全員で吹田市の万博記念公園にある国立民族学博物館(みんぱく)を訪れました。博物館に向かう道中に万博記念公園内を少し歩きました。公園内は、綺麗な紅葉が見られ、コロナによる水際対策が緩和されたため、外国人の方が複数見受けられました。また、近くには「ららぽーとEXPOCITY」や「ニフレル」があるため、その日は子連れの家族で賑わっていました。
 みんぱくには、世界のオセアニア、アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、西アジア、南アジア、東南アジア、中央・北アジア、東アジアに大きく分けた展示がしており、歴史や文化について世界を一周するように学ぶことができました。私が担当した地域はヨーロッパでした。ヨーロッパは、16世紀から20世紀にかけてさまざまな技術や知識を世界各国に広めていきました。その中でも20世紀後半にヨーロッパ統合の動き、難民・労働移民の増加によって人やモノの移動を促し、世界情勢と連動しつつ、ヨーロッパ各地の風貌を大きく塗り替えていることを学びました。
 ヨーロッパの地域展示に行くと、まず初めに農業について学びました。ヨーロッパでは日本と気候が違うため、秋に麦の種まき、ブドウの収穫を行い、夏になると牧畜の牧草刈りと、麦の収穫を行います。ヨーロッパの人々はこの一年のサイクルを経て、現在に至っても豊かな生活リズムで行ってきました。また、この一年のサイクルのその時々に祝祭を挟んでいます。祝祭の中で日本人に最も馴染みがあるのはイースターだと思います。イースターは春分後の最初の満月の日に行われ、この日に交換したり食べたりする卵は生命の誕生を意味すると言われています。これまで授業で学ぶことのなかったヨーロッパにおける伝統的な生活様式を知ることができました。
 万博記念公園には太陽の塔が有名で知られていますが、近くにはガンバ大阪のホームスタジアムや自然文化園、大阪日本民芸館などもあります。帰りには日本庭園によってみんなで写真を撮りました。昼にはみんなでピクニックをしました。公園でピクニックをするのは小学生ぶりなので自然を体感できました。大人になってもまた万博記念公園でピクニックしたいと思いました。
 今回のフィールドワークでは、国立民族学博物館に見学に行って、世界各国の伝統や文化、宗教などを学ぶことができました。実際に実物大の展示がされていたため目に留まりやすく初めて見るものばかりだったのでとても興味深かったです。コロナ禍もあり異文化に触れる機会がなかったため理解を深める良い機会になりました。

実際に目で見ることの重要さ
 2年生 磯辺 佑介

 私たちは11月12日にフィールドワークで大阪の千里万博記念公園内にある国立民族学博物館を訪れました。私は現地に行く際にモノレールに初めて乗りましたが、線路ではない乗り物の技術に興味を持ち、駅に無事について安心しました。公園内でまず目にしたのは「太陽の塔」でした。太陽の塔はネットなどの写真で見たことはありましたが、自分の目で見てみると、想像以上に巨大で驚くほどの迫力でした。そこで実際に見るのと写真で見るのとでは感じ方が全く違うということを改めて感じました。万博記念公園は駅からの目視で敷地面積は大きいと感じましたが、入園する時に配られたマップを確かめてみると、目だけでは見えなかった場所も記されていて、さらに敷地の広さに驚きました。
 国立民族学博物館に入館するとすぐに、早く展示品を見たいという持ちになりました。館内は広く綺麗でワクワクする囲気だったからです。館内はオセアニアやアメリカ、ヨーロッパなどの数多くのエリアによって区別されており、世界一周するという観覧方式でした。世界の民族や衣食住など、人々が創り上げてきた文化や歴史についての展示がされています。様々なエリアがある中で、私はオセアニアのエリアを重点的に調査しました。オセアニアは海の面積がほとんどを占めており、大小数万を超える島々が点在しています。そこには、発達した航海術を持っていたり根栽農耕を営む人々が暮らしていたとされています。そんな資源の限られている島環境内でさまざまな工夫をし、生活してきた様子が展示物から伝わりました。フィールドワークを行う事前準備で、自分が興味を持ったエリアを主に調査しましたが、実際に展示場を一周してみると、興味がないというエリアは無く、全ての展示物に目を惹かれるほどでした。それは、本当に人が作ったのかと感じさせられるほど一つ一つが繊細で、きめ細かく作られていました。また館内を回る際に専用の音声ガイドを渡されたのですが、その音声ガイドで展示物の解説を映像と音声で学ぶことができ、展示についてより深く知ることができました。
 私はもともと博物館や美術館などにあまり興味のある方ではなかったのですが、今回のフィールドワークを通して、展示物を実際に見ることで感じられる美しさや魅力など、様々なことに気づくことができ、興味を持てたように思います。私はネットで写真を見られるから足を運ぶ必要がないと考えていましたが、フィールドワークにおいてはそうではなく、自分の目で実際に見るからこそ意味があるのだと思いました。

オセアニアの民族文化
 2年生 奥野 陸希

 11月12日、私たち塩路ゼミは大阪府吹田市にある国立民族学博物館を訪れました。そこでは、オセアニア地域から始まり日本まで、世界中の民族文化が展示されており、まるで世界一周の旅に出かけているかのように様々な民族文化に触れて学ぶことが出来ました。展示物は数珠や民族衣装などの宗教的で伝統に根ざしたものや、鎖や首輪、鞭などの過去の植民地問題を感じるもの、思わず笑ってしまうようなユニークな仮面や人形など、普段の生活の中では絶対に見ることのない多様な国のものを見学することが出来ました。
 私は、数ある学びの中でオセアニアの民族文化に着目して学習しました。海がほとんどの面積を占めているオセアニアには、大小数万をこえる島々が点在しています。そこには、発達した航海術をもち、農耕を営む人々が暮らしており、資源が限られた島環境で、さまざまな工夫をして生活を行っていた様子が展示されていました。また、外部世界との接触や、先住民のアイデンティティ表現を外の世界と出会うなかで、人々が伝統文化をどのように継承、発展させていったのか、そんなオセアニアの民族文化について紹介されていました。
 オセアニアの島々には、それぞれ特産物が存在しました。それにより、島々によるシングルアウトリガー・カヌーを用いた交易が行われていて、代表的なミクロネシア・サウェイ交易は、ミクロネシアのヤップ島と、その東方につらなるサンゴ礁の島々の間で交易が定期的に行われていました。
 他にも、チリ領のイースター島には人面を模した石造のモアイ像があります。モアイ像は、大きさ3.5m、重さ20t程度のもので、多くの場合、海に背を向けて、正確にはかつての住居跡を取り囲むように多数、建てられていました。
 食文化では、熱く焼いた石を平らにし大きな葉をしいた上で調理する、イモやサカナなど並べて焼け石をのせ、バナナの葉で覆った上に土をかけることで蒸し焼きにする石蒸し焼き炉が盛んでした。このように、オセアニアの民族は島々の特徴に対応して、カヌーも用いた交易をはじめ、工夫をし、民族文化を作り上げてきました。
 私は、オセアニアをはじめとした世界各地の民族文化について、地域の特徴に応じた工夫などがとても理解しやすく展示されていて、楽しく学ぶことが出来ました。また、現在の世の中にまだ残っている人種差別や文化否定などの社会問題が存在する中、このように異文化を知ることは必要不可欠なことだと思いました。

初めて万博記念公園を訪れて
 2年生 京谷 胡李

 2022年11月12日に大阪府吹田市の万博記念公園にある国立民族学博物館を見学しました。アクセスは大阪モノレール万博記念公園駅・公園東口駅から徒歩3分です。私たちが訪れた時、「万博記念公園 秋のローズフェスタ」、「ロハスフェスタ万博2022秋」、「万博記念公園 紅葉まつり」のイベントが行われていました。そのため、人が多く駅からの道は混んでいました。特に印象的だったのは「万博記念公園 秋のローズフェスタ」でした。バラ園の中を歩いて見て回れ、バラの色が鮮やかでとてもきれいでした。
と、日本の文化を見学しました。アイヌ文化の成り立ちは、縄文時代から江戸時代まで、オホークス文化をになった人びとの流入をのぞいて、人の大きな移動は見られず、人類学の研究からも形質的・遺伝的に連続性が認められます。アイヌ文化は縄文時代から北海道に住んできた人びとの末裔が、周辺の文化の影響を受けながら築いたものといえます。
 アイヌの住文化には写真のようなアイヌ語で「コタン」とよばれる集落が、川沿いや河口付近などに数戸から十数戸ほどで作られていました。北海道では一年中同じ家屋に住んでいました。千島や樺太では、竪穴式の冬の家と地上の夏の家がありました。また、夫婦と未婚の子どもの同居が一般的でした。
 衣文化は、他の生活用具と同様に、衣類も身近にある植物繊維や動物の皮などを素材にして、季節や目的に応じた様々なものがつくられました。また、交易などで入手した布や糸を用いて華やかな晴れ着をつくり、ガラスや金属製の装飾品も身に着けていました。
 信仰は、天上にあるカムイの世界では人間と同じ姿で家族や仲間とくらし、人間の世界に来るときには動物などに姿を変えると考えられてきました。人間を見守り生きるか糧をもたらすカムイに対し、人びとは尊敬し感謝してくらしていました。食文化は、おもに身近な山野や海川から得るほか、北海道では農耕もおこなわれ、いわゆる山菜、ヒエなどの雑穀、サケをはじめとする魚とシカなどの獣肉を組み合わせていた。季節ごとに得られる食材は、乾燥などの方法で保存されていました。
 日本列島の農業では、各地域の風土や歴史と密接にかかわり、「里」を形成しました。さまざまな自然環境に適応して育まれてきた里の様子は、地域によって様相を異にします。長野県と新潟県にまたがる秋山郷は、豪雪地帯のために冬期に道が遮断されることもあり、独特の生活習慣が育まれてきました。
 縄目や結び目に呪術的な威力をこめようとする考えは、しめ縄をはじめ、さまざまな縄と鋼の構造を生みました。それを飾ることは、聖域の証しであり、競技や芸能の扮装にこれをもちいるもの、超人的な表現でした。祈願または祈願成就のお礼として社寺に奉納する板絵で、豪奢な大型の額から庶民の個人的な祈願用の小絵馬まで大きさはさまざまでした。神馬の代わりに馬の絵を奉納したのが始まりとされていますが、祈願の内容に応じてさまざまな絵柄が描かれています。仮装は、人間が常の状態とは異なった何ものかに扮する手段でした。特にそれは、芸能の演技に広くみられる変身の方法でした。その表現には、人びとが思い描いた神霊の姿が示されています。
 戦後のくらしは、沖縄は、第2次世界大戦やアメリカによる統治、日本への復帰など大きな歴史的転換期を迎えるなかで、さまざまな課題も内包しながら今日に至りました。一方、こうした転換期には、新たな文化が生み出されました。
 日本にも地域や気候などによってさまざまな住居や衣服、食事があり、暮らすためのさまざまな工夫がされていることをあらためて感じました。アイヌと日本は近い距離にありますが、信仰しているものが違ったり、言語が違ったりとさまざまな違いが発見できました。日本の絵馬は今でもよく知られていますが、どのような意味があるのか、絵柄がいろいろある理由などを知ることができました。また、国立民族学博物館では、地域の暮らし方だけでなく、音でさまざまな言語を聞くことや、点字の読み書きを体験できました。私は点字に興味を持っていたため、とても貴重な体験が出来ました。

フィールドワークで発見した自分の課題
 2年生 佐々木 雪那

 10月13日土曜日に2年生ゼミ全員で初めてのフィールドワークとして万博記念公園と国立民族学博物館に行きました。この日は土曜日ということもあり、公園内はピクニックや散歩、ショッピングをしている家族連れや夫婦が多い印象でした。
 まず、万博記念公園を散歩しました。中には森の大きさ、生態を見ることができるソラードや木が沢山並ぶ大通りなど、普段通らない道を通ったり、木の茂っている場所でピクニックをしました。ピクニックをしたのが中学生以来だったので外で食べるのも悪くないと懐かしさを感じられる時間でした。昼ご飯を食べ終わり、歩いていく中でゼミのいろんな人と話すことができ、緊張が徐々に溶けていきました。木々はほぼ綺麗な秋を感じさせる色をしていて綺麗でした。
 国立民族学博物館に着くと、最初に音声ガイドのスマートフォンを配ってもらいました。画面に展示物をかざすと説明をしてくれたり、自分が探している展示物がどこにあるかわかるようになっていたりとコロナ禍での工夫がされていて感心しました。みんなで展示場の世界一周をしましたが、本当に範囲が広くて、歴史のある展示物があるのに驚きました。自分の担当の地域は、朝鮮半島と中国だったのですが、その2つはとても展示が多くて大変でしたが、当時建てられていたであろう家に実際に入ることができたり、体験できる場所があったりと見るだけではわからないリアルさを感じることができました。展示物を見に来る人には子供も多く、展示物にも子供が楽しめるような点字体験や楽器を演奏したりなどの考案も素敵だなと考えました。博物館で歴史や民族文化に関する展示物を見て、その現地に行って現在との違いを見ることも体験してみたいと感じました。
 博物館のレストランで皆でケーキを食べて仲良くなれるきっかけがあったのですが、私が少し人見知りなので、あまり話しかけることが出来ませんでした。このような自分自身の課題を見つけることができたため、これからグループワークやゼミの時間を通して緊張せずに話せるようになりたいと思いました。しかし、このフィールドワークのおかげでたくさん話すことができた人もいます。博物館では、ペアの人がどんな展示物に興味があるのかなど、自分とは違う場所に目を向けている所を知ることができて新鮮でした。ピクニックではグループに分かれて食べていたので、次は皆で一緒に食べることができたらいいなと感じました。
 このフィールドワークで2年生ゼミ生の良いところを発見することができ、普段話さない人と交流して話しやすいと感じることができました。自分自身の課題である、人見知りせず色んな人と話して調査することを次のフィールドワークまでに少しでもできるように努力していきたいです。

国立民族学博物館で学んだ東南アジア
 2年生 江原 葵香

 私たちは11月12日に2回生全員で初めてのフィールドワークを行いました。場所は吹田市にある万博記念公園です。休日ということもあり子供から年配の方まで多くの方が訪れていました。万博記念公園の中に入ると、目の前に太陽の塔があり、近くでみるとあらためて迫力を感じました。
 秋を感じることができる紅葉をみながら私たちは国立民族学博物館に向かいました。初めて行きましたが、館内は世界各地の歴史や衣食住、伝統文化などが分かり、とても勉強になりました。また地域ごとに展示されており、楽しみながら展示を見て回ることができました。私は特に東南アジアの地域について調べました。
 私は東南アジアの宗教に興味を持ちました。東南アジアの地域には仏教、イスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教などさまざまな宗教が信仰されています。近年、マレーシアやインドネシアではイスラーム化が進んでいます。そのため館内には様々なベールやイスラーム・ファッションが展示されていました。ベールは色が派手なものが多く、単色のものや全体に柄がついているもの、顔の周りだけレースがついているものなどさまざまでした。私たち日本人はベールを着用せずヘアセットや耳や頭に飾りをつけファッションを楽しみますが、イスラーム教徒の方はベールの柄や色でファッションを楽しんでいることを感じることができました。
 次に興味を持ったのは芸能で使用した道具です。東南アジアの芸能では仮面や人形を用いることが多く、数多くの展示を見ることができました。館内にある仮面はインドネシア・バリ島の文化です。この仮面を使用し、音楽と仮面の表情に合わせ演者が台本なしで演じ「仮面舞踊劇」を行います。仮面の表情は笑顔のものから歯を出している怖い顔などさまざまでした。また日本の仮面よりもきらびやかであり色も華やかであると感じました。人形は影絵人形が最も多く展示されていました。影絵人形芝居はスクリーンに影を映し演技を行います。セリフを言いながら人形を動かし物語を演じます。人形は鮮やかな色をしているため影もきれいに映すことができます。日本にも影絵の文化はありますが、国によって芸能の違いがあることを知ることができました。
 今回、国立民族学博物館で館内のビデオや民族楽器を演奏する体験など、たくさんの異なる文化、宗教に深く触れることができました。日本と他国の違いや現代と似ている文化など、多くの発見ができました。すべての地域を楽しむことができ、世界一周したような感覚を味わうことができました。私は東南アジアを中心に回りましたが、次回来る機会があったら、他の地域もより深く学びたいと思いました。